ザース【ENIX】


21世紀末。
アメリカは最終兵器システムオリオンを完成させた。
オリオンシステムは、科学者ビットナーに操られ、地上に核攻撃をもたらした。
街は焼け、人類のほとんどが死んだ…
そしてシェルターに逃げ込み生き残った人々はコールドスリープに入った。
しかし、100年後、再び目を覚ましたのは4500人しかいなかった。
放射能は安全レベルに落ち、人々は目を覚ました。
そして各地で村を作り、生活しはじめた。
そして・・・
(オープニングより)

核戦争後の荒廃した世界が舞台、さながら北斗の拳と同様の時代背景を持つコマンド入力型アドベンチャーゲームが、 この「ザース」だ。
主人公のザースが、仲間とともに、世界を破滅に陥れた人工頭脳オリオンシステムを奪還するために活躍する物語設定となっており、 ライン&ペイントの描画や、カタカナ表示による文章の読みづらさについては、マシン性能的に仕方ないところだが、ゲームとしてはなかなか充実していた。
コマンド入力については、基本的に名詞+動詞のスタンダード形式であり、その他使用頻度の高いコマンド(移動コマンドなど)については、 ファンクションキー対応となっている。なお、ファンクションキーにもあるとおり、地図を見ることで別の移動場所の情報が一目瞭然だ。
さて、ゲームを始める際にオープニングを見ることができ、ここでオリオンシステムを取り巻くこれまでの歴史を垣間見ることができるが、 基本的にはそんな事はどうでもよく、ここでは唯一CGの書き込みが素晴らしいミリカを見ることが重要だ。 ナバに襲われたアスタ村から、ザースのいるリマノン村に助けを求めに来た彼女は、他の画面に比べてCGの力の入れようが明らかに違うのだ。 この画面を見れば、紛れもなくどのプレイヤーも今後の展開に期待せざるを得なくなるが、 実は後にも先にもミリカはここでしか登場せず、その上以降のCGでこれを超えるものは出てこないのである。
ということで、結構難解なアドベンチャーゲームであることもあり、ミリカを見てGAME OVERな諸君も多いゲームだ。

ミリカでぇ〜す」ってな感じぢゃないですな、この場合。



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