「碧の汀」後書き




「碧の汀」をお読み下さいまして、本当にありがとうございましたm(__)m

ふぇ〜〜、やっと終わった〜(^^;、と言うのが正直なところです(笑)
こんなに長くなるとは思いませんでした。
書き始めた当初、3回くらいで終わるつもりでいたのです。
なのに、なぜかどんどん長くなる(^^; 自業自得なのですが。

おおまかな設定だけで発進した小説。実際に文章に書き出してみて、読み返し、手直ししているうちに、どんどん設定が変わってくることに、自分自身驚きました。
登場人物が、最初の予定と違う行動を取り始める、みたいな(笑)
当初の設定にはなかったシーンが、ずいぶん増えました(^^; 
これは違う、と削ったシーンもありました。
気がつけば、長々と続いてしまい・・・ ここまで読んで下さったみなさまに、心からの感謝の気持ちでいっぱいです。

有間皇子のお話を書こうと思いつき、一話目がなんとか書き上がってきたものの、実はその時、まだタイトルが決まっていませんでした。
詩にしてもそうなのですが、タイトルと言うのは不思議なもので、パッと思いつく時や、むしろタイトルのイメージが最初に浮かんで、と言う場合もあれば、中身ができたのに、タイトルだけが決まらない、と言うこともあります。
今回は後者、タイトルはどうしよう、と散々悩みました(笑)

イメージとして、青か緑を連想させるものがいいなあ、とだけ。
私の中の有間皇子のイメージって、そういう色合いなんですね。
あれこれ、しょうもないタイトルを並べ、どれもピンとこなくて・・・ 
ふと思いついのが、海のイメージ。これはやはり、かの有名な「磐代の〜」の和歌からでしょうか。
松の枝を結ぶ有間皇子の目線の、その先に広がっていたであろう、波打ち際や海原。
そこから、タイトルも、そしてラストシーンのイメージも決まりました。

そして、次に各章ごとの副題。
これは、石の名前をつけよう、と決めました。
翡翠(ひすい)、藍玉(らんぎょく、アクアマリン)、琥珀(こはく)、紅玉(こうぎょく、ルビー)、黒瑪瑙(くろめのう、オニキス)、瑠璃(るり、ラピスラズリ)。
石の色に合わせて、イラストや文字色も変えてみました。
この石も、最初は翡翠と藍玉、瑠璃しか考えてなく、章が増えてきて、慌てて他の石を探したのでした(笑)
文章を書くと言う苦労を紛らわすための、私なりの遊び心だったのです(^^;

それにしても・・・ 有間皇子ファンの方には、本当に申し訳ないくらい、有間のイメージをダークにしてしまいましたm(__)m
中大兄皇子や鎌足、蘇我赤兄には、損な役回りをさせてしまったかと、これまた申し訳なく思っておりますm(__)m
一般的には、聡明で無垢と言うのが有間皇子のイメージ。蘇我赤兄の策にはまり、謀反の罪を被せられ、処刑されてしまう。
中大兄皇子が、裏で蘇我赤兄を操っていたのでは、と言う説もあります(^^;

それから言うと、今回は、真逆のお話に持っていってしまったわけです。
しかも、有間皇子は実際に謀反を企むのではなく、謀反を起こすと見せかけ、実は無実の罪でわざと処刑されようとしていた。中大兄皇子の評判を落とすため・・・と、なんともひねくれた発想になってしまいました。
こんなことを思いついたせいで、最終章は本当に苦労してしまいました。
いったい、どうやって結末をつけたらいいのだろう、と(^^;
いささか、強引に有間皇子や中大兄皇子を納得させ、終わらせてしまったと言う感も強く、反省しきりなのですが。
とりあえず、終わってほっとしています。

最後まで、このお話にお付き合い下さいましたみなさま、本当にありがとうございましたm(__)m
みなさまのおかげで、なんとか書き終えることができました。
毎回、アップするたびに、心温まる感想を頂きましたことが、どれほどの励みになったことか・・・心から感謝しています。
もし、このしょうもないお話で、読んで下さった方の中の、有間皇子のイメージが悪く根付いてしまったら、と思うと、畏れ多くて申し訳ないのですが(^^;
これを機会に、あらためて有間皇子と言う人物に興味を持って頂けたなら、幸いです。

本当に、本当にありがとうございましたm(__)m

                                 管理人  翠蓮


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