しなやかな影
かぐわしく萌える
緑の門をくぐり
ふりあおげば
さやさや
葉陰越しに
高い空
胸深くしみ入る
清澄な空気
石畳にこぼれる
陽射しを踏んで
さあ
これから
どこを回ろうか
いにしえへと
馳せる思いは
時折
隣りを歩く君に
ゆったりと
引き戻されて
幸せな とまどい
君のうっすらと
上気した頬に
なんて きわやかに
若葉が映えるのだろう
歩みを 進めれば
静寂へ続く道
しなやかに
緑の影が ついてくる