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生の田島令子さんに会いに行こうーーー!!のススメ。

東京(初台):新国立劇場 『効率学のススメ』 を観に行って来ましたっ!!


あ、どうもどうも。
麗しのリアルオスカル様と一時同じ空気を吸えたことの喜びを噛み締めながら今後はできる限り上の空でいようと決意し帰宅した金曜の夜。ですが、現実はな〜〜〜・・・涙。。。
帰宅直後からなんやかんやと家庭の雑事に翻弄され静かに妄想に浸ることもままならなかった暗い週末。
今日になってようやく時間が出来たのでレポート書きますっっ!!!


効率学のススメ :(サブタイトル)ツナサンドに女の意地とプライドを込めて・・・

はい、東京は初台:新国立劇場で2013年4月9日〜4月28日の間公演されます作品、『効率学のススメ』というお芝居でございます。
なに、聞いたことがないタイトルだ。ですって?そうでしょうとも。新作ですから。
更に言うとパンフその他には「With−つながる演劇ー ウェールズ編」とか書いてありまして・・・新国立劇場がアカデミックかつアグレッシブにぶち上げた演劇プロジェクト「海外の演劇人と新作上演に挑もう!!」という企画のこちらは第一弾!ナショナル・シアター・ウェールズと新国立劇場の初コラボレーション!!いざ、エキサイティングな演劇を世界規模で模索しよう!!っちゅーような・・・ものらしいのです。
よく分からない・・・・・・・。。。解説されていることが高尚過ぎて、よく分かりません・・・・。。。。。
しかし、この作品、この企画の為に書き下ろされたものらしく作者はモチロン外国人の方。演出も、モチロン外国人の方。。
その方たちがオーディションで俳優を選び、今までにない斬新なお稽古(説明すると長くなるので割愛します)を経て、言葉の壁がなんだってんだっ!!と、とにかく熱い気概と情熱でもって作り上げた舞台。それが『効率学のススメ』なのであります。

さて、この作品、意欲的な試みが随所にみられます。
まず、座席が普通じゃありません。アリーナ状態なんです。俳優さん達が演技をするステージは中央にありまして、それをぐるりと取り囲むように客席があるのです。こ・こ・こんな変則的な演劇空間は未だかつて体験したことがありません。パッと思い浮かんだのは〜・・・そう『ガラスの仮面』の“忘れられた荒野”の舞台がこんな感じでした。客席も舞台の一部、360度どっからでも見てやってくれ!という非常に斬新かつ開けっぴろげな空間で、もうワクワクするったらありません!!
ということで、はやる気持ちを胸に座席に着く私たち・・・今回は熱血田島さん愛好家であるくらら様とご一緒させて戴いたのですが、もーねー・・・待ち合わせの瞬間驚いちゃいましたよ私は。ピンクの春風スーツですもんね。日頃から「私はロザリー」と言い張ってやまないくらら様ですがここまで本格的な扮装をしていらっしゃるとは見事と感嘆する他ない・・・(本当は更に凄いお着物姿で登場されるご予定が東京に小雨の予報が出ていた為スーツだったのです。ウェールズ人を威圧せんがため関西から着物で来ようとするド根性ぶりもまたロザリーだ・・・)。一方私は、ちょっとフォーマルを意識したら殆ど全身黒づくめになってしまい・・・髪も結ばず流していた為このブラッキーな感じは、ジャンヌ姉さん・・・!?
というわけで、図らずもあの有名なベル姉妹のようなコントラストとなってしまったのです。。。トホホ〜・・・・・・・・・・・(溜め息)・・・・・・

で、ロザリーとジャンヌの二人は静かにはしゃぎながら席についたのですが、なんせ変則的なレイアウトな為ここがどういった席なのか検討がつかないわけです。というのも、今回の舞台、場面ごとに装置その他を変えるということはせず開演したら休憩なしで最初のセットのまま突っ走るご様子。そして目の前にはいくつかの部屋があると思って下さいという感じでそれぞれの空間に机やらソファーやらベッドやらが並べられているわけです。ということは、田島令子さんが主に活動される空間というのがあるはずだ。それは何処なのか!?センター等は関係なく、田島令子さんは何処においでなさるのか!?そういったところが今夜のお芝居、楽しめるかどうかでいえばまさに死活問題となってくるわけで、もう祈るような思いなわけですな。
とまぁ、やいのやいの言ってるうちにどうやら開演時刻のようで、場内の明かりが落ち、美しい声でアナウンスが流れました・・・そこで隣のロザリーちゃん、すかさず「田島さんっ!?」と(小声で)絶叫。あわわわ・・・ビックリしたなぁもう:笑。。。
そう、そうなんです。今回は粋なサプライズで開演のアナウンスも田島令子さんが担当されておりますので皆様くれぐれもお聴き逃しのないように。
で、これがきっかけと言いましょうか、もうねー・・・ハッキリ自己流の楽しみ方をしようと思ったわけなんですよね。
正直、新国立劇場、ナショナル・シアター・ウェールズ、効率学云々・・・難しそうです。そして事前に何某かを読んでみたところでそこにある情報には特に興味はわかないわけで。・・・自分が求めてやまないのは田島令子さん。そう・・・田島令子さん、ただ一人を観るためにわざわざ初台まで出て来たのですよ!!そこへ開演のアナウンスは彼女の声。宝塚で言えばこれはトップさんがやるもので、勢い本日の主役は田島令子さん。そういえば新国立劇場HPでみる事のできる『効率学のススメ キャストからのメッセージ:動画だよん』は田島令子さん&中嶋しゅうさんのところしかチェックしてないし、じゃーもぅ、あれがトップお二人の制作発表時の記者会見だったということにして、今日は初台グランドロマンをとくと愉しむぞっ!!と、妄想スイッチがガッツリ入ったわけなんですよね。

ということで、ここから先はもしかしたら本来のストーリーから一般的な観客が受け取るであろう感動やそれについての感想といったものからはやや逸れた話になるのかな?と思うのですが、だとしたらどうなのだ?少なくともあの場に居た観客のひとりは(いや、多分ふたり:笑)はこのように思ったんだもん。
ということで、幕が開き(って幕なかったですがね)宙吊りになりながらこれから始まるお芝居の世界観について熱弁をふるうケン・ローマックス=豊原功補という男。わお・・・なんかいきなり思ってたのと違う・・・と少々ビビるもその後の展開を大人しく見守りつつ待つこと10分とか15分とか・・・
ついに主人公、グラント夫人=田島令子さんが登場!!

花道というか銀橋というか客席の中に作られた通路を使って俳優の方々が出たり入ったりするのですがグラント夫人が主に出入りする扉は私たちラ・モリエール姉妹のすぐ近くだったという・・・今宵のこの幸運に先ずは乾杯っっ(熱狂)!!!手を伸ばせば抱きつけそうな距離をひらひらと優雅にスカートをなびかせながら歩かれる田島令子さん・・・「ジュテーム、マダ〜ムッ!!!」と叫んで追いかけたくなる程に素敵、トレビア〜ン・・・。そして私たちから一番近い区画(?)がメインで活動される場所らしく、超ラッキ〜〜〜★★★★★神様っているんだなぁー・・・。。。と嬉し涙・涙・涙・・・。

それからというものグラント夫人(元秘書:たいそう美人でかなり出来るひとだったが今の旦那様に猛アプローチされ結婚、そして退職。得意料理であるツナサンドを毎日お昼時に研究所に届けるという偉業をかれこれ30年以上(!?)続けている模様)の一見甲斐甲斐しい行動の裏に秘められた恐ろしくも悲しい仕事への未練と執着!目的の為には手段を選ばない孤高のツナサンドスピリット!!嗚呼ジェラシーストーム女同士の激しいバトル(恋愛絡みなんかじゃないの。悔しいのは・・・なの)そして一連の努力が見事な程空回りした事をすごいハイテンションで夫に告白・・・最後「足ひっぱちゃった。。。」とうなだれる姿の愛しさよっ〜〜〜!!!随所にラブラブお色気シーンが盛り込まれもうたまらんっ・・・〜〜〜・・・!!!

興奮してすいません。いやね、今回の舞台、女性は3人出ておられますが女っぷりで抜きん出ておられるのは間違いなくグラント夫人です。その魅力、華やかさは峰不二子レベルだと言ってよいでしょう。

なんというか、私のように科学者でもなく物凄い発見をするでもなく、また、かつておデブちゃんだったわけでもなく過去に不当解雇の憂き目を見てスッカリ捻くれてしまったわけでもないオンナが自らを重ね合わせ最も共感できるのがグラント夫人だった。というまともな感想も述べてみたいと思います。

望まれて一緒になったはいいものの長い結婚生活、それ程楽しく手ごたえのあるものではありません。同じ人々の為に毎日ご飯を作ってお洗濯をして子供がいるなら一生懸命お世話もするでしょう。でも期待したほど感謝されません。鬱陶しがられることはあっても。。。ふとした瞬間になんか自分、要らなくねえか・・・?と思うこともしばしば。一人でいると(家族でいる時も・・・かな)どうしようもなく虚しくなる事があり、そーゆー感情を軽減する為に変にスケジュール守ってガンバっちゃう。大昔に辞めたはずの会社に無理やり理由作って毎日だって通っちゃう。社会に必要とされてる自分をこんな形でしかアピールできないアタシって・・・滑稽だってホントは分かっているけど他にすることないし、来るなとか言われればなんかね、意地もある。。。悶々悶々悶々・・・・・・

もうね〜〜〜こんな生活が効率的なわけないのです。

結婚自体、なんでそんな馬鹿なことしちゃったの??って感じでしょうとも!!!でも、失敗した・・・人生やり直せるものなら。とまでは思わないホント宙ぶらりんな感覚なんだと思うんですよ、そう冒頭のケン・ローマックスさん以上に!そのあたりの葛藤がね、とっても理解しやすいのです。グラント夫人のこの辛さというか居心地の悪さは『世紀の大発見がある事情により強大な勢力に邪魔され世に発表できない』とかいう大多数の人には縁もゆかりのないストレスを抱える女性科学者のそれでは伝えきれないでしょう。実際「へーーー・・・科学の世界ってこんな事もあるんだ?大変だなぁ」と勉強にはなったけれども、第2のキュリー夫人になろうとした女性の挫折感とか絶望感はスケールでか過ぎて、、、なんかリアル感なかったし。。。
とにかく、イレギュラーで壮大な壁にぶち当たって大激怒する人々の中でごくごく一般的な、でも女性にとってはかなり身近なお悩みを長く抱え続けるストレスを、日々ツナサンドに込めて表向き優雅ににこやかに会社へと通うグラント夫人。
ポイントとしてこの有閑マダムは決して夫の仕事ぶりに難癖をつけ威圧したりとか、そーゆー怖いことをしているわけではないんです。毎日定時になると素敵なランチバスケットを持って現れ「アナタ、今日もランチお忘れになったでしょ?」ってな手馴れた調子で旦那様にお昼を食べさせ、適度にイチャイチャし、愚痴というかなんというかを聞き出し、独り何某かを決意したような感じで去ってゆく・・・。
もうね、罪がないったら。モナムール・・・また明日もヨロシクねっ(できればツナサンド以外プリーズ・・・)という心境でしかないよ。
ううっううっうううっ・・・はぁと。

グラント氏はこの可愛いらしい奥様の葛藤する心などには気付かず、ただただ彼女をがっかりさせないように!二人の安定した幸せな日々が壊れないように!!との思いでこれまで働いて来たのでしょうね。そして、昼飯を外でとることも許されず(?)毎日通って来られる事で知らず知らずのうちに萎縮して・・・人目もあることだから周囲からは「何あの人たち〜・・・」と相当あきれられていたに違いない。
そういった事がすべて、ISバイオ社第7研究所の為になっていたのですよ!!という・・・驚きのサクセスストーリーに多少「そんなぁ(苦笑)」と思いながらも喝采しないではいられません・・・!!!


これからご覧になる方のことを考えずネタバレ全開の箇所がありますが、気にしないもんね〜〜〜♪
こうでなくちゃならない、こうあるべきだ、とか言い出すと緊張しちゃって雰囲気悪くなるじゃないですかぁ?すべては自由な空気から!!そして愛・・・屈折した部分がたとえあったにしろ愛はいろいろな意味で奇跡を起こします・・・。あとあれですね、継続は力なり。私だったら365日ツナサンド戴きますよっ〜〜☆

そーゆーわけで、グラント夫妻のコミカルでハートウォーミングでビタースィートな愛情物語。堪能させて戴いたのでした。
続編が観たいよ、アラン!!是非ともスピンオフで、お願いします。

とまぁ、いい加減かたよった視点で感想書きましたが田島令子さんが好きで彼女目当てに行って暗転してもあくまで彼女を観てるような観客なのだからしょうがない。これがもし効率的でないのなら・・・それはも〜〜〜素晴らしいことが起こる予感♪
皆様、もっともっと自由に伸び伸びと演劇という娯楽を楽しみましょう♪


んで終演後。
熱血くらら様の後について楽屋口へ移動しました(この時はもう一人、くらら様のお友達もいらしたんです)。
はーーーーーーー・・・・ここでこうしてお待ち申し上げていればモナムール田島令子さまがいらっしゃるんだろうけども、その時自分がテンパらずにいる自信はまったくありません。物陰からこっそりとかならまだしも目の前に降臨された日には最悪失神するやもしれん。もーーーどないしよ・・・・・。。。
でも、くらら様がおられますんで。ここはひとつ大船に乗ったつもりでお出ましを待つとしよう!と身構えていると・・・あ・あ・あ・いらっしゃいましたよ!?どうするんですか、どうするんですか!?とアタフタしてるうちにくらら様・・・「おはようございますっ!!!」って・・・・・笑
あれ・・・確か「おはようございます!!!」っておっしゃいましたよね・・・?今から帰るところなのに!?流石の芸能界とお水の世界はいつでもグッモーニン・・・!噂には聞いていたけど実践するとなるとカルチャーショックだよ。

もうねぇ・・・楽屋口での出来事は夢の中のことのようでよく思い出せないんです・・・。
ただ、女優オーラきらきらで大変お美しい田島令子さんは立ち止まってしっかりお話して下さいました(私がではありません。くらら様が、です)。くらら様、スゲーーー・・・会話してるよ。。。。。と、もう夢かうつつか分からない感じです。。。

えーと・・モナムール田島令子さまは笑顔で気さくに「寒い中ありがとう」とか「最初のアナウンス、あれも私♪」とか「二人芝居も観にいらっしゃってね」とかいろいろお話下さって、当たり前ですがそのどれもがオスカル様のお声だったりするので、後ろでボーーーと見ているだけでしたが夢が叶った瞬間。。。ですね・・・私にとっては。
とにかく、『オスカル様が通り過ぎて行く時はこんな感じだったのだろうなぁ・・・』と思いました。そこはハッキリと覚えております。

何十年経とうが田島令子さんはオスカル様。永遠に自分はこのひとのことが好きなんだろうなと、確信し嗚呼胸が熱い。。。めらめらめら・・・・・


そんなこんなで又してもこんな長さになってしまいました、観察日記じゃあるまいしねぇ、まったく☆


最後に一言、皆様、是非『舞台』を観に行って下さいませよ!!
リアルオスカル様の真の素晴らしさはそこにあります。