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Blue Rose

………




「…っ…サンジ…」
「…んだ、よ…」
「苦しくねぇ、か…?」
 ゾロの頬を伝う汗は、ポタポタとサンジの肌をも濡らしている。サンジの肩を伝う汗は、白いシーツへと吸い込まれて湿りを帯びてまたサンジを濡らす。
 掠れた声を耳元に吹き込まれ、サンジは小さく肩を震わせた。
「…に、言って…ぁ…」
 大きく開かされた足の間にゾロを挟み込み、最奥に震える蕾には熱く滾る熱を受け入れた状態で、サンジは荒く浅い息を吐いていた。
 執拗な愛撫を全身に受け、サンジは甘い吐息を上げ続けさせられた。ゾロの楔を受け入れる蕾は、細かく煽動を始めるまで丹念に舐められ、焦らすかのようにゆっくりと埋め込まれていく。じれったい程にゆっくりと施される愛撫にサンジは肢体をくねらせ、白いシーツに映える程の白い肌を桜色に染めた。
「も…い、から…動け、よっ……」
 奥深くまで埋め込まれた熱は一向に動く気配を見せず、ドクドクと脈打つ楔と煽動を続ける自分の内壁がドロドロに解け合うような感覚をリアルに感じ取り、サンジは耐えきれず腰を揺らす。緩やかなその動きにも、サンジの身体はさざ波が起こったように震えた。
「ふぁ…ん…なぁ…も、動けって…」
 両脇に突っ張るように立てられたゾロの腕へ頬を擦り寄せ、サンジが強請る。ゾロを引き寄せるように腰に絡んだ足に力を入れた。
 汗を吸った金の髪が腕を擽る。その仕種が猫のようで、ゾロは小さく笑った。
「あっ…ふっ…」
 また深く入り込んだ先端に奥を突かれ、サンジの首が仰け反る。
 ゾロは立てていた腕を折り曲げ、仰け反った首筋に舌を這わせた。首筋から顎へと舌を伝わせ、震える唇を塞ぐ。薄く開いた唇から覗いていた赤い舌を絡め取り、緩やかな抽送を開始すると、鼻から抜ける甘い声がゾロの耳朶を擽った。
「ゆっくり…やろうぜ…」
「ぁ…ぁ…ふぅ…なん…」
 唇を触れ合わせたままで、ゾロはゆるゆると腰を揺らす。深くまで埋め込まれた楔が、ゆっくりと引き抜かれ、同じ速度で内壁を擦るように入ってくる。奥だけを小刻みに擦られ、サンジは大きな動きを促すように身体を捩った。
「あぁ…あ、あ…」
 ずくずくと犯される感覚にサンジの声は甘い。
 ゆるやかな抽送が何度も何度も繰り返され、太い楔が内壁を押しつけるように擦る度に湿った音が耳に響く。最奥を突かれると腰が跳ね、触れられていないサンジの熱棒がゾロの腹に擦られ、トロリと雫を溢れさせゾロの肌を濡らしていく。
「目、開けてろ…よっ…」
「んっ…ふぁ…な、なぁ…も…コレ嫌…だ…」
 サンジの奥を割り開いては引き抜かれて行く熱の緩やかさに、身体は痺れ震える身体を止める事が出来ず、焦らされている気さえしてしまう。
 何故今日に限ってこんなに焦らされるのだろう。
 泣いて請うても蕾を舐め続けられ、胸の飾りも下肢に触れられぬままイくまで弄られた。
 全身が染まる程の愛撫で、全身を舐められた。汚いと嫌がっても、足の指一本一本丹念に舐められ、啼かされた。
 こんな風にされるのは堪らない…。
「もっと…っ…んぅっ…」
 ズルリと全部引き抜かれ、中を埋めていた質量が無くなり下肢が大きく震えた。蕾は熱を欲し、ヒクヒクと震え前から溢れた雫を吸い込み湿った音を立てる。
「や…何で…?」
 物欲しそうな自分の声に狼狽え、サンジはゾロの視線から逃れるようにシーツに頬を押しつけた。
「ゆっくりじゃ…嫌か…?」
 頬に手を当てられ覗き込んでくるゾロに、涙と羞恥に染まった顔を見られてしまう。
「こんなんっ…違う、だろっ…もっと…」
「もっと…?」
 言葉を促すように、じっと待つゾロを潤んだ目で睨み付ける。
 強く、激しくして欲しいと、自ら乞えと言うのか。
 ゾロが欲しいと、貪欲にゾロを欲している場所に熱い楔を打ち込んで、激しく奥を突いて欲しいと。
 言えずにいるサンジにゾロは小さく微笑んだ。
「分かってるよ。ココ、突いて欲しいんだよな?」
「あっ!やぁ…ぁ…」
 くちゅ…と音を立て、ゾロの太い指が二本添えられて蕾に埋め込まれる。くるりと掻き回しそのまま引き抜かれた。
「ふっ…ぁん…」
「もっと奥まで…強く突いて欲しいんだよな?」
「ああっ!ひ…んっ…」
 両足を抱え上げられ、熱く硬い楔を最奥まで挿入され、甲高い声が上がる。そして絡みつく内壁に逆らうように、そのまま出て行ってしまう。
「やぁ…も…」
「分かってんだよ、サンジ……でも、今日は…」


 少しでも長く繋がっていたい。


 ずっと、深く、繋がっていたい…



 耳元で低く囁かれる甘い言葉。
 ゾクリと全身に甘い痺れが走る。
「あっ…ぁ…あぁ……」
 それだけで、たったその一言で、サンジの熱が爆ぜた。
 小刻みに震える身体をゾロはゆっくり見下ろす。
 桜色に染まった肌に、白い飛沫が点々と落ちている。淡く立ち上がった胸にも飛んだ雫を舐め取るように、尖りごと吸う。
「あぁ…イヤ…も…ゾロ……ゾロォ…」
「出ちまったな…。イイぜ…もっと、出しちまえ…」
 羞恥に溢れる涙を止める事も出来ず、青い瞳からポロポロと透明の雫が零れて落ちた。
「上からも下からも泣いて大変だな…。せめてこっちは泣くなよ…ホラ」
 止まらない涙を舌で掬い取り、目蓋に頬に口づけを落としていく。
「ク、ソ…バカ…ハゲ…ぁん…あ、あ…入っ……」
 達した余韻に震えている蕾に、再度楔を打ち込んだ。ゆっくりと傷つけないように内壁を掻き分けるように進んでくる熱に、サンジの蕾は歓喜した。離すまいときつく締め付け、奥へ誘い込むように煽動を繰り返す。
「は…ぁ…」
「苦しく、ねぇよな…?」
 ゾロの声も掠れて荒い。限界まで膨らんだ欲望が、サンジの最奥まで達すると、今度こそ焦らす事なく腰を回して抽送を開始した。
「あっ!んっ!…んぅっ…は、ぁ…あ、はっ…」
「イイ、か…?キツクねぇか…?」
 激しすぎず、それでもサンジの欲する刺激を送り続け、ぐちゅぐちゅと卑猥な音を立てながら、ゾロの熱棒が出入りを繰り返す。
 舐められ、ほぐされ、ゾロの先走りで濡れたサンジの内壁は、痛みを感じる事もなく快感だけを伝えてくる。前立腺をゾロの楔が擦るたび、キュッと締まる蕾に気を持って行かれそうになりながら、ゾロはサンジの痴態を見つめた。
「イイ……ゾロ…」
 再び頭を擡げ出したサンジの熱に手を添え、先端から溢れ出す雫を親指で撫でると、サンジの腰が大きく跳ねた。
「ひぁっ…あ、そん…そんな…したらっ…やぁ…」
「またイくか…?俺も、も…イク、ぞ…」
 ずくっと最奥を強く突くと、手を添えていたサンジの根本を強く掴んだ。
「ひ、ぁあ……あぁぁぁっ……」
「っ…う…」
 その瞬間、ゾロは引き絞られた内壁の奥深くへ、熱い奔流を流し込んだ。きつく埋め込まれた蕾から放たれたゾロの液が行き場を失い隙間から零れる。
 掴んだままのサンジの熱棒からはトロトロと白濁が零れ、ゾロの手を濡らしていた。射精することなく、サンジは達してしまったらしい。
「はぁ…は、ぁ…大丈夫か…?」
「ぁ…んっ…だい、じょ…ぶ…ぁう…」
 大きく喘ぐサンジの胸が絶頂の余韻に上下しては、小さく震えていた。
 ゾロはサンジの息が整うまで、暫く繋がったまま動かない。ゾロの方も達した快楽の為、腕の力が抜けそうになるが、サンジに覆い被さる事を厭い、身体を抱え起こし体勢を入れ替えた。
「んぁ…な…」
 急に変わった視界にサンジは慌てて顔を上げた。抱かれるようにゾロの上に乗った状態で、下肢はゾロを銜えたままで。
「ぬ…抜け…よ…」
「まだ」
「も、イッた、ろ…」
 喋る振動にすら感じてしまう身体を宥めつつ、サンジは身体を起こそうとしたが、それをゾロの腕が許さない。
「まだだって言ってるだろ。お前はまだイッてねぇ」
「何…バカ…あっ!ひっ…オマ、エ…」
 埋まったままのゾロの楔がムクムクと膨らんでいくのを感じ、サンジは背を反らせた。ゾロの手に握られたサンジの熱は冷める事なく、変わらずゾロの手を濡らし続けている。
「ほら…ココもまだイきてえって…泣いてんじゃねぇか…」
「っ…バッ…カ…待てって…」
「待ってやる」
 動きを止めたゾロを見ると、からかうでもなく、真剣な表情だった。
「待ってるから。お前が、良くなるまで、待ってるから」
「……?」
「ゆっくりでいい」
「…オマエ…何言って……?」
 訝しむようなサンジの頭を引き寄せ、口づける。




「言ったろ?」




 ずっと繋がっていてぇって……





         今だけでいいんだ…



                        今だけ、このまま……





2003/6/16UP




何でコレだけ?!
私はどうにも書きたい部分だけが浮かんでしまって、そこまで持っていくのに七転八倒するのです。
なので、要所だけ…(爆)
でも、何が何だか分からないですな、こりゃ…
単なるエロって事ですか?!(爆)

*Kei*