ビースト・シティといわれる荒野の街にある、謎の生物研究所”BIAS(バイアス)”。
ここを舞台に、スクリーマーと言われる命知らずの賞金稼ぎたちが、BIASにはびこるモンスターを相手に戦いを繰り広げる。
そんなRPGがこの「ザ・スクリーマー」だ。
まだ、PC−8801にFM音源が搭載されていなかったころリリースされたゲームであったため、BGMは当然なしである上、
効果音もBEEP音のみである。であるにもかかわらず、逆にこのゲームの不気味さを醸し出すには効果的だ。
舞台となるBIASは地下1F、地上6Fからなり、3D迷路となっている。迷路は当時主流であったワイヤーフレームではなく、
キチンと不気味に着色されたシッカリした迷路だ。スクリーマーはこの中をズカズカ進んでいくワケだが、途中、
これまた不気味なモンスターと遭遇する。
戦闘はリアルタイムで、敵と画面左右に分かれ、[Z][X]キーにより攻撃・防御を繰り返す。いたって単調ではあるが、
ある程度のキー捌きのスキルがないと、容赦なく敵の攻撃にさらされてしまう。攻撃時は敵に向かって弾が発射され、
この射程も武器により異なり、当然、ロングレンジで敵の接近を許す前に倒すことがベストであるが、序盤は資金が少ないため、
たいした武器が買えず、どうしても接近戦になりがちだ。そのため、攻撃と防御のタイミングが非常にシビアであるが、
後半の苛烈な敵の猛攻をくぐりぬけるには、この序盤での紙一重の攻防をマスターすることがポイントとなる。
そして、迷宮型RPGのメインとなるのは、やはりマッピングだ。迷路とくればマッピング。これはRPG野郎の性ともいうべき習性だ。
勇者が剣と盾を持つように、俺はペンと方眼紙を持つ。一方通行のドアをチェックし、落とし穴をはじめとするトラップをチェックし、
未知の迷宮を解き明かしていく。当然探索中にも敵と遭遇するが、資金調達&キャラクター鍛練もRPGでは重要であるため、
ペンを離してキーボードに集中する。なお、敵と戦って勝利すると、BP(ビーストポイント)が手に入り、
これがFRD(ファイティング・レコーダー・デバイス)に記録され、資金源となる。
BPは街の”くびや”でGOLDに換算してもらえるのだ。ここで、”くびや”だ。これは”首屋”と書けるが、
ゲームを始めていきなり”くびや にいく”などとあって、結構???だったことを記憶しているが、
後にも先にもRPGで”くびや”はここだけだ。(RPG以外でも多分無いぞ。)
他に街の酒場や迷宮内で同業者と会えるが、どの面々も北斗の拳に出てくるような狂暴なヤツらばかりだ。迷宮で遭ったら、
思わず戦闘体制をとってしまうのも仕方がない。しかし、彼らには迷宮の構造やアイテムの情報など、いろいろと情報提供してもらえるため、
遭ったら挨拶はしよう。外見で判断しちゃだめだ。
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