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<LONELY...>

いつもの夜が訪れ 静かに腰を下ろした
耳を塞いで 瞳を閉じるだけで
闇の中へ墜ちていくのが分かる




 いつだって独りだった。
 気が付けば空も海も闇に染まり、いつだってオレは独りきりだった。

 いつからだろう。
 嘘をつくことが上手くなっていた。

『君が一番好きだよ』
『貴女なしでは生きていけない』
『アンタが大事なんだ』

『オマエを愛しているよ…』


 背中に爪を立てられても、甘い声を聞いても、訳も分からないまま突き上げられても、熱に犯されても。
 その時は本当だったんだ。本気でそう想っていたんだ。

 二度と戻ってこない君にも貴女にもアンタにも…。



 闇の中に蠢く一つの影。微かな息づかいと衣擦れの音。
「…っは…ぁ…ん…んっ…」
 角度を変え、何度も何度も口付けを繰り返す。繋がったまま注挿は続き、口付けと手淫により更に乱れる躯。 額を流れ落ちる汗が口元に辿り着き、口から漏れる唾液と混ざり濡れた音が静かな闇に響く。
「…はぁ…サンジ……イイか、よ…?」
「ア…ウ…ンッ…イ…よ……ゾ、ロ…」
 最奥を犯す熱棒は、内壁をズブズブと押し開き同じ速度でギリギリまで引き抜かれる。イイ所に擦るように進入しては奥深くまで押しつけられる。官能が思考を貪り、腰は淫らに揺れる。
 サンジの滾る分身を掴んだままのゾロの手は、これもまた緩やかに上下に動かされるだけ。時折透明の液体を溢れさせている窪みに爪を立てる。
「ヒッ…い…ぁぁ…あぁ…ゾロ……キモチ…イイよぉ…」
「…何処がキモチイイ……?」
「ん…ん…ア…ン……奥…の、方…」
「奥、か?」
「ひあぁぁんっ…!ひっ!あっ!ああぁぁ……」
 両足を抱え上げられ、更に大きく開かせられる。と同時に激しい突き上げに首を仰け反らせて嬌声を上げる。
「はっ!ぅ…ぁ…はぁ…アンッ…もっと…ひぁっ!…ん…お…くまで…」
「ココだけでイイのか……?」
 中心を掴んでいた手と胸の尖りを弄っていた手は膝裏にかかり、サンジは後孔だけに与えられる刺激に嬲られ淫靡な声を上げていた。
 耐えきれない快感にシーツを掴んだ指が白く色を無くしている。
 空気は澱み、熱い息づかいとギシギシと音を立てる簡素なベッド。
「ああああぁぁっ!や…ぁんっ…はぁ…は…」
 奥深く突き落とされたゾロの熱棒に耐えきれず、サンジは精を吐き出した。放出の余韻に震える躯を宥めながら、ゾロは自分の欲望を引きずり出す。
「やっ…」
 離れた熱にサンジの瞳が揺れる。

独りにしないでっ……

 溢れ出した涙を舐め取り、横たわったサンジを抱え上げ座る体勢を整える。そのまま自分の上にサンジを降ろしていく。弛んだままの蕾は、抵抗無くゾロの勃ち上がった欲望を飲み込んで、濡れた音を出す。
「ゾロッ…ゾ、ロォ……」
 ゾロの肩口に顔を埋め、喘ぎを混ぜながら名前を呼び続けるサンジの背中をあやすように擦る。
「…っ…何で…泣く…?」
 肩に顔を埋めたまま力無く頭を振る。
 漏れる声はゾロの名ばかり。
「ぅ…ひっ…く…ゾロ……ぁ…んっ…」
「痛いのか…?苦しい…か?」
 ゆるゆると顔を上げると、ゾロを見つめる。蒼い瞳には涙が盛り上がり、頬を伝っては流れていく。
「言っ、て……」
「…サンジ?」
「…そでも…い、から…言って……」
「な、に…?」
 触れるだけの口付けを落とし、震える唇から必死に言葉を紡ぐ。
「好き……ゾロ…オマエが……好き…」
 ゾロの肩が揺れ、驚きで目が見開かれる。
 再び落ちてくる唇に、ゾロは深く口づける。口腔を貪り、歯列をなぞり舌を絡め合わせる。強く、強くサンジの背を抱きしめ言葉を絞り出す。
「好きだ、サンジ。信じろよ、俺を。何、を見ている?好きだ。俺を見ろよ、サンジ」


 嘘。本当。嘘。本当。

 嘘……


 …本当………




耐えることも出来ず 全てに嘘をついていく
なぜだか人恋しくて 独りになった自分に泣かされる



LONELY...

2001/10/11UP


***Kei***
滾ったというか、泣かせたかったというか……(-_-;)
すみません、こんな話にもなっていないような話で…。
つーか、誰か読んでるんですかね?この裏裏部屋…(爆)
SONG(Z I : K I L L/LONELY)ああ好きだ、Z I : K I L L.。T U S Kの詩ってやっぱいいなぁ。