雨音は まるでつぶやき


私の傘の上で小さくはねて

他愛なく 道に転がり落ちる


雨の形を忘れ

流れて行く つぶやきたち


それでも 時々

ふと足を止めた誰かが

耳を澄ませてくれるのを

待っているのかもしれない


ねえ

何て言っているの?

(イラスト テネシーさん)