地域通貨とは?
 地域通貨とは、日本円や米ドル、ユーロのような法定通貨とは異なる通貨です。
その違いを上げてみると、
(1) 法定通貨は中央銀行が発行しますが、地域通貨は市民・コミュニテイが独自に発行します。
(2) 法定通貨は全国で使えますが、地域通貨は或る特定の地域内でしか使えません。
(3) 法定通貨を借りる場合には利子が付きますが、地域通貨には利子が付きません。
(4) 法定通貨では金利による貧富の差が拡大していきますが、地域通貨では残高がマイナスになっても、そのマイナスが金利で雪ダルマ式に増えることはありません。

 要するに、地域通貨は或る特定の地域(コミュニテイ)やグループ内で生産されたモノやサービスのやり取りをするときのみに使われる交換手段です。地域通貨に「元手」は要りません。
 地域通貨の全体の収支は、常に原理的にプラスマイナス・ゼロになります。
 
地域通貨の種類
 地域通貨の種類には大きく
(1)紙幣発行型、(2)通帳記入型、(3)小切手型などがあります。
 ちなみに、岩手山麓柳沢・地域通貨「ワーク」は、紙幣や硬貨などを発行せず、通帳上で物やサービスを交換するシステムを取っています。
 
地域通貨で可能になること
 法定通貨(「円」)で払うほどではないが、タダでは頼みにくいチョットしたことを気軽に頼めます。また、法定通貨でお礼をすることで、その価値を冒涜するかもしれないという恐れを抱かせる行為などに対してお礼ができます。
 地域通貨の強みとして、さまざまなサービスやモノを手に入れることが出来るというだけではなく、自分が提供できるサービスやモノについて思いを巡らし、普通のお金の世界では「仕事」や「商品」と見なされなかった、市場では価値に成り立ちにくいサービスやモノを思いつく可能性があります。顔の見える関係のなかで取り引きされることで、個性的で安全性や質の高いサービスやモノがやり取りされることが期待できます。
 さらに、地域通貨のようなもう一つのお金を併行して使うことで、法定通貨「円」に対する依存度をより小さくすることが出来るので、地域と個人の自立をうながす経済を形作る可能性が生まれてくると思います。
 地域通貨は地域を循環することで、地域の活性化に役立つお金と言えます。

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