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Go in more and more

*実はアホエロなんです*

 ゾロの手によって絶頂へと追い落とされたサンジは、荒い息を吐きぐったりと身体を横たえていた。ゆっくりと指を動かし額に貼り付いた髪を掻き上げ、首筋を擽るゾロの髪に肩を竦める。
「くすぐってぇよ…」
 掠れた声で訴えると、ゾロの口からクスリと(笑)が漏れた。
「笑ってんなよ、テメェ」
 聞こえてきた小さな笑い声に、サンジはムッとしてゾロの肩を押しやる。そのまま体勢を入れ替え、ゾロの上に覆い被さった。
「余裕こいてんじゃねぇぞ、コラ」
 薄笑みを浮かべているゾロを睨み付け、肩口に噛みついた。
「ってェ…噛むな。別に余裕こいてる訳じゃねぇ」
 透けるような白い肌に浮かぶ汗が妙に艶めかしく感じただけだと、事も無げに告げられ、サンジの頬が羞恥に染まる。
「テメェ…んな、恥ずかしい事よく言えるよな……」
「恥ずかしい?」
「歯が浮くってんだ。このムッツリスケベ野郎。クソッ、イかされた礼だ、オレのテクでヒーヒー言わせてやるっ」
 細い、しかし決して女性の其れではない指が、ゾロの半ば勃ち上がった性器を掴んだ。其処が兆しを見せているのを掌で直接感じたサンジは、口の端を釣り上げ身体を下へと移動させる。視線はゾロを見つめたままで、その屹立へ唇を寄せた。
 紅い舌が己の性器にじわりと近寄るのを見たゾロは、ごくりと唾を飲んだ。
「イかせてやるよ…」
「へっ。よろしく頼むぜ」
「その余裕もこれまでだ」
 目を伏せてゾロの性器を下から舐め上げ、先端から口腔内へと銜え込み下に沿ってまた舌を滑らせる。その動作を繰り返すうちに、先端の窪みからは先走りの液が零れだした。
「…っ」
 小さく呻いたゾロへと視線を向けると、眉間に皺を寄せ、感じているのを我慢しているようだった。
 その表情に満足して、サンジは奉仕を続ける。

−−オレばっかりずりぃんだよ。
−−テメェもアンアンよがって見せろってんだ

 それが見当外れの事であっても、別にゾロは悔しがらないだろうと分かっていても、自分ばかりが追いつめられているようで、同じ快楽をゾロが味わってくれればいい、と思ったのだ。ゾロに突っ込みたいとは思わないが、どうせセックスをするのなら、フィフティフィフティでなければ嫌だと思うのは、自分だけなのだろうかと、時折疑問に思う。
 男でありながら、ゾロを受け入れている事に特に疑問は感じない。
 本来ならサンジにはセックスなんてものは、しなくてもいいようなものだが、どうしても人肌が恋しくて、隣に温もりが欲しくて、一緒に寝るだけとは、言えなかった。さすがにイイ年をした男が、一緒に寝てくれとは、到底言える事ではない。
 だから誘った。

『セックスしよう』

 突っ込まれる事はバラティエにいた頃に経験していたし、ゾロを抱こうなどとは思いもしなかった。どうせ抱くのなら、可愛い女の子の方がいいに決まってる。抱かれるのなら、己を持っているこの男が最適だと、ゾロに誘いを掛けた。高潔な汚しがたい気を纏わせた、この男が。

−−乗ってくるとは思わなかったけどな…

 湿った音が部屋に響く。
「っん……は…ぁ…んっ」
 手を添えなくても勃ち上がっているゾロの其れを喉の奥まで飲み込み、舌先で裏側の窪みを撫でる。ビクビクと動き、トロリと零れる液体をサンジは舌で掬い取った。
 濃厚な空気が熱を孕み纏わり付く。
「…こ…ぅ参しろ、よ…イきてぇだろ…?」
「…お前が、疲れたんじゃねぇ、のか…?」
 ゾロの息は上がっているものの、まだまだ余裕がある表情で、サンジを見下ろす。奉仕しているサンジの方が、ゾロよりも余裕が無いように感じられた。
「くっそ…この、遅漏っ…さっさと…んっ…イけ、バカ…」
 ゾロの性器を銜えている自分の姿を想像するだけで、その姿がどんなに淫猥か、そしてそれをゾロに見られていると思うだけで、サンジは高まっていった。
「…っ」
「…んっ…な、にっ…?」
 額を押され銜えていたモノを引き抜かれた。視界が揺れ、目の前にはゾロの顔。
 横たわっていた筈のゾロが起き上がり、サンジの両脇に手を差し込んで引き上げたのだ。ゾロの腰に座る形で向かい合う。
 サンジの口唇は、飲み込めなかった唾液とゾロのぬめりで艶めいていた。
「お前の方が余裕がねぇな」
「…っ!こ、の、体力バカっ!テメェがおかしいんだ…あっ!」
 ぬるりと後孔にゾロの指が何の愛撫も無しに付き入れられ、サンジの身体が撓る。大した抵抗も無く指を飲み込む孔を、掻き毟るように出し入れを繰り返し、荒い愛撫を続けた。
「っあっ!バ、カ!…い、きなりっ…いっ…痛ぇ、クソハゲッ!」
「ハゲとか言うな」
「んっ…よ、ゆう…無かったんだ、ろっ…ムッツリスケベ…」
「うるせぇ…よ」
「図星…ん…」
 サンジの口から零れ出す憎まれ口を塞ぐべく、ゾロは噛みつくようにキスをした。舌を絡め、貪り、抵抗をねじ伏せる。
 突っ張るようにゾロの肩に置かれたサンジの手が、その首に絡みつくのに、そう時間は掛からなかった。

 3本の指を受け入れて柔らかく解れた頃、ゆっくりと音を立てながら抜き出す。抜かれたモノを欲して蠢く内壁の感覚がサンジの背筋を駆け上がり、甘い声を漏らさせた。
「入れる、ぞ」
「…とっとと入れろ、よ…バァーカ…っ…長ぇんだ…よっ…」
「痛い痛いって喚く…だろうがよ」
「オマエがヘタな…っだけ、だろ…っぁ……」
 硬い熱がサンジの後孔に押し当てられると、逃げるように浮き上がる腰を片手で押さえつける。身体の重みで、解れて、異物を取り込もうとする浅ましい蕾がゾロの屹立を飲み込んでいった。
「ぁ…あ…はっ…くっるし…クソハラマ、キッ!丁寧に扱え…ん…んっ…」
「…は…十分丁寧にやってる…つか、まだ締めん、なっ…」

(バトルしてるみてぇだな、コイツとのセックスは…)

 何故サンジの誘いに乗ったのか、今ではもう思い出せないが、こんなセックスが嫌いではない。
 意地っ張りで、傍に居てくれと素直に言えないコックを、ゾロは嫌いではないのだ。


 もっと、もっと、突っ込んで。

 もっと、もっと、快楽を。

2002/5/4UP



もっとアフォーな感じにしたかったな(爆)
ヤサグレ爆進中です。や、ワタシが。
*kei*