「残像」について




敵国へ降ると言うことは、どれほどの覚悟がいることなのか・・・
「凍れる星」で、蜀へ降ろうとする姜維の姿を書いている私ですが(と言うか、ずっとほったらかしになってます、すみません)、ふと気にかかったのが、姜維が魏に残してきた人たちのことでした。

親孝行で、母親を大切にしていたと言う姜維ですが、魏を去る時に、すでに奥さんがいたとも言われています。
その奥さんは、いったいどうしたのだろう。
おそらく、魏に残ったまま。姜維は、やがて蜀で、新しい家族を持つことなったのだろう、とごく自然に思うわけです。
と言うか、私としては、どうも姜維の家族については、ほとんど考えたことがなかった(^^;

実は、「凍れる星」を書いていて、魏に残した奥さんや母親のこと、どうしたものか、と考えてしまったわけで・・・
結局、本編では今のところ、そのことには触れないでいるのですが、でも、やはり気になる(^^;
一応、考えついたエピソードも、ひとつあったのです。
そこで、逆にそのエピソードを奥さんの側から書いてみようとかと言う気になりました。

女性を書くのは、どうも苦手な私(笑)
男性だと、思いっきり想像だけで書いてしまえるのだけど、女性となると、どうしても「自分だったら、どうするだろう」みたいな雑念が入ってきてしまいそうで・・・(^^;
でも、できるだけ自分と違いそうな女性だったら、いいかな(笑)
この女性なら、きっとこう言うだろう、こう振舞うだろう、と、自分から離れて想像できるでしょうから。

と言うことで、今回の姜維の奥さんを書いてみました。
まずは、名前をどうしようと悩みました。
どちらかと言うと、ちょっと地味目な、控えめだけど芯の強い、気丈なところのある女性と言うイメージで、秋琳(しゅうりん)とつけてみました。
いろいろな漢字が浮かんだのですが、なんとなくね、「春」とか「華」とか「蘭」と言った、華やかなイメージではなく、「秋」が似合うような気がしたのです。

・・・で、実際に書いてみて、思ったこと。
結局、私は秋琳と向かい合った「相手」の方(誰なのかは、すぐおわかりになると思います)が、書きたかったのだわ、と(笑)
お話の最後のシーンのこの方を、書いてみたかったのですねえ(^^;

そんなわけで、拙いものですが、読んで頂けたなら嬉しいですm(__)m


                                 管理人  翠蓮


※ ページを閉じて戻って下さい。