《安倍晴明 公へ




もう 何年になるのだろう
この場所に来るたびに そう思う
周りの風景が変わっていっても
ここだけは いつも変わらず…

貴方を知ったのは ほんの偶然
耳に飛び込んできた 懐かしささえも
感じ得た その名前
でもその時は すぐに忘れてしまったっけ

時が流れ 再びその名を耳にしたとき
いつの間にか 私の気持ちの中に入っていた

その想いを絵に託して 貴方を描いてきたけれど
描きたいことは まだ余りあるほど

貴方を知ったことで 得たものもある
自分が日本人で良かったと 思えたこと 
この世に生きとし生けるものが愛しいと
心から感じることが できるようになったこと
このことは 感謝の一言しかないかもしれないね

ここに来て たわいない話をしていても
貴方はただ 微笑って聞いてくれてる気がする
夜に見る夢と 同じように

時に励ましてくれ また時に心配もさせてしまった…
そのおぼろげな姿に どれほど勇気づけられたことか

そしてこれからもきっと 私はここに来る
たくさんの花と 感謝の気持ちとともに
月毎の季節を感じながら

おそらく この身が果てるまで


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『紫桔梗』

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