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〜マーガレット・別冊マーガレット 少女まんがの半世紀〜

「わたしのマーガレット展」へ行って来ました!


2014年、9月20日〜10月19日(ジェロの誕生日だぜぃ)、東京・六本木の森アーツセンターギャラリー「わたしのマーガレット展」という催しがありました。
六本木ヒルズという場所は日本でも屈指の“セレブリティ〜臭ぷんぷんの別世界”でありまして、普段イオンやイトーヨーカドーや、せいぜいららぽーとくらいにしか行かない庶民中の庶民である私などにとりましては、そりゃもぅ敷居の高いところなんでございます。。。
でも、森ビルさん、広い意味での『日本の魅力』をここから世界に発信するぞという・・・気概と言っていいか分かりませんが溢れているので、サブカルチャー系、コミックやアニメといったジャンルにも目をつけて下さり、よく展覧会の類を開催してくれてます。若者が関心をもってくれて・・・要は、お金になるんでしょうか?今回の入館料もこのてのイベントにしては掟破りの1800円。映画館ですら、もぅレディースデイやレイトショー以外は行かないので、こんな高いチケットを買ったのは久しぶりですよ・・・まったく。。。

と、冒頭不満げで済みませんが、今回はベルばら単独イベントではないのにー・・・しかも、マーガレットだからアニばらはまったく論外の世界に決まっている。という点が、どうしてもね、微妙な空気を醸し出してしまったわけなんですよ。
あぁ、でも、でも・・・イベント自体がたとえいまひとつだったとしても、今回は他に大きな楽しみがあるので別に構わないわ!!ラララ〜〜〜♪と思うところがありまして・・・日頃からMUSICバンクで大変お世話になっております<あまがえる様>とご一緒させて戴いたんです、はい☆

あまがえる様は大層お美しい方で、なんというか、お若い頃の理代子先生を彷彿とさせる雰囲気をお持ちなのです。なので、出逢った瞬間「ちょっとアナタ、マーガレット展には打ってつけやんけーーーっ!!」と心で叫んで動揺してしまい・・・私ってば挙動不審だったかもしれません。ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・゚▽゚;)。。。
そーゆーわけで、入場前に既に舞い上がっていた私はギャラリーの場所が何処なのか知るわけもなく、いそいそとMy理代子センセに付いて行ったわけなんですが(てか、何かイベントがあると常に私は誰かに連れて行って貰っているような気がする・・・自分、頼りにならない人c純刀Iだと、しみじみ思いけり)森アーツセンターギャラリー・・・なんか専用のエレベーターがあって、チケット持ってる人だけが乗れて一気に52階まで行くんですよ。何なに・・・?某シーのタワーオブテラーみたいなことになっちゃうの!?って、それだけでビビッて血圧上がっちゃったんですけど・・・・・さすがイイ値段だけあってスペシャル感漂っとります!!

で、初っ端からアトラクションムード満点(?)な「わたしのマーガレット展」。ここからが本番です。

『1000のキス・・・Love&Kiss Forever』と題した数分間の映像作品をカレイドスコープシアターというところで【1回だけ】見せてくれます。
1800円も払ってるんだから何回見たっていいじゃん、いいじゃん!といくら抗議してもここは1回きりです。瞬きなんてしてる場合じゃないよ。心して鑑賞しなくてはなりません・・・。
いや〜・・・正直、マーガレットを読んでいたわけじゃないので登場するキャラクターの殆どが分かりません・・・。しかし!少女マンガという共通項は絶対であり、誰だか分からなくても『出会い⇒なんだかんだあって⇒怒ったり泣いたり⇒キッス♪』というプロセスはグッとくるものがあります。てか、懐かし〜〜〜・・・こーゆー感じ・・・。・゚・(*ノД`*)・゚・。
カレイドスコープシアター。音響も映像もけっこうイイ感じで「やるな六本木!」と胸が熱くなりました。

乙女が回想する時・・・そこはたちまち愛のカレードスコープ・・・めくるめく青春の思い出をぐるぐるとミキシング・・・ほら見て!!オスカル様とアンドレの出会いの場面はブラびり前に出てくるあの場面。ねぇ、子供の頃に出会ってるカップルなんて他にはいないでしょ・・・?
なんて、よく分からない事で妙な優越感を感じていたのは私だけでしょうか?とにかくねぇ、年季入ってるんですよオスカル様とアンドレは。ほいで、数分間いろいろな作品からチョイスされた名場面(いかにも少女マンガという統一感を演出する為かモノクロのみです)が流れて・・・ラストはキッス・・・・ってところで、ベルばらのキッス場面、そこを使いましたか!?素直に、感心しました。
普通に考えて、7巻の告白シーンでのキッスを持って来るのだろうなと思っていたわけです。ところが、実際は8巻今宵ひと夜から・・・だった。
なんとセックス中(厳密に言うとまだ始まる前の段階だけど)のキッス!マーガレットだし、たいがいは学園ものっぽいのでそこまでの描写は現代といえどもあまり無いのでは・・・?しかも出会いの場面では子供だったんですよ、オスカル様とアンドレは!それなのに・・・セックスして愛を確かめ合うくらいの仲に発展したのかー・・・そうか、そうか。。。と、キャラクターの成長というか成熟具合に感慨深さMAX。
つっても、キッスしている二人のお顔がクローズアップされている感じなので実際読んだことない人にはセックス中であることは分からないかもしれません。。。でも、そんなこたぁいいんです。思いがけず興奮させて貰ったことが嬉しい・・・。感動は何処に潜んでいるか分からないなぁ〜もぉ♪

次に行きましょう。シアターの後は自由に見て回って大丈夫です。もちろん引き返したってOKよ(笑)

そういえば、ベルばら以外のマンガの原画をあまり見たことがありません。藤子・F・不二雄氏と松本零士氏くらいです。少女マンガ・・・ベルばらの他にもたくさん読んだし、大好きな作品もありました。それに、いま気が付いたのですが今回はベルばら単独イベントではないので客層という面でもいつもとはだいぶ違うはずなのです。ぐるっと見回して・・・・・よう分からん。結論から言うと、結局は殆どがベルファンだったのではないかと思われます。何故なら明らかにベルコーナーで人々の真剣度が増していたからです(笑)。。。
というわけなんですが、理代子先生以外の方が描かれた原画も、当たり前ですが素晴らしいのです。特にカラー原画などは本当に溜め息もの・・・美内すずえ氏や一条ゆかり氏など、かなりお世話になりましたが(ガラスの仮面や有閑倶楽部はいまだに買ってるよ)これまで原画を目の当たりにする機会などは無かったものですから・・・感動しました。

さぁさぁ、この辺りになるともぅ「1800円も・・・ぶつぶつ」というケチ臭い考え等は消えていて、純粋に「ひとの心酔わすそは〜・・汝、少女マンガ〜・・・」という気分になっておりました。故に、少女マンガらしくない「ホットロード」の世界などを見せられると「へ?」と目が覚めるような感覚を覚えます。ホットロード読んでないよ・・・。てか読んだのかもしれないけど記憶にないよ・・・。でも、そうかと思い至るものが。最近実写映画公開されたのだって「どうして今更?」な感じがしましたが、・・・これって、そうだよね。ホットロードを押したいが為の企画なのかもなぁ〜・・・でも、周りの様子を見る限りホットロードコーナーで特に熱くなっている方はいません。かっちょいいバイクが2台(だったと思うが)ドカンと配置され特攻服(違うだろ?)らしきものも展示され、かなりメインの扱いではあるけれど・・・。あぁ、そうか。きっとホットといっても内容はすこぶる切なくクールな青春叙事詩なのに違いない・・・ということは、そーゆー作品を愛する方々、ホットローダーとでも言おうか、その方々の萌え方と言うのはとっても繊細で、きゃ〜きゃ〜騒いでカメラでバシャバシャ撮りまくるような、そんなノリではないのに決まってる。だから、その界隈が静かだったのだと思います。
紡木たく氏のカラー原画、読んでないのでなんの思い入れも無いですが、胸を打たれました・・・。相当いいです。素晴らしいなぁ〜・・・と、こんな感じで、他人様の萌え世界をなんとなく覗き見させて貰っている感覚で、どんどん歩を進めて参りま〜す。

で、・・・ああ来たよ。我が心の故郷が前方に確認出来ました。
池田理代子先生コーナー!!
あくまでマーガレット展なのでだいぶ控えめではありますがヅカの衣装なども展示されております。きっと「これがなきゃ始まらん」という方も多いのでしょう。それに、オルフェウスの窓の原画ーーー・・・初めて見せて戴きました。。。超きれ〜〜〜・・・なんだこれ、もぅ・・・たまらない輝きを放っております。
それに、これまで何度も目にしたベルばらのカラー原画ですが・・・他の作家の方のそれと比較して見ることで発見できる良さと言うのがまだまだあるような気がしました。
理代子先生は丁寧過ぎないのです。下描き跡も残っていますし色も滲んでいたり、はみ出ていたり、狙ったというより偶然の産物なのでは?と思う箇所もある程です。だからこそ『生きている!!』、生きているからこそ美しい。ただ単にファンだから特別美しく見えるだけだろうということではないのです。ベルばらの原画の発するエネルギーというのは明らかに群を抜いて強烈なのであり、絶対王者の風格を崩しません。もはや紙ではなくなっているのです。ベルばらを想って生きてきた己の人生そのものです。

・・・オ・オ・オスカル様ぁ〜〜〜・・・御来光を拝んで清々しい気分になったところで、さっきから気になってしょうがなかったモノのところへついに参ります。

・・・これは・・・基本的に“撮影禁止”の会場ですが此処は例外らしくフォトスポットの案内があります。
先ほど見たホットロードのバイクも同じく撮影OKだったのかもしれませんが、明らかに空気が違う・・・このたまらないイロモノ感は一体・・・!?

『オスカルとアンドレの等身大立像』!!

これこそが「わたしのマーガレット展」のメインでなくて何なのだ?というインパクトの強さです。なんと言うか、わけが解らないよ・・・。
いや、マーガレット発の大人気作「ベルサイユのばら」の華である二人のキャラクターを立体化してみました!どうですっ!凄いでしょう!?と言う主催者の意図は解ります。なんちゅか・・・等身大フィギュアを製作したらマニアはさぞや喜んでコレの前で押すな押すなの記念撮影をすることだろう。と思われている我々って、何なのだろう・・・?
ウケることに記念撮影用フランス国旗というのも数本準備されており、なんなら二人一組になって立像と同じポーズでお写真が撮れますよって、見本まで置いてあるのです。無論ご存知でしょうが、物凄いポーズです・・・。
これが、これがベルサイユのばら展なら理解できるのです。同じ志をもって集う人々の間でならきっと羞恥心などもフッ飛び、立像の前には撮影待ちの長蛇の列が出来ることでしょう。しかし、ここはマーガレット展。殆どのお客様がベルばら目当てだとはいえ(断定)、まったくそうでない方も存在してしまう場所なのです。そこで、このポーズで記念撮影しちゃっていいんですかね?
だいたい立像・・・3メートルを超える大きさなんで等身大なんてもんじゃないんです。そんな巨大なものなのだから動線から少し外れたところに配置すればいいものを出口間際の通路ド正面に置いてあるので、そりゃ〜人の流れも悪くなりましょう。ああ、それなのに、いざ国旗を手に取って「済みませんがシャッターを押して戴けませんか・・・?」と頼むベルマニアに対し「申し訳ありませんがお客さま同士で行って下さるようお願い致します」って、なんやねん?
混雑時はわたくしどもはお手伝いできかねますので・・・という理由ですぐ横に立つ係りのお姉さんにシャッター押すことを断られたのですが、意図することが解りませんっ、父上ーーーっ!!!
お客同士であーでもないこーでもないってするよりも、あんたらがサッサッと頼みをきいてチャッチャッとさばいていった方がよっぽど効率がいいとは思いませんか!?
・・・・・でもまぁ、ベルばら立像の前に適度に行列を作って若干顔を赤らめながら記念撮影するかつての少女たちというのは、微笑ましいに決まってますので・・・これ自体がメインの飾り物と言えなくもありません。なんか凄い利用された気が・・・、でもまぁ、いろいろと良い思い出になりました。

あぁ、なんかクレームみたく書いてしまいましたが、違うんです。様々なことを含めて、ベルばらが、ひいては少女マンガが愛しいということなんです。ここはもうね、地の果てまでもベルファンであるということを誇りに思って、我々は日本の少女マンガ文化を率先して支えていくべきなんですね。それが40年以上、最も活発に活動し続ける少女マンガ好き『ベルばらファン』の使命なんです。
で、今更現れた3メートル超えの等身大立像については革命のオベリスクみたいなものなので、今後どこで保管されるのだろう?まさか宝塚大劇場が買い取るのか?という小さな疑問等も混みで、この先永遠に・・・少女とそれを取り巻く素晴らしいマンガ文化を見守って戴きたいと思います。


あーーー・・いろんな意味で熱くなっちゃたよ。。。…))○o。(;゚∇゚)ノ_彡☆ハハハッ


追記:わたしのマーガレット展オリジナルのグッズが会場で買えます。チケットを購入し全てのプロセスを見学し出て来た者のみが買えるグッズらしいです。時期が時期なだけにジェロが頑張ってくれちゃってます・・・☆

総括:ベルばら〜・・・常に突っ込みどころ満載であるところが心の底から凄いと思った一日でした♪