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第二六回 きふみ句会 二〇〇四・七・九 於/銀杏
天 うたた寝に命の重みせみしぐれ けやき
太陽を二つに切って夏帽子 六歩
オリーブの香りひと皿夏はじめ 紀三井寺
靴濡れてよりは大胆水遊び ふた月
遠花火少年胸を焦がしけり 波路
夏の月昇るシースルーエレベーター 三椒
打水に石涼しきや下駄の音 べべ
手花火の終へて無口となりにけり 団地
くらくらしかき氷探す妻籠宿 金山
蝉しぐれ幼稚園児の列続く 六歩
天窓の風をとほして一夜鮨 紀三井寺
新しき夏帽外出増えにけり ふた月
遠来の客来たる花火の夜 けやき
お隣の朝顔今日は二つ咲き 波路
路地裏に歓声響く水遊び べべ
信号の色の収穫夏野菜 三椒
七夕や星降る夜の遠のけり 団地
草取りや蚊の刺し痕を自慢する 金山
席題「サングラス」
サングラスかけて他人の顔になる 六歩
サングラスはずしてかける老眼鏡 三椒
お揃いのサングラスのせ散歩犬 ふた月
裕次郎気取ってをりぬサングラス 紀三井寺
サングラスビーチサンダル砂白し べべ
おじょうさん頭にかけるサングラス けやき
サングラススポーツカーの必需品 波路
サングラス簑笠がわりに着用す 団地