安倍晋三首相が「美しい日本づくり」を提唱していました。私はまず、美しい日本語を聞き、話し、書ける人間になれるような人間でありたいと考えます。
映画「男はつらいよ」第46作「寅次郎の縁談」の中で松坂慶子扮するマドンナ葉子が、列車の中で、寅さんに、何かプレゼントをしたいと言うと、「俺はいらねぇ」と返し、「シャッは着ねぇし、靴は履かねぇ」。その後、公園内の茶店のシーンで、「じゃぁ、セーターは?」。「着ねぇ」。「ネクタイは?」。「締めねぇ」「コートは?」「羽織らねぇ」・・・・。「じゃあ、温泉にでも行こうか?」「俺は風呂にも入らねぇ」。(笑い)最後は余計ですが、身に着ける物によってこれほどの表現がある日本語を、私たちは誇りに思うべきだと思います。入学試験の正解は、ひとつかもしれませんが、人生の正解は、生きている間には出ないこともあるくらい、多様ではないでしょうか。言葉を大切にすれば、回りとの関係もうまくいくような気がします。最後に、寅さんの実家の団子屋、くるま菓子舗の壁に掛かっている言葉で締めくくります。
言葉は心
一つの言葉で喧嘩して
一つの言葉で仲直り
一つの言葉で頭がさがり
一つの言葉で笑いあい
一つの言葉で泣かされる
中国のある僧侶の言葉より
2組 岩原和哉
9年前に書きました。
|
|