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真夜中。
暗闇の中で、兄さんが眠っている。
ボクは兄さんを起こさないように、ただ、じっと座っている。
兄さんをただ、見ている。
このひとの眠りを守りたいのだ、と、心の中で呟きつつ。
知っている。本当は。
彼の姿を見て安心していたいのは、自分の方。
しんとした、夜の中。
小さな物音も大きく響いて。
窓の外で、猫の目が金色に光る。
淡い月光は、物の輪郭をぼかして。
増幅された影が、なんだか動いているような気がする。
ねえ、兄さん。
こんな真夜中に、不意に起きてしまった幼い頃のボクは。
怖さに泣きながら、あなたのベッドにもぐり込んだよね。
あなたはいつでも、その両手を伸ばしてボクを守ってくれた。
だから。
この、暗い夜から。
ボクを守ってください。
あなたの存在が、この真夜中から、ボクを守る標となる。
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ああ。貴方の吐息を数えながら、朝を待つ。
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太陽の目覚めを、じっと待つ。
その金色の瞳を開けて。
ボクを照らす、その瞬間まで。
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