本文へジャンプ

獣魂碑って・・・昭和の香りがぷんぷん漂う異色の演劇空間で目撃したこと。

下北沢に、「女 40歳 肉屋のムスメ」を観に行って来ました!


ここ、ベルばら関連っていうか、主に田島令子さんが出演されるお芝居をレポートするコーナーとなってます、はい。

女 40歳 肉屋のムスメ・・・・・・こーいったタイトルのお芝居が上演されるとして、果たして田島令子さんの役柄って・・・?
と恐らくファンの誰しもが思ったのではないでしょうか?
何も解らないし・・・想像できない〜・・・・・。
更に、下北沢・・・「劇」小劇場・・・?
演劇全般について、私は全然詳しくありませんが、下北沢って・・・何かこうアングラで前衛的。見たことも聞いたこともない謎の小劇団。マニアックなファッションで闊歩する若者たち。っつー・・・とにかく、そのようなイメージなんです。
で、そんなアバンギャルドなところに田島令子さん!?単純に、合わない・・・心配だ・・・っっ・・・!!って、私は思ったのですけど、皆様はどうでしたでしょうか?

結果として、心配は的中しました。いろいろな意味で・・・♪

改めて何なのですが、私は田島令子さんが好き過ぎて、彼女の作品、なかなか落ち着いて見ている事が出来ません。
それが舞台ではなくテレビドラマだったとしても、彼女を見る時・・・何故だかとても緊張してしまう。
では何故、緊張するのか?田島令子さんと言えば芸能生活40年以上を誇るベテラン中のベテランです。こんな小娘になんら心配される筋合いなど無い天下の大女優様、矢でも鉄砲でも持って来て御覧なさいという感じでありましょう。
勿論そうなんです。ですから私は現在もなお演劇の第一線でご活躍される彼女が台詞を忘れて立ち尽くしてしまうのではないか。とか、本番中に具合を悪くされよろめいてしまうのではないか。とか、そんな事で心配してるんじゃありません。それ心配してたらアホです。ゴジラが火の噴き方を忘れないのと同じように、否それ以上に、観客の前での田島令子さんは完璧、そして無敵。昨日今日初めて観に行ったような分際でなんですが、舞台上で見せる田島令子さんのプロッフェッショナブルっぷりときたら間違いなく日本芸能界最高レベルなのです。
ところが、一方で彼女は「・・・なぜ今そこでそのリアクションを・・・っ!?」をという、常人にはちょっと考えつかないような動きをして観客をビックリさせるという・・・ちょっぴり飛び道具的な芸風をも併せ持つ不思議な女優さん(・・だと思う)。
で、台本の在るお芝居の中でも私は多々ビックリさせられますが、その独特の才能が端的に表れるのは当然、バラエティ番組でありましょう。ここで多くを語ることは控えますが、一度でもご覧になった経験のある方なら彼女のスゴさ、お分かりになると思います。
で、メジャーなところで「さんま御殿」等で・・・思いがけずブッ飛んでしまった田島令子さん。
時にあのさんまさんでさえ手に負えないようなコトを言ったりやったりして・・身を削ってお茶の間に笑いを届けて下さるわけですが、あれは計算して出来るものではない。そして、そういった予測不能な彼女の言動、見守る側としてはなかなかどうして緊張感を強いられます。てか、手に汗握っちゃうぜ。。。

で、話を元に戻して今回の「女40歳 肉屋のムスメ」、いろいろな意味で想像を越えた(というか、情報不足のため当日まで何も考えず観に行ったのですけど)作品でした。特に田島令子さん目当ての方にとっては、先ほど申し上げたようなバラエティ系ブッ飛びモードを堪能できるなんともお得な(?)内容に涙〜・・・。。。
【演劇人+プライベート 超ハイブリット状態】といっていい彼女の魅力に痺れっぱなしの2時間弱、彼女の持つ破壊力(いい意味でです、勿論)に胸を撃ち抜かれ私などはもぅ〜ヘトヘトになる始末。それに、田島令子さん以外の役者さんも本当に凄いんです・・・。

それというのもこの作品、リアル肉屋のムスメである星野園美さんとおっしゃる女優さんがプロデュースと主演を頑張られたそうでして、大変、大変強い思い入れがそこにはあるのだろうな・・・と、物語が進行するにつれビシバシと客席に、まさに思い入れビームなるものが響きまくるかのような内容。。。


もぅね〜、私などはこの日初めて星野園美さんという女優さんが日本に居るということを知ったんです。しかし、始まってものの数分で懐かしさすら込み上げて来るのはどういうわけだろう?それに、舞台の様子からして昭和の臭いが濃厚に漂う下町の小さなお肉屋さん・・・海洋堂の職人さんがこれでもかと郷愁を込めて作りこんだ懐かしの昭和フィギュア・・・そういったモノを実物大にしてどんと目の前に置かれたような・・・一言「ノスタルジア炸裂っ!!」といった演劇空間が素晴らしい・・・それだけで喝采を送りたいくらいの心境でした。
それに、役者さんとの距離が・・・こんなに至近距離で演劇を見たことはないし今後もないだろうと自信を持って言えるこの近さ!
事前予約ではありましたが私の手にしたチケットは殆ど当日券扱いだったようで、手渡された際に座席番号が《1階S列1番》と手書きだったので「手作り感溢れているなぁ」と思ったのですが、普通に後ろの方だと・・・。でもスペシャルのSなの、これ!?案内されて仰天したのですが本来の1列目の前に(もともと小さな劇場なので通路の幅ギリギリです。もう少しで舞台に膝付くくらい・・・)パイプ椅子を設置して客席数増やしてたんです。そういえば今日は千秋楽で、先ほどから満員御礼のアナウンスが流れて来ている様子・・・しかしこの近さは。。。下手したら役者さんの唾が降りかかってしまう。てか、手を伸ばせばホントに隊長に届いてしまうっつ〜の!!はぁはぁ・・・開演前から興奮が止まらない・・・助けてー!・・・という感じです。
そーゆーわけで、思ってもみない幸運に「前売り終了してから慌てて席探して良かった・・・!」と己の計画性の無さを褒め称え、合掌。必要以上にテンション上げて舞台を楽しむことが出来たのでした。

で、ストーリーについてなのですが、こちら、コメディの体裁を取りつつも実はとんでもなく深刻な社会問題を取り扱った作品でした。
家畜の屠殺、解体に従事する者への差別や偏見、地域の断絶、それらと闘いつついかに人間性を保つのかという・・・非常にシビアで出来ることなら一生目を背けて暮らしたい。。。
そういった事をぎゅうぎゅう盛り込んだリアル肉屋のムスメさん渾身の意欲作だったんですよ。


なんちゅーか、思ってもみないところへ出てしまった・・・。
呑気に街を歩いていていつも通り角を曲がったはずが一本道を誤っていたらしく、行き付いた場所は・・・見たことないよ!何、ここ〜〜〜っ!?という日常に潜む衝撃。軽い震撼すら覚えます・・・。

下北沢は初めてですが、こーゆー雰囲気の作品・・・当然ながら大劇場で華々しく上演されるミュージカルの類では有り得ないわけで。。。
・・・なんか、今この瞬間、此処に存在することが出来て良かった。じわじわと、なんだかたまらなく怖いけど、きっと観れたことが財産になる。。。
お芝居でも映画でも、心からそう感じられる作品というのは滅多にないものです。その貴重な作品の中の特に貴重な一本。
そのように、決して誇張するのではなく私は思いました。

えー・・・その昔、今はなき(ないのか?)某NOVAスクールに通っていた際に感じたことですが、外国人って意外なほどベジタリアンが多いんです。肉のみ食べないという軽めの人から卵や牛乳といった動物から生産されるものすべて口にせずという厳格な人まで・・・出会ってそーゆー話をした講師10名程度のうち実に3名がベジタリアンでしたしオーストラリアにホームステイした際はママがお肉を食べない人でした。で、その時私は23、24歳。無知で馬鹿だったので『ベジタリアン=健康と美容のため、太りたくないのかな?』としか考えておらず、あろうことか「せっかく売ってるのに、自分の美醜や主義主張に変に拘って肉を食べないなんて牛や豚に失礼ではないか。美味しいのに」とかいう甚だ見当違いな感想を抱き、ボイスルームで真剣な面持ちで何某かを語る講師たちをただただ胡散臭く眺めていたのでした。
すいませんっ!!!語学力以上に、あの時の私には想像力が足りていなかった・・・ということに、ようやく気付きました。
彼らベジタリアンが主張したかったのは「人間がいることで動物たちに降りかかる残酷な運命、そのうち屠殺という行為はベジタリアンを貫くことで避けられるのだ」ということ。また宗教によっても、家畜⇒お肉のプロセスには様々な制約とか決まりごとがあるらしくー・・・高尚なことは何ひとつ分からないけれど、殺すために生み出すのは止めよと、ベジタリアンの多くは思っているのだと思う・・・。

あ、すいません。ここでは菜食主義は関係ないんです。むしろ日常お肉をばくばく食らっている人々の間にも屠場で働く人間に対して根強い差別感覚がある。ということの方が重要です。
ネットで検索して頂くだけでも分かりますが現代でも普通に、差別は存在しているのです・・・。

私は主婦です。毎日のようにスーパーへ行って買い物をします。お肉売り場を眺めて「美味しそう〜」とか思います。で、カゴに入れます。
何も考えずに・・・。
いや、考えなくていいのでしょう。テレビで最高級松坂牛の競り風景を見たとして、何もそこで眉間をカチ割られ解体される牛の顛末などは想像しなくてもいいのです。でも、考えるきっかけを与えられてしまったら、考えるしかありません。命に直結することです。ましてや、子供なんかがいた日にはそれはもぅとことん考えて、タイミングを見て教えていかなければならない事が山ほどあります。

は〜〜〜・・・笑って観ていた役者さんたちのやり取りが、帰宅後じっくり思い出してみたら笑えなくなりました。

物心ついた頃から屠殺の現場で働き、偏見に苦しみ、、差別され、人生のあらゆる場面で不当な扱いを受けて来たムスメ。しかし、どんな理不尽な出来事にも腹を立てることなく『肉は残さず食す』という掟を守り続けた結果すっごく肥えてしまったカラダを出来る限り縮めて健気に謙虚に、決して口答えなどはせず明るく振る舞って40年・・・。
そんな彼女に最も重く圧し掛かるのは実は母=田島令子さんの存在そのものだった・・・・・。

地域のトンデモご意見番として恐らくその名を広く轟かせていたであろう母。
場違いに美しくお洒落なその人は夫の死後、取り乱し、おいおい泣いていたかと思いきや、すぐに恋人を見つけて家出(?)。
それを見て憤りながらも内心ホッとする家族だったが、どっこい、そんなことあざ笑うかのように(?)母、帰宅。
あー・・・、「・・・あ、てめ・・・帰って来なくてもいいのに・・・てか、帰って来ないで下さいっ!お願いだから!!」という人々の心の叫びが劇場に響き渡る中、品良くテキパキと田島令子さんは大暴れ♪周囲の困惑などはお構いなしに自己を貫き、皆を服従させます。
その姿たるや、まさに王侯貴族・・・っ!!オスカル様には程遠いものの期待を裏切らない絶対王制臭にクラクラします〜・・・。
んで、すっかりマリー・アントワネット状態の母=田島令子さん。
演技なのか素なのか分からない程にハマッているのが怖い・・・。この人、本当にこーゆー人なんじゃ・・・そう思うと途端に笑っていられなくなりますが、いろいろなこと含めて、流石は田島令子さん。圧倒的な存在感で周囲を凍りつかせるテクニックは「アナと雪の女王」も真っ青〜な素晴らしさなのでした♪


で、この母。一切空気を読まず、というか読んでなおかつ「今それ言わないでー!!」という台詞をばんばん繰り出し人々を震撼させます。
ですが、悪役ではありません。圧倒的ビビらせ屋ではありますが、言ってることは決して間違っていない。てか、多くの場面では正論です。
あ〜〜〜・・・お母さんの主張を聞いていて、人間関係を円滑に維持するため、人っていろいろなことに目を瞑って、我慢して、・・・オブラートに包んで生活してるんだよな〜〜〜・・・ってことに気が付きます。とりあえず、正義は貫けばいいってもんじゃないから。

嗚呼お母さん・・・アナタの一言一言、妙薬口に苦過ぎてとても飲み下せないです・・・。

でもね、この母、言ってる事とやってる事が微妙にズレているので全体イメージとしては単なるトラブルメーカー。
こんな人、近くにいたら怖いです。あんた、美人だから今まで生きて来れたんだよ・・・と思う。しかし、反面「ただただ自分に正直に、一生懸命生きているんだろうな」とも思えるので・・・確実に“魅力的な人”なのです。
事実、何ぶちかましてくれようが可愛いんですよ。アナタって、不思議なひとね・・・・・(By デュ.バリー)。。。

そんなミセス・トラブル・ド・肉屋の武勇伝は数知れませんが『かつて娘をいじめた同級生を「更生させる!」と言って強引に屠場を見学させた件』は結構重要なので書き記しておかねばなりません。
母のこの行いにより、いじめっ子は見事改心し、今では教師として子供らを教え諭す立場になっているようです。
そして、あ〜、ミセス・トラブルのお蔭ですっかり立派になって・・・と胸を熱くしているところへやって来たかつてのいじめっ子。彼は再び、「屠場を見学させて欲しい」と頭を下げるのでした・・・。

再び屠場見学したい理由として、元いじめっ子は「生徒に読者モデルをしている子がいるのだが、その子が最近体型を気にして過剰な食事制限をするようになった。ただ、大事な成長期であることを考えるとそれはよろしくないし、彼女に影響を受け我も我もとダイエットに走る生徒がいるのも気がかりでならない。そうだ・・・!いま一度、屠場を見学させて貰ってはどうだろう。壮絶な現場を見れば生産者への感謝の念が沸き、食べ物、ひいては命の大切さも分かるに違いない。かつての自分のように・・・!!」というような事を熱っぽく語る教師。それを聞いて「素晴らしいアイデアよっ!是非見学するべきだわ!!」と盛り上がるミセス・トラブル。トントン拍子に話は進むかに見えたが「・・・実はひとつ問題が・・・」と教師。「なんなの?言って御覧なさいな」「実はー・・・屠場見学と聞いて親たちから反対の声が・・・」「なんですって!?そんなの許せない・・・こっちが抗議してやるわ!!」ってなもんで、本来教師は同級生であるムスメに「PTAの会合に来てなんとか親たちを説得してくれないか」と頼みに来たというのに代わりにミセス・トラブルが登板することになっちまったからサァ大変!
トラブルメーカーとしての過去の実績を知る人々は母が行くと聞いて一様に顔を曇らせるも教師は「助かります!」と喜び、どうやら一致団結した模様・・・どうなっても知らないよ、アーメン。。。
ホントはここにお世辞にも上品とは言えない叔父さん等も加わってなんやかんやあるのですが、コレ以上長くなってもあれなので省略・・。

で、一連の大騒ぎがあった後、これまたムスメの同級生の子持ちの主婦が「あの二人(ミセス・トラブルと叔父さん)の手前、さっきは言えなかったけど、屠場見学の話・・・あれ反対だから!子供たちがお肉食べられなくなったらどうするのよ!?あんた責任取れるの!?あんな強烈なモノ見せたいだなんて、あんたの考えはおかしい!間違ってる!!」みたいなことをまくし立て退場・・・。
結論から言うと、子持ち主婦の感覚の方が正しいのです。後になって判明したことですが教師は読モ生徒から嫌がらせを受けており(ネットに『キモい』等・・書き込まれているっぽい)恨みを募らせた挙句、思いついた復讐の方法が・・・屠場見学だった。というわけで。

子供の頃に無理やり手伝わされた屠殺の現場は見事なトラウマとなって、彼の精神を蝕んでいたようなのです。大人になって憎ったらしい生徒にアレを見せて懲らしめてやれと思う程に。。。

ギャーギャー喚き散らす人あり、冷静に説き伏せる人ありという感じですが、基本ドタバタしたムードでこーいった物語は進んで行きます。
で、主役のムスメさんは目の前で繰り広げられるあーだこーだに翻弄され振り回され、偏見と同情の嵐にもみくちゃにされるわけなんです。
しかし、何があろうがそれが他人から受けた傷ならば、癒す術はあろう。と思うのです。
特に複雑な事情を抱えた家庭でなくても、母と娘の関係の難しさ・・・よく話題になりますよね。普遍的なテーマと言えます。
それでここのお母さんなんですが、叔父さんの話だとあんなお嬢様、肉屋に嫁に来ること自体がそもそもおかしいらしく、完全アウェイなんですよ。見てすぐそれは分かります・・・!!
なんでか知らないけれど子供が出来ちゃって別世界からお嫁にやって来たお母さん。初めて行った屠場で気絶して以来、情が移るからと一切家畜の世話はせず、お店でお惣菜を作って家族を支えて来ました。
そぅ、外見に似合わず、小林カツ代さんもびっくりするくらい彼女は料理上手だったかもしれませんし、大切な命を戴いているのだから、おいしくお料理しなくっちゃ!って思いながら、毎日からあげやトンカツを揚げていたかもしれません。
それなのに、よく肉屋なんかに嫁いでいらっしゃったわねぇ〜?とかって訝しげに見られて、日々悔しく哀しい思いをしていた・・・かもしれないじゃないですか!?
そう考えると彼女だって気の毒でたまらない。ましてや大事な娘が婚約者の家族に興信所使って調べた結果“肉屋のムスメだから”という理由でいい顔されなくて、それで頭きて乗り込んで「こんなとこに嫁にやれっか!!」とかました結果、・・・あちゃーーー私のせいで破談が決定的になっちゃったわ・・・。←こんな過去がある模様。なんて・・・実際、とてもとてもショックでやりきれない思いでいるに違いないよ。。。

てか、観察日記のノリでとんでもない長さになっております。。。ここ、そーゆーあれじゃないのに。。。。。。
でも、なんか語りたくなるような内容なんですよっ!肉屋を舞台に家族や社会の在りようを描いた作品を観て、まさか自分、ここまで感銘を受けようとは思ってもみませんでした。田島令子さんが出るから、それに料金も安いから、なんとなく行ってみよう〜♪って感じだったのに・・・。

これ、私としては高校あたりの芸術鑑賞会とかに是非おススメしたい。その頃の感受性ではここで展開される会話の全て、きっと理解できないんだと思うけれども(やはり、40歳くらいで観て「ど〜〜〜ん」と来る内容なのだと思います)後学の為に見ておくっていうのでも、全然いいと思います!!

で、そろそろ終わりにしようと思うのですが、いろいろあって我慢の限界に達したムスメはついに脱皮の時を迎えます。
これぞマイレボリューションっ!!!可愛がっていた野良犬(ホントは浪人生)に残り物をタダで提供していた事を母に知られ「あなたは間違ってる。それでは彼の為にもならない」と諭されたまではよかったものの、野良犬本人を目の前にして「こんな卑しい真似はもうおよしなさい」は流石にないだろう。あんたにとって正義とはなんなのさ!?いつもいつも・・・偏見に満ち溢れ、状況を悪化させてんのはあんたなんだよっ!おいコラ〜あたしの幸せを返しやがれっ!!だいたいなぁ、いつか言おうと思ってたけどその服のセンス、大嫌いなんですけどーっ(実際はとっても素敵なんですがね。田島令子さんの私服といってもいいくらいに)!!から始まり、お母さんの許せないところを大絶叫し、観客は耳がつんざける寸前に追い込まれたところで、幕・・・となります。

積年の恨みつらみが一気に爆発した瞬間・・・なのでしょうか。受けて立つ母は無論衝撃を受けたでしょうが、その衝撃の果てに、今までにはない熱い母子の関係が再構築されたのではないか?
てか・・・もし自分だったら、母に向かってなんと叫ぶだろう。。。

なんか、母ちゃんに会いたいわ・・・物凄く。。。。。。


激しい耳鳴りと共に、なんといえぬ余韻が残りました(役者さんってどうしてあんな大声出せるの?隊長も相当でしたよ・・)。でも、ゆっくり浸ってる時間はありません。そう、此処は臨時のパイプチェア〜。通路に座っているわけなんで、早くどかない事には観客の方々が帰れません。で・・・ここから先は殆ど肝試しです。素晴らしいお芝居を見せて戴いた御礼を直接お伝えできる絶好の機会とはいえ、独りで勇気を振り絞れるのだろうか?・・・事前に田島会の会長から話をうかがっておりましたので覚悟は決めていたつもり・・・ですが、いざ行こうとなるとビビッて足が竦みます。でも・・・行かなかったら後悔する。っていうか自分のこと大嫌いになってしまいそうだったので、突撃しました。

撃沈・・・かと思われましたが、お優しい隊長はなんとな〜く・・・わたくしめの事を覚えて下さっているようで、、、
*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:゚・:,。*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆(〃∀〃)ゞ・・・・・!!!

憧れの隊長を目の前にしてとんでもなくテンパッていましたので何がどうだったのかよく思い出せませんが・・・お捧げした花束を笑顔で受け取って下さり「お帰りの際、足もと気をつけて」と気遣って下さったことは記憶しております。
そう・・・この日は関東地方、朝から大荒れで、国立競技場で予定されてたAKBのコンサートが中止になりスカイツリーも営業を見合わせる程だったんですが、帰りの電車、窓から見た景色がー・・・いつの間にか晴れていて、燦燦と輝く太陽に隊長の姿が重なり、あ〜〜〜眩しいぃ〜!!!


というわけで、恐ろしい長さになりました。。。
「女40歳 肉屋のムスメ」 パワーアップして再演っ!!とかしないの?
したら絶対また観に行きたい♪肉汁&情熱溢れる素晴らしい作品・・・忘れられない味わいに妄想で舌鼓を打ちつつ、今日も元気にトラブルを巻き起こすお母さんに想いを馳せてみようかと思います。。。