ニュージーランド
野生ペンギンと大自然を巡る旅
2023年9月29日~10月16日(18日間)
10月2日
目次
10月4日
■ スチュアート島
10/3(火)
■ アッカーズポイントへ
今日はスチュアート島散策の初日。ようやくじっくり腰を据えて旅を楽しむ時が来た。ガイドブックに載っていた、ブルーペンギンが見られるアッカーズポイントを目指す。往復3時間のコースと書いてあるが、途中で鳥や草花を見ながらだとどれくらいかかるかはわからない。

7時に目覚め、8時に出発する。晴天の予報だが急変も考えられるので、二人ともカッパを着て外に出た。からっとした冷たい空気で、日差しが気持ちいい。すぐそばの浜には、昨日も見たミヤコドリがいる。海岸沿いに進むと、「ペンギンに注意」という道路標識に遭遇し、テンションが上がる。

ペンギン注意の標識
しばらく進むうち、ヒヨドリくらいの黒っぽい鳥が出てきた。首に白い飾りのあるトゥイだ。きれいな声で鳴いている。それほど警戒する様子はなく、花の蜜を吸っている。いらっしゃい、と迎えてくれているようだった。まずはしっかり撮影をし、先へゆく。

ひらけた砂浜に出るとカモがいた。つがいで、オスらしきほうは首が白い。ツクシガモのようにも見える。あとで調べるとクロアカツクシガモという名前で、白いきれいなほうがメスだった。

道はずっと海岸線に沿って続いており、海がとてもよく見える。草花は、日本で見られるものやその仲間、まったく知らないなど様々で、興味深い。

民家の屋根に、オウムのような鳥が見えた。カカだ。飼われているようにおとなしくじっとしていた。

トゥイ。胸の白い飾り羽が特徴

クロアカツクシガモのつがい

カカ

カカ.別角度から
さらに歩き、トレッキングロードにさしかかる。その入り口に、大きな鳥がいた。ニュージーランドバトだ。日本のドバトに似ているが、もっとしっかりずっしりという感じで、色もきれいだ。そんな鳥が目印の置き物のように木にとまっていたので、まるで「ここが入口ですよ」と案内してくれているようで、二人で笑ってしまった。

トレッキングロードを歩くと、いろんなきれいな声が聞こえて楽しい。なかなか姿は見られないので、じっくり探しながら歩く。ときおり海岸が見えてきれいだ。花が咲いているところでは、トゥイが何度も姿を見せてくれた。

ニュージーランドバト

トレッキングロードを歩く
1時間ほど歩いたところにベンチがあったので、休憩にする。荷物が重く、カメラやビデオの撮影をしながらトレッキングポールを使うのは面倒なので、トレッキングポールはいったんリュックにしまい、望遠レンズ付きカメラを首から下げて歩く。心配していたサンドフライ(ブヨの一種で刺されると痒い)はほとんどいないようだ。

ひと息ついたあと、ふたたび歩き出す。アップダウンが激しく、なかなか体力を使う。ペンギンの標識があったり、いろんな案内板があるので、見るたび胸が躍る。ときおりきれいな浜辺に出たりしながら、アッカーズポイントに近づいていく。視界が開けて海が見えると、フェリーがやってくるのが見えた。昨日、僕らを運んでくれた船だと思うと、感慨が湧く。

大きなペンギンの案内板があり、そこから岬へ続く尾根のような道を歩くと、唐突に行き止まりになった。アッカーズポイントでは海岸に出られると思っていたら、そこは高台の展望台だった。

アッカーズポイントからの眺め


設置されていた標識
アッカーズポイントをあとにし、同じ道を引き返す。ベンチがあったのでそこで昼食をとることにし、あでりーが作ってくれたサンドイッチをいただく。黒パンに缶詰のトマト味ツナを挟んであり、すごくおいしい。食後はコーヒーとデザートを少し食べる。良い食事のおかげで一気に体力が回復し、その後はまた元気に歩くことができた。

さきほどのニュージーランドバトやカカはいなかったが、トゥイはそこらじゅうにいて楽しませてくれる。海岸では初めて見るウがいた。後で調べたかぎり、シロハラコビトウ(Little Shag)と思われる。オーストラリアツバメが道路に降りていた。いろんな鳥を見ながら歩いていると帰路はあっという間で、午後2時過ぎにホテルに戻ってきた。

シロハラコビトウ(推定)

オーストラリアツバメ
■ 町なかを巡る
いったん休憩をとり、町なかに向かう。旅行会社で、欲しかった野鳥の本を売っていたのでさっそく買い、キウイの情報も教えてもらう。次に土産物屋さんに入ると、きれいなタオルやカードなどが売っていたのでこちらも購入。それからビジターセンターに赴き、ペンギンのいる場所やキウイのいる場所を訊く。キウイを見るためには赤いライトが必要らしく、持っていないと告げると赤いセロファンをもらえた。

つづいて博物館に入る。入り口前で土産物を売っていて、僕はキーホルダーとしおりを購入。自分用のいいみやげになった。それから桟橋あたりまで歩き、もう一か所のビジターセンターにも入る。各所でペンギンやキウイの見られる場所、2日後の半日散策にお勧めの場所などを教えてもらい、かなりの情報が集まった。

ビジターセンター

博物館の外観

博物館の中

もう一つのビジターセンター
スーパーで買い物をして部屋に戻り、交代でシャワーを浴びる。休息を取り、17時過ぎに僕はフィッシュアンドチップスの店に出向く。地元の魚があれば買ってほしいというあでりーのリクエストがあったが、行ってみるとどれも地元の魚で、そのうち「BLUE COD」のグリルを注文。ポテトは半分サイズにする。外で待っていると、クロウタドリがやってくる。意外に長い時間待たされたが、それはしっかり料理を作っている証しだった。

フィッシュアンドチップスの店
帰って包みを開けてみると、魚は思っていたより小さく、ポテトは半分サイズの割に大量だ。二人で出した結論は、魚が半分サイズでポテトが通常の量、という風に間違って伝わったのだろうということ。それも楽しい笑い話になった。

魚とポテトに、バナナ、サラダパンを合わせて食べる。魚はすごくおいしい。ポテトもすごくおいしい。ポテトをばくばく食べてしまった。食後はフルーツティーと、買ってきたチョコマフィン。こちらはかなり甘かった。

本日の夕食

宿から見た浜辺の景色
■ 夜のペンギン&キウイ観察行
19時近くになり、ブルーペンギンが見られるという浜辺に出てみる。二手に分かれて目をこらすが、なかなか見つからない。途中で別の家族がやってきて、同じように眺めていた。聞けば、やはりこのあたりでペンギンが1~2羽くらい見られるらしい。

遠くからあでりーが手招くので行ってみると、泳いでいる姿を見かけたという。その後は同じ場所で粘ってみたが、なかなか姿を見せない。徐々に暗くなり、判別がつかなくなったところであきらめる。

その後、そのままキウイ散策モードに突入。教えてもらったとおり、ビジターセンターの裏手の丘を登り、道路沿いに探して歩く。スマホのライトにセロハンを貼りつけたおかげで、オレンジ色の光が周囲を照らし出す。

急こう配を下ったあたりで、南十字星を発見する。今日も見られて嬉しい。その後、あでりーが夜空に不思議な軌道で動く光を見つけ、UFOではないかと話す。なかなかに面白い道中だ。

かなりの距離を歩き、町なかに戻ってきた。ここから昨日と同じ公園を目指す。途中、トレッキングロードのような道を通る。真っ暗でなかなかスリルがある道だ。公園に出ると騒いでいる若者連中がいて、絶対そのあたりにはキウイは来ないので、彼らから離れた場所を探した。さんざん歩き回ったものの、今日もけっきょく収穫なしで戻る。

歯磨きをし、22時過ぎに就寝。明日はウルバ島に渡るため、6時に起きるのだ。

10月2日
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