ザ・スキーム【ボーステック】


基本的にアクションゲームが苦手であるオレとしては、 この「ザ・スキーム」も本来苦手なジャンルとして分類されるところであるが、 オレ的には、このゲームはアクションゲームではない。
確かに、見た目は100%アクションゲームで、勇者マルス(王様らしい)が悪のボス”ハーディ”を倒すために立ちあがり、 ダンジョン内をサイドビューで戦う、画面切り替え型ゲームだ。
しかし、このゲームのウリはなんといってもBGMであり、それゆえオレ的にはミュージックソフトとして位置づけられガチだ。 ゲーム全般に流れるBGMのどれをとっても洗練かつ勇壮なメロディーであり、アクションゲームが苦手なオレであっても、 ゲームを先に進めて違うBGMを聞きたいと思うがあまり、瞬間的にアクションゲーマー野郎に変貌させるほどのスゴさだ。
このスゴいBGMを手がけられたのは、知る人ぞ知るゲームミュージックの神様「古代祐三」氏である。 このゲームも、BGMを古代氏が手がけたからこそ歴史にその名を留めたのであり、もしBGMが無ければ、 ブチ殺されても文句は言えないほどのクソゲーと言われるのは免れない。
BGMについては、前述どおり非常に素晴らしいのだが、更に素晴らしい点として音源別に2種類のBGMが用意されていることがあげられる。 つまり、88用の標準FM音源対応のBGMの他、拡張音源であるサウンドボードU対応のBGMも別に用意されているのだ。 (サウンドボードUは標準FM音源より音色数が多いため、よりテクニカルなBGM創りが可能となる。) しかし一見、用意されているとはいえ、どうせちょっとアレンジしただけだろ、などと思う方もいるかもしれないが、それは大きなミステイクだ。 なんとオープニングからエンディングまで、全て違うメロディーで再構成されているのだ。 当然、2度クリアしないと全てのミュージックを聞くことは不可能であるし、その前にサウンドボードUがなければ素晴らしい拡張音源版は聞けない。 このゲームが発売されてサウンドボードUが市場で品薄になったほどだ(とオレは信じている)。
このような素晴らしいBGMが収録されたCDが当時発売されたが、ゲットできなかった。全く不覚と言う他はない。



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