鷲神社の本殿・鳥居・ケヤキの大樹

 鷲神社境内に、佐倉市教育委員会作成の「鷲神社縁起」がありましたので、それをそのまま掲載しておきます。



佐倉市指定文化財
  鷲神社の本殿・鳥居・ケヤキの大樹

 鷲神社の開創は「佐倉風土記」によると「承平七年(九三七)七月七日慈恵僧正、朱雀帝の勅を奉じ、来りて此の神を祭る」とあります。
 本殿は、天保十五年(一八四四)建立されたもので大工棟梁は立石菊右衛門藤原元隆(八千代市下高野)、柱や本殿四面の彫刻は星野理三郎政一(群馬県勢田)の手によるもので大江山鬼退治の伝説を題材としています。建立に当たっては、近隣の八千代市や印旛村などの人々から奉納金を募ったもので、神社に対する信仰の広がりがうかがえます。
 鳥居は、寛文十三年(一六七三)定宥が建立したもので、作者は深川の石屋五郎兵衛です。鳥居の形式は、明神式で、石造の鳥居としては市内では比類のない大きなものです。
 境内にあるケヤキ(ニレ科)の大樹(樹高十六m 目通り幹囲六.三m)は、当社開創と共に植えられたものと考えられ、応永年間(一三九四ー一四二八)の神社の火災により被害を受けた形跡があります。市内においてはこのような古木は珍しく、学術上からも貴重な資料といえます。

          本殿・鳥居  昭和五十三年七月二十六日指定
          ケヤキの大樹 昭和三十七年十二月二十二日指定
  昭和六十三年三月三十一日
               佐倉市教育委員会