狭山裁判の再審を!狭山事件の真相 Tweet
狭山事件には二つの側面があります。一つは誘拐殺人事件です。
もう一つは国家権力による部落差別事件だということです。
万年筆の証拠ねつ造について、下山鑑定人のインク分析で決定的な新証拠が提出されました。検察は「万年筆を水洗いしたから元のインクが別のものにすっかり入れ替わった」などと反論しましたが、今回の百本の水洗い実験は検察の粉々に粉砕する快挙でした。
石川さんメッセージ
新年おめでとうございます。
昨年末には、万年筆インクの新しい鑑定が裁判所に出されたと弁護団からお聞きしました。いよいよ第3次再審は大詰め、最終段階です。
弁護団が提出した新証拠は、いずれも証拠開示された資料にもとづいて、専門家が科学的に鑑定をおこなって、有罪判決の誤りと私の無実を明らかにしたものです。
東京高裁第4刑事部の家令裁判長はじめ裁判官にはぜひ鑑定人の尋問をおこなって、科学的な新証拠を十分精査され、再審を開始していただきたい。その一念で新しい年を迎えました。
昨年には袴田事件において、自白調書のねつ造、証拠のねつ造を認めた再審無罪判決が出されたことは、私にとって大きな希望の光です。えん罪の構造は、袴田巖さんも私も同じです。それが検察庁が隠し持っていた証拠の開示で暴かれたのです。「次は狭山」との強い思いで、正念場を闘う決意で、新しい年を迎えた次第です。
また、今年は再審法改正の実現をと願っております。袴田さんが再審無罪をかちとるのに58年もかかったこと、大崎事件や日野町事件などで再審開始決定が出されながら、いまも再審無罪が実現していないことは、再審法の不備が原因です。現在の再審手続きの不備を変えなければ、冤罪者はいつまでたっても救われません。
私もまもなく86歳になります。体力が落ちていることは否定できませんが、私の闘魂は衰えることはありません。
えん罪に陥れられて62年を迎える今年の闘いが集大成になるように、私たちも気力を充実させて、希望に燃えて闘います。
支援者皆様方におかれましても、何卒一層のご支援の程心よりお願いいたします。
まずは年頭に当たり私の決意といたします。
2025年1月
石川 一雄
何よりも事実調べが重要です。それなしには再審はないと言っても過言ではありません。
下山鑑定の鑑定人尋問、事実調べを行え
事件発生時1963年当時狭山市は農村地帯であり、古い人間関係が残っていた。そういう所なので事件を巡って流言が飛び交った。その一つが部落が怪しいという物だった。市内の被差別部落が白い目で見られた。警察は犯人取り逃がしの大失態をしてしまい、そこから大きく操作の方向を変えた。市内の被差別部落を標的とした捜査を行ったのだ。証拠はなく差別的予断と偏見しかなかったのに。