きふみ句会抄

次回好評につき、今回もがんこ六三園にて開催
前回の天の金山さんは欠席投句。

で、今回の天は、久々に六歩さん
読売川柳で、トップを走っている意地を見せて

きふみ会でも、トップをさらった。
第三十一回 きふみ句会 二〇〇六・四・二一  於/がんこ六三園

天 酒蔵の中ひんやりと春灯       六歩

地 ひとひらを手帳に収め春惜しむ    波路

 たんぽぽや少女の像は天仰ぎ    ふた月

  特急のすぎてふたたび陽炎へる  紀三井寺

  地下鉄がホーム貫く心太       三椒

  花数輪姥桜ひとり静かなり      金山

  新緑のかがやく空に風渡る     けやき

  雛かざり娘に送るメールかな     べべ

  一本の木に鳥の恋栗鼠の恋     ふた月

  取り留めのなきこと浮かぶ春の海   六歩

  満開の浄水場を花囲ひ      紀三井寺

路地裏に待ち受けてをり花こぶし   団地

  ため息に揺れて牡丹のほぐれ咲    三椒

  一合の酒酌み交はす花見かな     波路

  春炬燵腕組みしつつうとうとと    べべ

  雑草の小さき花に春の風         



席題「青き踏む」                   

天 小康の母ともなひて青き踏む    ふた月

  陶作の案に詰まりて青き踏む     金山

  青き踏むミドルエイジの夫婦かな   べべ

  野球帽知ってか知らずか青き踏む   六歩

  幼子の小さき靴や青き踏む      波路

  青き踏む紀伊水道に船いくつ     三椒

  幼子の手をたづさえて青き踏む   けやき

  天辺へはじめは青き踏みにけり    団地

  大の字や五感アンテナ青き踏む  紀三井寺



きふみ会へ

Home