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アニばら観察日記



じゃじゃーん!!オスカル様誕生~っっ!
早速ですが、おかしな私的見解をズラズラとすみません。



第1話 「オスカル!バラの運命」



アニメのオスカル様は激しい雷鳴と共にお生まれになります。

その後のアニばら気象模様をみても・・・彼女は物凄い雨女なのでしょうか?
時期的には雪でもよかったでしょうに、この日は強烈な雷雨。
ベタな演出ですが、チラチラと粉雪舞って・・・とかよりも、このゲリラ豪雨的天候は痺れます。
恐らく、この先オスカル様を待ち受ける怒涛の運命を暗示しているのでしょう。
ところで、お気付きでしょうか?ジャルジェ将軍、この時まだ髪が茶色いんです。次に登場する時にはロマンスグレーですから、14年の歳月でさぞかしいろんな御苦労があったのでしょうねぇ。ってゆーか、そもそもこれって地毛なのか?いえいえ、アニメの分かりやすい演出って事でこの変化なのでしょう。
とにかく茶髪の父上はレアなので、ちょっと注目してあげて下さい。

主題歌を挟んで、ジャルジェ家に生まれた可愛らしいお姫様は14歳になりました。
ベルサイユ宮殿の舞踏会の場面、記念すべき第一曲目は弦楽五重奏曲ホ長調G275の第三楽章、通称ボッケリー二のメヌエットです。とても良い曲ですね。しかしジャルジェ将軍を見て話しかけて来る貴婦人たちの髪、のっけから派手に色パカしとる・・・
いきなりのリアルな突っ込みどころに少しびっくりしますが・・・そんなところはまぁいいとして、いよいよオスカル様の登場です!

な、なんと妖艶な・・・!!
アニメのオスカル様ってば14歳の若さで、既にこの色香です。

アンドレとチャンチャンバラバラする姿もやんちゃと言うよりコケティッシュ。・・・なかなか末恐ろしいものがありますよ。


そんな娘をなんとしてでも近衛隊長の位につけたい父上。国王陛下に呼ばれ、期待は早くも確信へと変わっていきます。ちなみに陛下の横に居るのはブイエ将軍だと思われますが、原作と異なりアニメではジャル&ブイエは仲良しこよしの設定です。
まだそのあたりの細かいところは出てきませんが、とりあえず「ブイエも第一話から出てるのね」と気に留めておいて頂けると、より一層アニばら世界を楽しめると思います。

さあ、上機嫌で帰って来た父上、早速娘を呼んで真新しい軍服を「まずは着てみなさいよ!ほれ!」とやりますが・・・あっさり拒否られます。

アニメのオスカル様は非常に手強い。生まれた時から男として育てられているからといって、何の迷いもなく軍人の道を行けるような楽観的な人ではなく、言い方を変えればとても常識的な人なのです。

男のアニメーターさん達は「綺麗な女子が男なんかの格好させられてたら普通は不満に思うでしょうが?」と思ったんじゃないでしょうか?私もその方が自然だと思います。この迷いこそがアニばらの命!迷って迷って・・・まさに怒涛の迷路のなかを彷徨いながらオスカル様の辿り着く先。それこそが物凄いのです!!

と言うわけで、オスカル様はしょっぱなから激しい葛藤の中で苦しみます。
自分のことを「俺」とか言っちゃってるあたりの無茶さ加減も・・・それは逆に色っぽい・・・。
それくらい実は男装には違和感ある~・・・って感じが、彼女の様子からはしますよね。



話は変わりまして、私はジェローデルと言うキャラクターが大好きです。
もちろん原作の彼も素晴らしいですが・・・アニジェロには腰が抜ける程に萌えてしまう・・・。
そもそもこうまでアニメに入れ込んでしまう重大な理由のひとつが「第一話からジェローデルが出ているから♪」これなんですね。

アニメの彼は年下ではありません。
恐らくオスカル様より2つ3つ上。初登場時16歳くらいです。違ったとしても私はそれで妄想しておりますので、ご理解頂ければと思います。

アニジェロってやけに屈折していて自虐的。革命の臭いが漂って来る前からこの人には、貴族と言う立場をどことなく卑下している雰囲気があります。単純な貴族のお坊ちゃんじゃない。そーゆー複雑な役回りを見せ付けながらの素晴らし過ぎるこの負けっぷり!!嗚呼ジェローデル・・・・・萌。

一方でオスカル様は・・・第一話からマドモアゼル扱いされています。しかしながらジェロの従者ごときにそう呼ばれたところでグッとはこないのでしょう。マドモアゼルオスカルは失敬な物言いでジェロを挑発、力の差を見せ付けますが、この場面はオスカル様の優しさの表れでもありましょう。言葉通り素直に、「貴方に恥をかかせたくない」のです。

そう・・・やり方には少々(否、大いに)問題がありますが、アニメのオスカル様からは常に男を立てる姿勢を学べます。ジェロにしろアンドレにしろ、男性陣はオスカル様のそんなところを好きになるのではないでしょうか?




さて、私がアニメに拘る理由、その二つ目は『馬』です。馬と言う動物が好きなのです。


動物と言うのはどんな小さくても、たとえば小鳥やハムスターのようなものでも、身近にいればひしひしと生命の力強さを感じさせてくれるもの。それが馬ともなれば・・・サイズ的にもそこから受け取れる生命力はハンパありません。ここに登場する馬たちは、まさにメインキャストの存在感でアニばらの世界に命を与えていきます。

アニばらの名場面には必ずと言っていいほど馬が出るのです。逆に言えば、アニばらを観ていて馬が出ていたら・・・その場面には是非注目して下さい。必ず「みどころ」となる大切な場面なのです。


その馬たち、オスカル様の乗る白馬をシロ、アンドレの馬をクロとしましょう。
クロはオスカル様をとても気遣う優しい子です。命令に従わず父上に殴られるオスカル様を慮って嘶くクロ、主人であるアンドレと完全にシンクロしていると言っていいでしょう。
ってところで話を馬からレニエに移します。アニメの父上のドメスティックバイオレンスっぷり!これは殆ど犯罪的です。胸ぐらつかんで階段から放り投げるなどと・・・まったく許せない行為です。現代ならば役所に通報したいくらい。
しかし、この横暴で非常に血圧高そうな父上、案外と他力本願なところもありまして、自分で説得不可能と判断するとアンドレに頼ります。「おまえの言うことなら聞くかもしれん!」って・・・嗚呼それこそが命取り!20年後にはそれでオスカル様は本格的な反逆者になってしまわれるのですよ・・・これも伏線だったりして。
話を戻しまして、14歳のオスカル様は単なる反抗期なわけではなく、本当に苦しい迷いの中にいるのです。自分の前には既にがっつり宿命のレールが敷かれていて、そこへ乗るしか生きる術はない。分かってはいるけど・・・この辛さ、誰かに気付いて欲しい。そーゆー部分があるのです。
それはそうと、オスカル様は盗み聞きのスタイルも半端ありません。「春の嵐か・・」なあの大雨の中、何ゆえ外から聞き耳を!?だいたいあんな激しい雨音の中、室内の会話が聞こえるはずがない・・。
アナタ、一体どーゆー地獄耳?
・・・野暮なこと言うのはやめましょう・・・ドラマチックな演出とはこーゆーもの。非常に痺れます。



そしてそして、いよいよ場面は第一話最高のクライマックスへ!!

湖の前でのオスカル様とアンドレの殴り合い。

この場面は私のハートを永久に鷲づかみにしました。素晴らし過ぎる~~~(涙)。
アニメのアンドレは全てを分かったうえで、いつも背中を押してくれる存在です。そう、彼はいつだって突破口を拓いてくれる男なのです!

ここではとにかく、オスカル様の鬱積した思いを吐き出させてくれました。殴り合いとはいえ、これは決して暴力的なわけじゃない。若者同士が素手でやり合うのは煮え滾る友情の証、若いアンドレの思いやりの形だったのです。


二人が見つめ合って(にらみ合ってか?)ハァハァ言ってるところで朝日がさしてくるあの演出!見事です。うぉーーー・・・【青春】の二文字が胸を熱くします。

アニメの二人は最終的な局面でアラスの「あの素晴らしかった朝日」を思い出しますが、この日の朝日もきっと記憶の深いところにあったに違いない。

は、早くも・・・泣けます~~~・・・・・。
ちなみにこの場面。遠景ではアンドレ、すかさず寝技に持ち込もうとオスカル様を押し倒しますが、すぐに蹴り倒されています(笑)。そんな二人を心配そうに見守るのはやはりクロちゃんで、シロちゃんの方は特に関心ない様子で水を飲んでたりしますね。

そんなこんなで、殴り合いの後は積極的に手を握り・・・。
いや~・・・殴ったり、お手てギュッとしたり・・・こんなにイロイロできちゃうなんて、まだまだ子供なのねぇ?とちょっとビックリです!なのにねぇ・・・運命は二人に子供でいることを許しません。

そーゆーわけで、アンドレはオスカル様の気付いて欲しかった部分に気付きました。そして、気が済んだのかオスカル様は密かに目をうるうるさせ・・・決断をします。

しかし、第1話にしてアンドレのこの扱いの良さ!!「女に戻るなら今だぞーーーっ!!」とか叫んじゃって・・・この二人、このペースで生きていったら成人式迎える前に結ばれてしまうんでないの!?この男が傍に居る限り、なんならいつでも女に戻れそうな感じですけど・・・オスカル様~~~っ!?
と私などは思わず身を乗り出してしまう・・・あぁ二人のディープ過ぎるこのリレイションシップよっ!!
と何やら興奮を抑えきれなくなりましたが、大丈夫です。次回以降はスキンシップを最小限に抑え、主従関係を重視して生活しますから・・・。



で、オスカル様のオトナとしての第一歩・・・こちらです!!

っか~~~~~~・・・何度見ても色褪せない感動というのがこの場面にはあります・・・涙。。。

純白の軍服をお召しになった14才のオスカル様がメインテーマと共に皆の衆の前に降臨される第1話のラスト・・・
このワンシーンだけで「アニばらにはこの世のエンターテイメントのすべてが詰まっておる!!」と喝采せずにはいられない。


ズドンとハートを撃ち抜かれ、昔も今も、私はただひたすら「やられた・・・っ!」という感じですよ・・・。




反逆で始まり反逆で終わるアニメのオスカル様。


その波乱の人生を描いたアニメ『ベルサイユのばら』全40話は長浜監督のこの強い押し出しあってこそ!一見バイオレンス三昧な中にも細やかな愛情が溢れる素晴らしいエピソードです。

「絶対に幸せな結末ではないな・・・」と激しく予感させる重々しいナレーションと、第一話から長過ぎるこのアニ馬鹿語り・・・40話もつんだろうか?と心臓がビリビリしたところで・・・続く。





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