2008年9月20日


2008年渓流釣りシーズン総括


1.はじめに

本日現在、一般的には2008年シーズンの終盤戦を迎えているところではありますが、昨シーズンに続き、
今シーズンも、シーズン終了前に納竿せざるを得なくなりました。これで3年連続の中途終了となり、
弊サイトのの更新を楽しみにして下さっている方々には、大変申し訳なく思います。
8月以降の渓流は、凶暴なキイロスズメバチが猛威を振るうので、リスク回避のために入山を避けるのに加え、
平日の業務が忙しくて、祝日が仕事のため、土日しか無い休日は、文字通り「休日」として、雑用処理を除き、
身体を休める日とすることにした次第です。

祝日が休みだった時代に比べると、釣行回数が激減してしまっております。
そんな中でも、尺上イワナ2匹をはじめ、9寸級ヤマメも釣り上げることができており、良型狙いとしては、成果を上げることができたと
いえるでしょう・・・。

今年からデビューし掛けた鮎友釣りについては、何キロも遡行してカロリーを消費する渓流釣りとは違い、起立不動のスタイルのため、
相性が合いませんでした。
ポイントを攻め、積極的に歩数を稼ぐ遡行を行い、口で喰わす釣りの方が、私には性に合うようです。
毛鉤釣りでも、それほど釣れませんでしたが、酒匂川本流のアユの遡上量は、例年よりも遡上量が多かったようです・・・。



2.地域ごとの水系及び各河川についての講評

<神奈川県側 酒匂川水系本支流>
今シーズンも、地元西湘地区を流れる酒匂川水系本支流について、酒匂川本流全域と西丹沢の本格渓流、
そして足柄の箱根水系の渓流へも釣行しました。
西丹沢については、世附川本谷及び大又沢の、ゴールデン区間(激戦区)を中心に釣行しましたが、
まずまずの釣果が得られ、非常に充実していたと言えるかと思います。
足柄の河川は、今一つ釣果が得られませんでしたが、資源量が少ない割に入渓者が多いので、仕方ないところでしょうか。


今シーズンの酒匂川本流の、渓流魚狙いの餌釣りは、解禁〜4月半ばくらいまではサカナの気配が全く感じられず、
コイ科外道すら釣れない状態が続きましたが、6月1日の鮎解禁日が近付くにつれて状況が良くなり、上流部の山北地区を中心に、
銀毛した9寸級を筆頭に、かなり多くのヤマメを釣ることができ、非常に充実した本流ヤマメ釣りが楽しめたかと思います。
ブルックトラウトと区別の付きにくい9寸級イワナや、ジャスト尺のホウライマスも出ましたが、
一方で、超大物に何度も糸を切られる事態に見舞われ、結局正体をつかめないまま鮎シーズンへ突入・・・。
鮎シーズン中も、降雨後にて友釣り師が少ない合間を狙って餌釣りをしましたが、外道のウグイしか出ませんでした。
とはいえ、本流での清流釣りを満喫できたと言えるでしょう。

鮎釣りについては、解禁前には、川一面アユだらけといった状態でしたが、実際に解禁してみると、煮干しアユしか釣れない有様。
朝から晩まで毛鉤釣りで粘っても、20匹程度釣るのが精一杯という状態にて、6月中旬には、毛鉤を喰わなくなりました。
友釣りについてもデビューし、一応は数匹の釣果を得られたものの、私の釣り観としては、残念ながら全く性に合わず、
本格的な友師になることについては、見送ることに決定しました。
とはいえ、今後もシーズン中に2,3回程度は、松田地区や小田原地区にて友釣りをすることもあろうかとは思います。
私は実感がありませんでしたが、アユの資源量については、例年よりも恵まれていたようであり、成長が鈍く、
20センチ級まで生育しなかったようですが、それでも、多くの鮎師は楽しめたと聞いております。

内川については、ヤマメではなくニジマス主体の放流だったため、9寸程度の成魚放流ニジマスの引き味を楽しめましたが、
ヤマメの数は少なく感じられ、超外道のクソバエのみが元気でした。
近所の狩川については、上流部は素晴らしい渓相なのにもかかわらず、資源量は非常に少なく、ヤマメ釣りは楽しめませんでした。
アユ毛鉤釣りについては、酒匂川本流よりも密度が濃いために結構楽しめましたが、中流域は水質が良くないので、釣趣には劣ります。

西丹沢の前衛ともいえる皆瀬川については、昨年よりも魚影が薄くなっており、場荒れ感が顕著でした。
ここも元気なのは、気色悪いクソバエばかりであり、稚魚放流による資源量増加を希望したいところです。
畑沢は、解禁日にボウズを喰らって以来、行くことがありませんでしたが、情報では、安定した釣果が得られたようです。

西丹沢の本格渓流については、世附川本谷と大又沢の、徒歩1時間程度の激戦区エリアへの釣行が中心となりましたが、
プレッシャーの高い流域なのにもかかわらず、釣果にはかなり恵まれたと言えるでしょう。
イワナの釣果が伸び、とうとう33センチの尺イワナまで登場しました。
8月以降は、キイロスズメバチによる襲撃がネックとなりますが、素晴らしい渓相と水質に恵まれる世附の各渓流は、
神奈川県下最高峰の渓流であることは間違いありません。

中川川系は、相性の悪い西沢と用木沢は、今シーズンも相性が改善されることはありませんでしたが、
西沢では32センチの尺イワナが登場して、びっくりしました。
東沢や白石沢など、比較的相性が良い沢も入渓したかったのですが、機会がありませんでした。


シーズンを総括するに、渓流釣りに関しては、大物にも恵まれ、数も釣れたことですし、満足のゆくシーズンだったと言えるでしょう。
それゆえ、シーズン半ばでの納竿となりましたが、一応は納得できているのかもしれません。


<静岡県側 鮎沢川系統各河川>
解禁前の2月末に、小山釣友会の放流作業に昨年に引き続いて参加し、佐野川や上野川、そして野沢川と湯船川の最源頭にヤマメ稚魚を放流しました。

心情的に、自分が放流した流域への釣行は、何となく気が引けるものであり、湯船川の下流域に1回釣行するに留まりました。
意外にも豊富な水量を誇る浅川は、期待できそうな雰囲気でしたが裏切られ、内川や皆瀬川以上のクソバエの猛攻に悶絶しました・・・。

釣りはしませんでしたが、通り掛かった時に鮎沢川本流や須川を眺めてみるに、良型のヤマメの魚影が確認できたので、
小山ファンの人は、それなりに楽しむことができたのではないかと思われます。

来季も、放流作業に合力し、鮎沢川系統各河川の環境改善に尽力できればと思います。



3.主たる釣果について

<ヤマメ>
27センチ  5月11日   酒匂川本流上流部(神奈川県足柄上郡山北町)
26センチ  4月20日   酒匂川本流上流部(神奈川県足柄上郡山北町)
24センチ  5月17日   酒匂川本流上流部(神奈川県足柄上郡山北町)
24センチ  3月1日    中津川支流虫沢下流部(神奈川県足柄上郡松田町)
24センチ  3月3日    大棚沢下流部(神奈川県足柄上郡山北町)
24センチ  4月13日   大又沢上流部(神奈川県足柄上郡山北町)
※成魚放流物の8〜9寸クラスの良型は対象外


<アマゴ>
釣果なし


<ニジマス>
30センチ  6月7日    酒匂川本流下流部(神奈川県小田原市)
28センチ  5月2日    内川中流部(神奈川県南足柄市)
28センチ  5月2日    内川中流部(神奈川県南足柄市)
28センチ  5月2日    内川中流部(神奈川県南足柄市)


<ホウライマス>
30センチ  4月26日   酒匂川本流中流部(神奈川県足柄上郡松田町)


<イワナ>
33センチ  8月16日   水の木沢下流部(神奈川県足柄上郡山北町)
32センチ  3月10日   中川川支流西沢下流部(神奈川県足柄上郡山北町)
28センチ  5月11日   酒匂川本流上流部(神奈川県足柄上郡山北町)
26センチ  8月12日   世附川支流悪沢中流部(神奈川県足柄上郡山北町)
26センチ  8月16日   水の木沢下流部(神奈川県足柄上郡山北町)