児童書の世界へ

自然保護にまつわるひとりごと

地球交響曲

この映画と始めて出会ったのは、もう何年も前のことだった。それは、私の中で様々なことが変わっていった時期だった。表面的には何も変化していないものの、内面的な変動は激しかった。それは、幼い日からの何気ない様々な体験をひとつひとつ検証し、再び肉体にしっかりと刻みつける作業だったように思う。そして、世界に満ちあふれる「何か」を体感し、初めて産声をあげ、この世に生を受けたように感じた時期でもある。

そんな時期にこの映画を見て、思いを強くした。あぁ、いいんだ。みんな同じなんだ。この地球に生きるすべての命が、みな同じに生きている。それに気づこうが気づくまいが構わない。みなが同じようにして生きているのだということを確信した。そして安心した。大丈夫だと。どんな私であっても、生きていて、大丈夫なのだと。

(2006.7)