60kmも流れている長い見沼代用水には、いくつかの工夫があります。
半年という短い工事期間のために、行田市で利根川の水を取り入れてから、星川に合流させました。
他の川と交差してしまうため、交差部分を立体交差させました。
元荒川との交差では、元荒川の下を通す「ふせこし」をつくりました。
綾瀬川との交差では、綾瀬川の上を通す「かけとい」をつくりました。
残念ながら、現在は「かけとい」は残っていません。
上の画像は、以前は「かけとい」だった場所です。
左に流れている見沼代用水は、水面が見えていますが、綾瀬川は見えません。
「なぜ、かけといだったのか?」を考えるヒントになりそうです。
この場所は、見沼代用水の東縁と西縁の分岐点でもあります。
「さいたま」にある、昔の代用水の絵では、かけといをすぎてすぐ、
東縁と西縁に分かれています。
現在では、「ふせこし」の中で分かれ、地上では東西に仕切られています。
すぐに、東西に流れが分かれ、長い水の旅を続けます。
合流することはありませんが、通船堀で交わることになります。