Watching (番外編)
Arrival to Downtown
2/28/2006
シアトル・タコマ国際空港(Sea-Tac)からシアトル市のダウンタウンへ行くには、大きく分けて3つの交通機関があります。メトロバス、タクシー、ダウンタウン・エアポーター(旧エアポート・エクスプレス)。ちなみに地下鉄はありません。サンフランシスコ国際空港には地下鉄がありました。はじめてでも利用しやすかったのは確かです。ところがダウンタウンのホテルは駅近くにはありません。下車した駅からホテルまで、大きな荷物を抱えて歩かなければなりませんでした。その点シアトルではそのときのニーズに合わせ、3つの交通機関の利点をうまく使い分けることができ、とても便利です。
乗り場変更の張り紙
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使い分けるといっても、はじめてシアトルを訪れた場合、とまどうことと思います。しかも2005シーズンのチャンピオンシップを観戦した帰り、空港で左のような張り紙を発見しました。一番使い勝手がよいと思っていたエアポート・エクスプレスの乗り場が変更になっていたのです。名称も変わっていました。期日はなんと2006年の1月10日からです。
これ以上ないホット情報です。06年度版のどのガイドブックを見ても、変更の記載はありません。NFLのシーズンは9月開幕です。そのころにはガイドブックも新年度版が発売され、変更されていると思います。シーホークス観戦に行かれる方が迷うことはないでしょう。でも中には新しいガイドブックなど見ず、頭の中の記憶で出かける方もいるかと思います。もしかしたら4月開幕のMLBマリナーズ観戦に行かれる方もいることでしょう。
これを機会に到着からダウンタウンまでを、わかりやすくまとめてみたいと思います。
Arrival(到着)
シアトル・タコマ国際空港(Sea-Tac)
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どのガイドブックにも掲載されている空港の略図です。説明なしには理解できないと思います。この中で利用する場所は、South
Satellite、Main Terminal、Baggage Claim の3ヶ所だけです。
国際便で到着した場合、すべてSouth Satelliteに降ります。略図の左上です。ここで入国審査があります。両手の人差し指の指紋と顔写真をとられます。終了後、エスカレーターで階下へ降ります。
トラム乗り場
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次に税関検査です。ターンテーブルがあり、一旦荷物を受け取ります。ここはいわゆるBaggage Claim(荷物受取所)ではありません。税関検査のためだけに、自分の荷物を運ぶのです。申告するものがなければ、記入した用紙を渡すだけです。荷物を開けられることはありません。終了後、荷物をもう一度預けます。ベルトコンベアーに載せられ、一足先にMain
Terminalへと運ばれていきます。
人間のほうは自動的にとはいきません。歩いてトラムの乗り場に移動します。略図の青い点線がトラムです。乗り場には日本語の案内もあり、迷うことはありません。1つ目の駅はConcourse
Bです。Main Terminalは2つ目の駅になります。
Baggage Claim
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トラムを降りたところが到着ロビー(Main Terminal1階)になります。Baggage
Claimを目指して進みます。国際線の場合、Baggage Claimは右手奥の1番になります。係員が大声で導いてくれます。片言の日本語を使ってくれる人もいます。略図の左下Baggage
Claimと書かれた、まさにその場所になります。荷物を受け取れば、無事到着になります。
空港には2ヶ所の観光案内所があります。そのうちの1つが、国際線のBaggage Claim1番を出たすぐ近くにあります。こちらの観光案内書は、日本語でも大丈夫です。
Transportation(交通機関)
Main Terminal1階(到着ロビー)
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Main Terminalのビルは、道路に沿って弓形に大きく曲がっています。略図に向かって右が北、左が南になります。白丸印が国際線Baggage Claimの1番になります。今まではビルを出て右に行けメトロバス、左に行けばエアポート・エクスプレスと覚えていました。
つまり、メトロバスのバスストップは、空港ビルを出て道路沿いを右に行った端、略図の白色の「A」のところです。
ダンタウン・エアポーター(エアポート・エクスプレス)には、メトロバスと正反対の北側の「B」のところからいつも乗っていました。が、南側の「C」のところに移動しました。
タクシー乗り場は、「D」のところにあります。これは、道路をはさんだ向かい側のパーキングビル内という意味です。空港ビル2階の出発ロビーに連絡橋があります。
それぞれの利用方法を説明する前に、各交通機関を比較してみましょう。
◎:大いに満足
〇:満足
△:やや満足
×:不可
Metro Bus
174番と194番のバスがダウンタウンへ行きます。どちらも30分間隔です。しかし、どちらかのバスならどれでもOKというわけではありません。両バスとも空港とダウンタウンを往復運行しているわけではないのです。ルートの途中に空港とダウンタウンがあるだけなのです。つまり反対方向へ行く同番号のバスもあるのです。わかりやすく図解をするとこうなります。
→→→→→ →→→→→ →→→→→
A地点 ダウンタウン 空港 B地点
←←←←← ←←←←← ←←←←← (折り返し)
メトロバスのバスストップ
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バス停を間違えると、ダウンタウンとまったく逆方向のB地点に連れて行かれることになります。写真は空港ビルを出てすぐのところから写したものです。奥がバス停1番。手前がバス停2番です。ダウンタウンへ行くバス停は手前の2番です。バス停に行き先が書かれています。確認してから乗車することをおススメします。
前方ドアから乗り、料金を払います。料金は時間帯によって違います。が、1ドル50セントか2ドルのどちらかになると思います。ダウンタウンで乗り換えて他の場所へ行く予定の人は、トランスファーをもらっておくとよいでしょう。ダウンタウンまで174番は45分、194番は35分前後です。
2番バス停の行き先
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乗車後、しばらくすると左手にセーフコ・フィールド、次にクエスト・フィールドが見えてきます。そしてダウンタウンのビル群の中に入っていきます。問題はそのあと、どこで下車するかです。運転手はバス停をコールしてくれます。でも、なかなか聞き取れません。そもそも、どのバス停で降りたらホテルに近いのか。それさえ分からないことと思います。そんなときは運転手が「ポストオフィス」と言ったら、窓にかかっているヒモを引いてください。降りる合図です。ポストオフィスはダウンタウンのちょうど中央に位置しています。ここからなら、どのホテルへ行くにもそんなには歩かないことでしょう。前後どちらのドアからでも下車できます。
公式サイト:Metro Online Home Page
Downtown Airporter
Downtown Airporter
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2年前は、「グレイライン・エアポート・エクスプレス」という名称でした。いつからかはわかりませんが、「ダウンタウン・エアポーター」という名称に変わったようです。大型バスのどこにも「グレイライン」や「エアポート・エクスプレス」という名称はありませんでした。一応パンフレットをもらいました。見ると、運営会社は同じ「グレイライン」でした。主要ホテルに停まるという点、運行時間なども同じでした。中身は変わっていないと思われます。
出口00番・右手にカウンター
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乗り場は大きく変わりました。以前は北の端まで荷物を持って歩いたものです。それが、国際線Baggage
Claimの1番からすぐ近くのところになりました。出口が新設され、00番という番号が付けられていました。もともと出口は南から北へ向かって1番・2番・・・となっています。1番より南の新出口なので、00番にしたのだと思います。横に立派なカウンターがあり、きれいなお姉さんが座っていました。以前はバスに乗ったあと、運転手から直接チケットを買っていました。現在は、おそらく乗る前にここで買えるのだと思います。
天井の飛行機
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料金は、片道10ドル25セント。往復だと17ドル。帰りも利用するつもりなら、往復が割安です。毎時00分と30分の30分間隔での運行です。見上げると吹き抜けの天井には飛行機がつる下がっています。その下には椅子が設置されていました。次の出発時間まで、ゆったり座って待っていられるようです。停まるホテルは次の8つです。
Crowne Plaza Madison Renaissance
Fairmont Olympic Hilton Hotel Seattle Sheraton
Grand Hyatt Westin Hotel Warwick Hotel
カウンター横の案内板
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泊まるホテルが上記以外の場合、公式サイトをのぞいてみてください。公式サイトには上記ホテルの周辺のホテルが詳しく載っています。乗車するときに運転手にホテル名を伝えます。必ずしも上記のホテル名ではなく、泊まるホテル名を直接言っても大丈夫なようです。そのホテルに一番近い上記のホテルで降ろしてくれるようです。
荷物は大型バスの荷物入れに入れてくれます。手ぶらで乗り込んでください。下車時、チップをお忘れなく(相場2ドル)。ダウンタウンの最初に停まるホテルまでは30分、最後のホテルまでは55分です。時間にかなりの差があります。ホテルに停車するたびに、荷物の出し入れを行うためです。泊まるホテルがダウンタウン内にあるならば、どこのホテルであろうと徒歩2,3ブロックで到着できると思います。
案内板には、その他の交通機関の「クイック・シャトル」、「エアポーター・シャトル」と合わせ「スケジュールドゥ・エアポーターズ」と書かれていました。他の2つの交通機関もこのカウンターで利用できるのだと思います。この2つは使ったことがありません。利用された方がいましたら、詳細をご報告ください。
公式サイト:Gray Line Seattle Downtown Airporter
Taxi
タクシーを利用するためには、まずパーキングビルへ行かなければなりません。パーキングビルは道路をはさんだ向かい側です。エレベーターかエスカレーターで一旦2階の出発ロビーに上がります。そこから連絡橋を渡っていきます。2階から歩いていったのに、着いたところはパーキングビルの4階になります。Main
Terminal2階とパーキングビルの4階がつながっているのです。
タクシー乗り場
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タクシー乗り場は3階にあります。4階と書かれたガイドブックもありますが、かなり前に変更になりました。エレベーターかエスカレーターで3階に下りてください。写真が暗くて見ずらいのですが、左下の"Start
of taxi line."という案内板に沿って並びます。列の先頭には案内役の係員が立っています。タクシーはシアトル市とタコマ市から来ています。係員が行き先別にタクシーを割り振っているのです。「ダウンタウン・シアトル」と言えば、シアトル市のタクシーを指定してくれます。ホテル名は乗車のあと、運転手に直接言います。
時間は25分前後。メーター制で、だいたい27、8ドルです。それにチップ(相場15%)、合計30ドル前後になります。
シアトルでの現地観戦のススメ
熱狂ファンのクエスト・フィールド
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アメリカ本土の都市のなかで、日本に一番近いのはシアトルです。サンフランシスコやロサンジェルスと思い込んでいる人が多いようです。が、飛行機は太平洋の真ん中(ハワイあたり)を飛ぶのではなく、もっと北を飛行します。これは地球が丸いためです。最短距離は、カムチャツカ半島付近からアラスカ沿岸・そしてカナダの太平洋沿岸をとおり、バンクーバーからアメリカ本土というルートになります。成田からシアトルへの飛行時間は8時間半。一方サンフランシスコやロサンジェルスへは、さらに2、3時間かかります。他の都市へはもっと窮屈な時間を過ごさなければなりません。
日本とシアトルの歴史はとても古く、多くの日本人が移民しました。そのため、日本食のスーパー(宇和島屋)や日本の本屋(紀伊国屋)もあります。また日本語の通じる観光案内所やホテルも多く、とても便利です。近年、日系企業の進出もめざましく、またMLBマリナーズでの日本人大リーガーの活躍もあり、日本人はとても歓迎されます。
9月ならシーホークスとマリナーズのダブル観戦もできます。11月からNBAスーパーソニックスとの組み合わせも魅力的です。また、それらすべてがダウンタウンからの徒歩圏内にあるというのは、全米広しといえどもシアトルだけです。
アメリカといえば治安が心配されますが、シアトルは全米でもっとも安全な街と言われています。ですが、やはりアメリカですから、日本と同じという考えでの行動は危険です。特に夜間の一人歩き、危険地域への立ち入りは絶対にいけません。
シアトル名物といえば、雨です。特に冬は多いです。雨の中での観戦は気が重いです。ついこの前、28日間連続雨という記録を立てたばかりです。これは、1日のうちのどこかの時間帯で雨が降ったという日が28日続いたという意味です。1日中雨という日はそう多くはありません。2002年創設以来、クエスト・フィールドでの試合は35試合を数えます。そのうち雨中の試合観戦になったのは、たったの3試合です。市内観光中に雨が降ることもあることでしょう。でも、雨は大気中のチリやホコリを洗い流してくれます。雨上がりの空気はとても気持ちがいいです。
その気になりましたか。それでは、気をつけて、行ってらっしゃい。Go Hawks!
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