ねむの木
町のはずれの道端に
大きなねむの木があって
夕暮れ近い空の下
淡いピンクの花たちが
霞のように咲いてます
ねむの木 ねむの木
眠りの木
もうすぐ星が夜を告げて
さやさや風は子守唄
ほわほわ綿毛の花びらが
うっすら闇に浮かびます
まぶたが重くなるように
葉と葉がそっと寄り添って
ねむの木 ねむの木
眠りの木
ひっそり閉じた葉の奥に
こっそりあくびがかくれんぼ
さあ もう家路に着く時間
名残りおしげに手をふって
さよなら さよなら
また明日
町のはずれのねむの木に
やさしい夜が降りました
ねむの木 ねむの木
眠りの木
あの子も この子も
よい夢を