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アニばら観察日記


永遠のスピリチュアルスポット、アラスに泣け!!
魂の還る場所から、革命は始まり・・・・・



第13話 「アラスの風よ応えて・・・」




アラスです。アラスと言えば・・・アニばらファンにとっては滅茶苦茶萌えどころの、まさに究極のスピリチュアルパワースポット!!


オスカル様、アンドレの二人にとってアラスとはどんな場所だったのか?

アラスで見た素晴らしかった朝日とは一体どんな輝きだったのか?・・・・・。

アニばらファンならアラス妄想をおかずにドンブリ飯30杯は食えなきゃ駄目だと言われる・・・あのアラスの登場です。

アラスの風よ、応えて・・・ガットギターの音色が素敵に似合う素朴な風景ですね。
その前に主題歌前の滑り出し、つかみのコーナー。おばあちゃんの猛攻から必死で逃げ回るアンドレですが・・・この三人(オスカル様、アンドレ、ばあや)って、妙に台所が似合うと思いませんか?・・・私のイメージではアニメのオスカル様はお料理ができる人です。人手が足りなければ、ばあやの為、そっとジャガイモをむいておいてあげる・・・そんな心遣いだってできそうなのです。なにしろ女らしいですからね~彼女は。場合によってはアンドレと二人、彼の鼻歌でも聴きながら台所のお手伝い・・・そんなフォークソングじみた微笑ましい場面すら想像できてしまう。とにかく彼女は女らしいのです。

場面を戻しまして、ガットギターの調べに乗ってやって来ました、ジャルジェ家御領地。休暇で新婚さんのオスカル様とアンドレは、ひとつ羽を伸ばしに思い出の土地を訪れます・・・って全然違います。


オスカル様は前回の件で景気よく謹慎処分をくらい出勤停止中。
いい機会だからとアンドレを連れて、ご自分のうちの領地を視察に来たのです。
・・・きっと心配になったのでしょうね・・・立て続けに目にしたパリでの惨状。生活に窮し体を売ろうとする少女、飢えて盗みをはたらき射殺された子供。一体世の中どうなっているのだろう・・・と思われたに違いない。
「そうだ・・・我が家の領地・・・アラスは今どうなっている?」と居ても立ってもいられない思いがあったのかもしれません。
癒しを求めて、そして一方では堪らない不安に駆られて・・・オスカル様の頭には恐らく半分半分の思いがあったと思われます。そこを努めて明るく、オスカル様にしてはなかなかのポジティブシンキングで不満を口にするアンドレを励まし、「お腹すいたよ~!!」と駆け出す二人が、なんだかとっても新鮮で愛しいのです。涙。。。


で、到着しました。今夜のお宿。前もって予約も何もせず突然いらっしゃったようで、アラス亭オヤジはビックリなようですが、それよりビックリなのは・・・この人が居た事でありましょう。

マクシミリアン・ド・ロベスピエール。
まだ若いです。この人が残酷な変貌を遂げるのはもうちょっと先のことなので・・・この時はまだ爽やかさの残る青年風の姿をしています。で、早速興味を示したオスカル様、アンドレを放置して彼とお喋りを始めます。
しかしこのロベスピエール、オスカル様に向かってなかなかどうしてな台詞を吐きます。最初から「近衛兵の中に美しい人がいると思って見惚れていた」ですよ!?
・・・この人は何の説明もないうちから『オスカル様=女』だと分かっているようなのです。史実ではこの男、生涯童貞を守り通したしょうもない化石野郎らしいですが・・・アニメのこいつに限って言えば、甘いボイスと歯の浮くようなつかみでオスカル様をいきなり油断させるテクニシャン。アンドレも「なんだよ~もう・・・」ちゅうとこかもしれません。
(太字で訴えるようなことだろうか?)

それはそうと、ロベスピエール先生のような人、いますね。
物腰も言葉使いもそつが無く丁寧ですが、自分の言ってる事が正論だと前のめりになるあまり、核心への迫り方が攻撃的なのです。このての人は相手を怒らせてから初めて自分のアプローチの悪さに気がつきますが、主張している事は決して間違いではないので・・・対峙した人は衝撃を受けます。オスカル様も思ってもみない話の展開に、へこみます。お腹すいてたのに食欲も著しく減退してしまったようで・・・。二人っきりの胸躍る楽しい旅行が最初のディナーでこのような形で躓き、アンドレはさぞや残念がった事でしょう。

そんな中、更なる衝撃がオスカル様を襲います。来る途中、だいぶ嫌~な予感を漂わす陰気な親子がいましたが・・・その子供が発病!いきなり死ぬ寸前だと言うのだからサァ大変!!
これは一大事と本格的に夕食を切り上げ、急いで駆け付けたオスカル様・・・そこでリアルに悲惨な民衆の姿を目の当たりにします。
同行したアンドレなどは貧困に喘ぐ家族を前に「食った食った!うまかったな~~」な己を猛反省し、罪悪感でいっぱいだったかもしれません。そりゃ、台詞もないでしょう。・・・そしてショックの中、オスカル様は泣きながら行動するのです。
「もうこれ以上、幼い命を失いたくない」と言う魂の叫びが聞こえるようではないですか・・・。


さてこの回、ベルサイユ宮では新たな悪役が誕生しています。ポリニャック夫人・・・。この人は嫌いなのであまり面白いコメントが出てきません。なので置いときます。



話を戻しましてスガンの息子、ジルベールはオスカル様の助けにより無事一命を取り留めました。
良かった・・・本当に良かった。と喜ぶオスカル様ではありますが、知ってしまった民衆の現実に堪らず駆け出す姿がなんともおいたわしく・・・。またも派手に落馬する運命が痛い痛い・・・のであります。


この回の最後に、アニばらは原作よりもフランス革命そのものへ着眼が凄いと思います。つまりは極めて【残酷】なものと捉えている。やがて起こる時代のムーブメントが決してポジティブなものではないと言う表現をするのです。子供相手のアニメでこの手加減のしなさ加減は見事です。カッコいいです。

平和な田舎町であるはずのアラスから・・・やがて始まる激動の時代をビンビンに予感させて、画面いっぱいに暗い色をした鳥たちが飛び立ちます。
「そうか・・・風か・・・」のオスカル様の呟きと共に流れるナレーション、・・・めっちゃいいわいっ!!!

アラスの風よ!!そして総監督長浜さんよ!!中盤随一の感動を、心からありがとう・・・!!つづく。



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