図書館でたまたま手にした一冊の本から
私の旅は始まった。

その本の名は「ヒーリング・ハイ」
山川健一さんという作家の書いた、ノンフィクションだった。

本当は、旅は、ずっと以前から始まり、続いていた。
私が気がついていなかっただけのことだ。

1998年、少しの病を体験し、西洋医学の限界を知らされた。
図書館の東洋医学に関する本棚で手にした「気は挑戦する」という本に、「気」は見えると書いてあった。
何気なく手をかざしてみると
見えた「気」がした。

そんなものか、と思った。

「気は挑戦する」を返却したついでに、手にしたのが
「ヒーリング・ハイ」だ。
オカルトめいた本の並ぶ棚に置いてあった。
それまで、このエリアでは一度も立ち止まったことがない。
オカルト、うさんくさい宗教、それらには近寄りたくない。
でも「気」が見えたこともあってか立ち止まり、何も考えずに一冊を抜き取った。
どうせうさんくさい人が書いているんだろうと著者紹介の欄を見た。
顔写真があった。音楽が好きな人らしかった。
そのまま本の中身を見ることもなく、何気なく貸りた。

本の中には、たくさんのヒントがあった。

そして、新たな旅を自覚した。
過去への旅、そして、現在、それから未来への旅が見えた。
私は、すべての過去と、すべての未来と、すべての現在をまるごとかかえて旅している。

まるごとかかえて、生きている。

ヒーリング・ハイ」 山川健一 著 (早川書房)
気は挑戦する」   別冊宝島116