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意志

幼児(4〜5歳頃)から
絵本 弁慶
文/谷真介 絵/赤坂三好(金の星社)
 里見八犬伝、西遊記、と読んできて、ふと気になったのが弁慶でした。歴史はからきしダメなので、弁慶が橋で誰かと戦ったのはわかるけれど、その物語はすっかり抜けていたので、弁慶に関する本を探してみようと思ったのです。
 この本は迫力があります。絵と文章の流れが的確で、よく練ってあるのがわかります。表紙には仁王立ちで全身に矢を受ける弁慶の姿があり、寒気がするほどの迫力に目が釘付けになります。
 終わりの見開き3ページで読者は、遠くで両手をいっぱいに広げて立つ弁慶と、今にも矢が放たれようという弓をかまえる敵の視線で対峙させられる。緊張してページをめくれば、矢が一斉に弁慶に向かって風を切っていく。そして次にめくれば表紙の全身矢を突き立てた弁慶の絵に戻り、最終ページでは文字だけによって結末が語られる。本を閉じてもしばらくは息をするのが苦しく感じられるほどの緊張感です。
 我が家のこども達(9歳&11歳)は、私と同様で語彙は少ないけれど、「これ、すごいよねぇ」と何度か繰り返していました。(2003.5)
題 名 出版社  
月へミルクをとりにいったねこ アルフレッド・スメードベルイ たるいしまこ ひしきあきらこ

福音館
母は強い。
ほしになったりゅうのきば きみしまひさこ再話 赤羽末吉  

福音館
昔話の独特な雰囲気が好き。花が音をたてて昇っていくところなど、異界の雰囲気が私の心をざわつかせ、なんとも心地いい。
地球というすてきな星 ジョン・バーニンガム ジョン・バーニンガム おさだひろし

ほるぷ出版
作者が日本に来たときに得たインスピレーションを元に書いたそうです。
いぬのマーサとひみつのスープ スーザン・メドー スーザン・メドー ひがしはるみ

フレーベル館
同じ料理でもね、同じ材料でもね、おいしくなるときと、おいしくないときがある。何が違うのかっていうと…。
とべバッタ 田島征三 田島征三  

偕成社
力強い絵。身体がバラバラになるかまきりの顔。その迫力。バッタのバネの強いこと強いこと。バッタの意志の強いこと強いこと。バッタの掴むものの素晴らしいこと。息をのむ壮大さ。
あいうえおのき レオ・レオニ レオ・レオニ 谷川俊太郎

好学社
何か教訓めいている本が多いレオ・レオニ。それが鼻について好きになれないこともあるけれど、これは素直に頷けた。
酋長シアトルからのメッセージ Brother Eagle,Sister Sky   スーザン・ジェファーズ とくおかひさお なかにしとしお

JULA出版
文明と、文化との進化って反比例するのかなぁ。 

意志にまつわるひとりごと

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