『清雨の壮士』に関する雑感


                               (映画『英雄』より 長空)

平成15年9月6日

先日見た映画 『英雄(HERO)』が、ずっと心にかかって、何度も映画のシーンを頭の中に思い返していました。
戦乱の時代の中国。のちの始皇帝、秦王の謁見を許された一人の男、無名(ウーミン)。
秦王を狙う刺客たちの中でも、最強と言われた3人、長空(チャンコン)、残剣(ツァイジェン)、飛雪(フェイシエ)を倒したことにより、秦王に近づくことを許された無名は、秦王に請われて、それぞれの刺客を討ち取った経緯を語り出すのですが・・・ そこには思いがけない真実が隠されていたのでした。

今回の詩のテーマに選んだのは、無名と戦った刺客の最初の一人、長空です。
二人の戦いは、雨の降る棋館で行われました。
力強くも流麗な槍の使い手である長空。十歩必殺の剣技を持つ無名。冷徹に戦いに赴く二人ですが、実はあるひとつの約束事が・・・ この先はネタばれになるので(笑) 、とは言っても、詩を読んでいただいたなら、すでにばれていますね、きっと(^^;

絶え間ない刺客たちを恐れて、100歩以内の距離には誰も近づけない秦王。そんな秦王に近づくには、大きな功績がなくてはなりません。
十歩必殺の剣技を持つ無名を、秦王に近づける・・・ そのための戦いに、平然と身を呈する長空。
そんな長空の心境に、想いを馳せてみたくなりました。

ちなみに「清雨」とは清らかな雨。「壮士」は勇壮な男、の意味です。
                                                                                                 


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