「ザナドゥ」シリーズなどの超硬派なRPGで、世の中のPCゲーマーどもを鷲掴みにしたファルコムが、
次の大作完成までの小休止としてリリースしたと、当初思っていたのがこの「ロマンシア」であったが、
実際にプレイしてみると、そんな小休止的な手隙きの時間でプレイできるほど甘ちゃんなゲームではなかった。
このゲームは、ファルコムがシリーズ化しているドラスレシリーズの中にあって”Jr.”と銘打たれているため、
一見すると前述のオレのような感覚でプレイし始めるヤツらも相当いると思われ、
確かにプレイし始めると愛らしいキャラがこじんまりした画面を闊歩する、非常にのどかでまったりしたゲームのように見える。
しかし、数分後にある異常事態に気付く。
『セーブ機能がない』
そうなのだ。このゲームはノーセーブアクションゲームなのだ。
「ザナドゥ」とかと同様に、RPGを期待していたオレ的には、この事実に気付いて愕然としたモノだが、
天下のファルコムがプロデュースしたゲームということもあったので、ノーセーブのシビアな世界に飛び込んでみた。
序盤は薬運びやら、街の人々のお手伝いをしていろいろと情報収集をし、中盤以降は敵と戦ったり天国へ行ったりするが、
いろいろとトリッキーな行動をする必要があり、セーブができないこともあいまって、何度も途中で挫折しそうになった。
後半の地底迷路なんかは、半泣きで行ったり来たりして、夕陽のさす見知らぬ土手に置いてけぼりを食った迷子の小僧のように呆然としたこともしばしばあった。
しかし、攻略情報を頼りに、なんとかクリアしてドラゴンに騎乗したエンディングを見た時は、
もう二度と見れないであろうエンディング画面を前に、かなり感動したことを記憶している。
今となっては、攻略手順もスッカリ忘れてしまったこともあり、セーブ可能なエミュレーターで再プレイしても、
クリアに辿り着くことは極めてムズカシイと思われるが、そう考えると当時、4MHzマシンである88FRで、
全くセーブなど望めない崖っぷちの環境であるにもかかわらずコンプリートプレイをしたオレはかなりすごいな?、と素直に思える。
オープニングタイトルもかなりカッチョいいBGMであり、挫折した後はこのBGMを聞いて次の再プレイへの闘志に火をつけていたので、
このBGMを聞くと挫けそうな自分を立て直せそうな気持ちになるのダ。
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