神奈川県下で最も高名な渓流釣り場 世附川本谷系統です


世附川本谷系統は、神奈川県側酒匂川水系の中で最も有名なメジャー渓流であるとともに、神奈川県下でも最高峰と
位置付けされる、全国的にも有名な渓流釣り場です。
資源量の多さは勿論、渓相・水系規模共に、まさに一流の渓流とされています。

丹沢湖の西岸にて流入していますが、最下流部は釣りになりません。残念ながら、釣り場は遥か上流になります。
すると早速、進入禁止の浅瀬ゲートが行く手を阻みますので、ここから先は、完全に歩きです。
この手前の道路脇に駐車させてもらって入渓点まで徒歩で行かねばなりません。
林道にて、徒歩5分程度の浅瀬橋を右に行けば一大支流の大又沢であり、左手が世附川本谷です。

早速入渓したくなるような素晴らしい流れですが、残念ながら平成17年8月より、酒匂川漁協から業務委託された
「YGL」が別料金の管理釣り場区間を設定してしまい、上流へ30分ほど歩いた芦沢橋までの区間は、
一般釣り客は入場できなくなっています。
したがって、芦沢橋から上流から、世附川本谷系統の渓流釣り場がスタートします。

この水系は、なにしろ非常に奥が深く、本流筋は勿論、ほとんどの支流や源流部の支沢についてが、
ヤマメとイワナが狙える釣り場です。
常連さんは、浅瀬ゲートから、3時間以上も歩いてようやく辿り着く最源流の沢を詰めるという御仁もいるそうです。

さて、私については、奥深く広大な世附川系統については、まだまだ極めたというレベルには至っていません。
2005年禁漁後のオフに、林道を実際に歩いて探索し、2007年以降は積極的に入山しましたが、奥深い沢ではなく、本筋止まり。
まだまだ具体的な話を提供できるれべるではありませんので、本格的なお話は、西丹沢の諸先輩方のサイトを参考にして下さい。
ルールとしては、AM4:00迄に浅瀬YGL番小屋に集合し、先着順に「沢割り」という作業をして、ボードにマーキングを行います。
これは頭ハネ等を防止して、快適な遡行を楽しめるようにするための古くからの良き慣習を、さらに改良した仕組みです。

この「沢割り」に遅参してしまった場合は、先行者を妨害することの無いよう、最大限気を付ける必要があるでしょう。
または、激戦区ゆえに、平日の釣行が望ましいかもしれません・・・。
なお、高巻きが絶対不可能だと思われる大堰堤もそれなりに設置されており、西丹沢の中でも、世附はとりわけ岩盤が
弱いので、安全第一に考えて遡行するべきでしょう・・・。

※私がオフに林道を散策した際の各スポットまでの到達時間は下記のとおりです。
あまり参考にならないでしょうが、普通に歩いた時間です。
浅瀬ゲート(0分)から延々と歩き、芦沢橋(30分)、悪沢出合(35分)、山百合橋(45分)、
土沢の吊り橋入り口(60分)、水の木取水口(70分)、鉄パイプ堰堤(85分)、水の木橋(100分)、
菰釣橋(120分)と踏破し、樅の木橋(150分)



一般釣り客のスタートとなる、芦沢橋のすぐ上の画像です。
左岸側には、結構ブッツケの好ポイントがあります。

ただし、世附は岩盤が非常に脆いので、
釣りに夢中になりすぎて、崖際にあまりにも近付き
すぎると、思わぬ大事故に遭うかもしれないので、
これは私を含め、十分な注意が必要です。

ここら辺は、手軽な入渓ポイントになるので、
大激戦区です。
場荒れも早く、釣果は中々見込めないかもしれません・・・。




同じく、芦沢橋のすぐ上手の画像です。
広河原の清流であり、中州を挟んで右岸側にも分流があります。

分流の方も、それなりに雰囲気を醸すポイントも
有るので、雨後の増水時や笹濁り時には、
狙い目かもしれません。

とはいえ、やはり魚は早期に抜かれてしまうでしょうし、 残った魚も、スレ度は抜群でしょうね・・・。

渓相は平坦なので、快適に竿が振れそうです。




林道から見た、芦沢橋〜悪沢出合あたりの渓相です。

釣果はそれほど期待できないかもしれませんが、
大自然の中、マイナスイオンをたっぷりと吸収しながら、
のびのびと釣りが楽しめそうな雰囲気です。

このくらいの落差ならば、ソリッドの先調子の竿でなくとも、 チューブラーの抜調子の竿でも、それなりに竿が振れそうです。




有力支流の悪沢合流よりも、少し上流方の渓相です。

だんだんと落差が出てきますが、それでも、障害物等は比較的少なく、 快適な遡行が楽しめそうな流れです。

ただ、そろそろ谷が狭まってくるので、線の釣りよりも、
点の釣りの方で狙うべき雰囲気となってくるような気がします。

長めのソリッド竿にて、探っていく釣法にて、狙いたい流れです。




世附川本谷中流部の、山百合橋上から覗いた水深のある流れです。
ここまでで、浅瀬橋から大体50分弱くらいか・・・。

谷が狭まり、水深もある深い急流の流れで、
いわゆるゴルジュ帯です。

一歩間違えて落水したら、結構危ない流れですが、
山百合橋から上流は、大物の気配が随所に感じられました。

もう少し上に行くと、多少は川幅が広がります。
入渓や遡行については、場所を見定め、最大限注意する必要があると感じました。




水ノ木取水口よりもやや上流の入渓スポット、
パイプ堰堤上の流れです。

舗装された入渓路が着いていますが、すぐ上流には、
またまたご立派な大堰堤がそびえており、
それなりに厳しいポイントかもしれません・・・。

なお、水ノ木取水口から入渓する常連さんが多いと聞きますので、
パイプ堰堤から入る際は、頭ハネにならないよう、
最大限注意する必要があると思われます。
ちなみにこのスポットまで、浅瀬ゲートからゆっくり歩いて1時間半の歩行です。