きふみ句会抄

30回の記念句会は、新年会もかねて、
新装新たになった六三園にて。
グループ会の発表
で来和の金山さんも
久々の参加で、今回の天。

次回もよろしくお願いします。

第三〇回 きふみ句会 二〇〇六・一・二七  
於/がんこ六三園


天 愛犬の可愛さ競ふ年賀状       金山

地 燃えしぶるもの裏返し落葉焚き   ふた月

人 凍てゆるむ日をひたすらに請求書   六歩

  春炬燵知恵出ぬときの耳掃除   紀三井寺

  工事場のスポットライト寒満月    三椒

  願ひ事あまりに多き初戎       団地

  菜の花に日射し明るく春近し    けやき

  寒月に照らされゐたる肌着かな    べべ

  一頁読みたるほどの湯ざめかな   ふた月

  九十の母を囲みて新年会       金山

  初夢にさめて布団の乱れかな   紀三井寺

マフラーを巻いて絵本の中に入る 六歩

  山頂へ靴音変はる霜柱        三椒

  団欒の顔見くらべて屠蘇祝ふ     団地

  臘梅の香りただよう曲がり角    けやき

  廚女になりたる如し三が日      べべ

席題「初詣」

天 足守へ自転車をこぎ初詣     紀三井寺

  新しき家族も増えて初詣       三椒

  正装のチワワ先立て初詣      ふた月

  運だめしおみくじ引いて初詣    けやき

  脇道にそれそれ辿る初詣       べべ

  玉砂利の音しか聞こえぬ初詣     団地

  初詣玉砂利踏みて処女になる     六歩

  初詣甘酒飲みて願い事       おせん

  年老いてぼけよ来るなと初詣     金山



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