Forbidden Pleasures
Kei Kitamura
2002/8/3UP
凍り付く様に今も微笑む 通り過ぎてゆく肌のぬくもり
胸の鼓動が時を数える 溜め息まじりくちづけせがむ
とぎれとぎれかすかに 喘ぐ声を聞く
濃厚な快楽の匂い…。
「あ…あふっ…ぁ…ん…ん……」
背筋を這い上がる快感に喉を震わせながら、歓喜の表情で強請るように蠢く腰。
もう何度奴の中に熱い欲望を吐き出したのだろう。 接合部分からは淫猥な湿った音がする。
「…ぁ…ふ…あぁっ!あっ!…は…ぁ…」
獣のポーズで雄を受け入れる其処は、貪欲に其れを飲み込もうとして収斂を繰り返す。
首筋を強く吸うと、白い肌に赤い花が咲く。背中を指でなぞると痙攣するように身体を震わせる。
あさましい肢体。
「…も…ゾロっ……イ…クっ…あ、あ、あぁっ」
「…イケ……サンジ」
「ああああぁぁっ!」
前には触らないまま、サンジは床に白濁を吐き出した。細かく震える体。雄を銜え込んでいた其処が搾り取る様に締め付けられ、ゾロもその中に性を注ぐ。
雄を引き抜きサンジを仰向かせると、力無い腕が首に回り口付けをせがむ。
「んっ…ふ…う……ん…」
唇を合わせることなく舌を絡ませる。誘われるまま口腔内に舌を捻じ込み、サンジの好きな様にさせておく。口の端から飲みきれない唾液が零れ、首筋まで流れていった。
愛おしい…
なのに相反する感情
抱き崩してしまいたい…
ひとしきり口付けを交わすと、サンジはゾロの下肢に手を伸ばす。
さっきまで自分の中を好き勝手に暴れていた雄に手を添えると、ゾロを押し倒し其れを舌でそっとなぞる。静かなままだった雄がピクリと動きだした。それに気をよくしたサンジは口腔内にゾロの雄を招き入れる。
「んっ…んむ…ん…」
「…スキモンだな…」
「ぁ…はぁ…生き…てるって…う…感じられん、だ、ろ…」
裏筋に舌を這わせ、奥の陰嚢を手で弄ぶ。
ゾロはサンジの腰を掴み横向きにさせ膝を立たせると、白濁を零す秘所に指を入れ、掻き出すように蠢かせる。
「…やっ…ぁ…あ…んっ…ぁ…」
「嫌じゃねェだろ…?腰が動いてるぜ。誘ってんのか?」
「あぁ…ぁ…はぁ…ん…あ、ああっ!」
指を抜き前に滑らせ、既に高まったサンジの雄を掴む。緩く扱くと口からゾロの雄がこぼれ落ちる。もう片方の手で胸の突起を摘むとビクビクと身体が跳ねる。
「あっ!いっ…た……は…ぁ…ん…」
耐え切れぬ快感の為、涙が零れる。
「もぉ………れてっ……ゾ、ロ…」
サンジを抱え上げ、座った姿勢で向き合う。そのままサンジの腰を落としていく。
「ああぁ…ぁ…もっ…と…ゆっく、り……ふっ…」
半分まで埋め込みサンジの腰を持って揺さぶると、仰け反るように胸を突きだしてきた。
「やっ!いやっ…ああああぁっ!…ひ…ぁ…は…う…んっ…はっ…うっ…」
「……っ」
ゾロを銜えた其処の締め付けがきつい。気を抜くと搾り取られるようだ。
更に奥まで埋め込むと、落ち着いたのか、サンジはまた口付けてくる。
「ゾロ…ゾロォ……ん…」
サンジはキスが好きだ。
愛しい気持ちを全て口付けに込めるのだ。
今この瞬間が、愛おしいと伝える為に…。
「………ぃで」
こぼれ落ちる涙を舌で絡め取る。
「…い…かな、いで……」
ポロポロと涙の粒を零しながら、そう呟いたサンジが刹那くて、儚くて、思いの丈を込めて強く抱きしめる。
「…ドコに行くってんだよ…」
抱きしめあえば胸は揺らめく 慰めあえばそれは儚く
そっと迷い込んだ時のはざまで 想いは海を赤く彩る
とぎれとぎれかすかに 喘ぐ声を聞く
『…離れないで…』花びら 熱く震えてる
口付けを交わしながら、腰を揺さぶる。背中に回したサンジの指が爪痕を残していく。
「あっ、あっ、ああっ…はぁ…ぁ…ん…ふ……ぁあ…」
サンジの雄から溢れた先走りの液がゾロの腹に擦りつけられる。
「…ぁゾロっ…ゾ、ロッ……」
「…っ」
「一緒に…ぁ…ゾロ…いっ、しょにっ……」
「…わかっ、てるよ…」
「あああああぁぁぁっ!」
「…くっ……」
サンジがゾロの腹に白濁をぶちまけた直後、急激に締め付けられた内壁に、ゾロもその性を注ぎ込んだ。
意識を飛ばしてしまったサンジをそっと横たえ、身体を拭いていく。綺麗に拭い終わると毛布でくるみ、其れごとサンジを抱きしめる。
いとおしい…
抱きしめたままゾロも眠りにつく。
そして朝。
それは日常の始まり。
これは夜だけの、二人だけの秘め事…。
からめあう指と指の先に 青く艶めいた傷痕
もつれあう舌を深く埋め AH-A とろけるほど甘く
(Main:2001/8/24UP)