GRASについてのご注意

 

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近年、妙なGrasがヤフオクによく出ています。知らずに既に購入された方もあると思います。

ほとんどが再塗装にもかかわらず、オリジナル部分も残っている、などの説明を書くヤフオク出品業者がいます。こういう業者はパーツのアップ写真などを掲載しません(特にリフレクター)。写真は小さいか暗いです。アップではテカテカ塗装で、すぐに再塗装とバレるからです。ご注意のほど。
再塗装をオリジナルと記したり、説明で塗装に全く触れない、というのはよくあるケースです。見抜ける人もありますが、一般的に写真での見極めは難しいと思います。
さらに悪いのは、時代が違うパーツを組み合わせて、高価に見えるGrasを作るケースです。
例えば、時代の新しいGrasにフラットロッドを組み合わせて、古く珍しいものに見せかける。こんな手口があります(古いパーツと新しいパーツは見分けがつきます)。おまけに不釣り合いなリフレクターが付いていたりします。高く売るために意図的に作られた、見え見えのGrasです。これはあざといフランス人の仕業で、出品者はそれを知らないで購入し、出品しているのではないかと思われます。中には意図的に作られたことを知りながら販売しているケースもあります。
他にも色々な悪どいやり方があります。
ヤフオクに限らず、有名ショップでも怪しいGrasがかなりあります。
Grasだけでなく、人気がある品は上記のような品や、それに近い品が出回っています。ご注意ください。


GrasでB22口金の白熱電球を使用される場合は、以下をご注意ください。

Grasの使用電球は口金が「B22」の白熱電球です。現在、日本で販売しているB22タイプの電球は小さい丸型で、取り付けますと電球とリフレクターがかなり接近します。そのためにリフレクターが電球の熱の影響を受けてとても高温になり、塗装が劣化します。具体的には塗装の変色、はがれにつながります。
現在B22の白熱電球をご使用の方は、しばらく点灯した後に、電球とその近くのリフレクターを触ってみれば実感していただけると思います。 40W
、60W共に電球はとても高温で、電球に直接触れば火傷の恐れがあります。ご注意ください。

Grasが開発・発売された当時は、フランスの電球は小さい丸型ではなく、現在日本で普通に使用されるE26の形で金具部分の構造だけがB22でした。つまりリフレクターと電球は接近せず、十分な余裕がありました。それで電球の熱はリフレクターにさほど影響を与えませんでした。今もフランスの電球は小さい丸型だけでなく、いくつかの形とサイズがあり、それらを使えば白熱電球とリフレクターは接近しませんから、フランスではリフレクター塗装の劣化はさほど問題にされません。
また、当方の著書『ランプの肖像』に詳細を記しましたように、当時は10ー20W程度の低いワット数の電球を使用しましたから、熱による劣化はそれほど問題視されませんでした。
現代は40、60Wの明るい電球が使用され上記のように非常に高温になり、明らかに塗装は劣化します。

最近はフランスでもB22のLED電球を使用しています。しかし220V仕様ですので、それを日本で使用するには変圧器が必要です。100V用のB22・LED電球があれば解決しますが、特に適したものがありませんでした。(黄色いフィラメントで透明ガラスのLED電球は、照度ムラが激しくテーブル用ランプでは使い物になりません。ペンダントランプ なら問題はないと思います)
しかしようやくGrasで使える口金がB22のLED電球を見つけました。

B22口金のLED電球はこちらをご覧ください


白熱電球の温度について実験してみました。こちらをご覧ください


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