Message for you       

                                 

明けまして、おめでとうございます。
新たなる年明け、みなさんいかがお過ごしでしょう。
何か、いい兆しはありましたか?(^^)

たとえば、とびきり美しい初日の出を見ることができたり、初詣で大吉のおみくじを引いたり、元旦から茶柱が立ったり(笑)、そういうことがあると、「新年早々、縁起がいいぞ」と思ったりしますよね。
「縁起」、考えたら不思議な言葉です。
「縁起をかつぐ」「縁起がいい」「縁起が悪い」「縁起直し」などなど、はたして根拠は?と思いながらも、人は「縁起」と言うものを気にするようです。

もともとは仏教用語で、全ての物事は、何らかの形でそれぞれ係わりあって消滅変化している、と言う考え方をさす言葉だそうです。
今はもっぱら、よいこと、わるいことの起こる「きざし」「前兆」の意味で用いられていますね。

よく、スポーツ選手は縁起を担ぐ、と耳にします。
実力本位の世界と思われるスポーツ界ですが、ここ一番と言う時に必要となるのは、普段の実力を十二分に発揮できるような、精神力の強さかもしれません。それを、ほんの少し助けるための縁起担ぎ・・・ありえますね。

つい最近では、去年最後のフィギュアスケート全日本選手権での、浅田真央ちゃんの縁起担ぎが思い出されます。
去年はずっと、ショートプログラムのミスに泣かされた真央ちゃん。
最初のジャンプで失敗して、ショートプログラムの点数が低くなってしまい、フリーで見事な滑りを復活させて挽回するものの、総合では1位を逃してしまう。
がんばっているだけに、とても悔しい思いもしたのでしょう。

そして、最後の全日本選手権では、なんとショートプログラムの時の衣装を変えてきたのです。
すると、見事にジャンプも成功し、ショートプログラム1位に。
その時の真央ちゃんのコメントが「今までの衣装で、ずっと失敗していたので、衣装を変えました」と言うようなものでした。

練習では、ちゃんと跳べているジャンプが、本番では失敗してしまう。
もちろん、そこまでの練習量や、当日の体調、氷の状態なども影響するでしょうけれど、気持ちの部分も大きいはず。
衣装を変えることで、「今までとは違う」自分になるきっかけが掴める。
なるほど、と思えました。
ちょっとした気持ちの変化でさえ、確実に影響してしまう競技だからこその、縁起担ぎなのですね。 

成功した時に身近につけていたものをお守りにする、と言うのも、よくあると思います。
逆に、うまくいかなかった時のものは、「縁起が悪いから」と、遠ざけられることも・・・(^^;
自分の中で決めている、ささやかな縁起担ぎ。
そう言えば、私は外出する時の靴は、必ず右から履くようにしています(笑)
なぜだろう、いつからだろう、とよくわかっていないのですが、なんとなく右の靴が先に履き終わっていないと、気になってしまう(^^;
別に、左が先だったら、よくないことがあったとかではないのですが、不思議です。

以前、初詣で友達がひいたおみくじが、凶だったことがあり、その時にその友達は「珍しいから、持って帰っちゃおう」と・・・
そうしたら、その年に病気をしてしまい、次の年の初詣の時、「おみくじ持って帰ったせいかな」と自分から言っていました(^^;
もちろん、何の根拠もないはずですが、おみくじのことを覚えていたと言うことは、心のどこかに「これって縁起が悪い?」と言う気持ちがよぎっていたのかもしれません。

もともと、おみくじは境内の木の枝などに結ぶものだと思っていました。
調べてみると、これは神様との「縁を結ぶ」と言う意味で、木に結び付けられるようになったとのことです。
さらに、凶のおみくじは、利き手と反対の手で結べば、修行をしたことになり、「凶が吉に転じる」と言う説もあるそうです。
これは、いわゆる「縁起直し」になるのでしょうか(^^;
少なくとも、運悪く「凶」のおみくじを引いてしまった時の、ささやかな気持ちの救いにはなるかもしれません。

人は、気持ちに左右される・・・当たり前のことですが。
この気持ちと言うのは、実際に意識している以上に、人の行動に影響を与えることがあるようです。
うまくいく、と考えてすることと、失敗するかも、と考えてすることでは、結果が違ってくる。自信は、エネルギーになるのですね。
その自信を、漠然とではあっても後押ししてくれるかもしれない縁起。
どうせなら、「いい縁起」を上手に使いたいものです。
気持ちを前向きにしてくれる縁起、きっとうまくいくよ、と思わせてくれる縁起を探してみましょうか(笑)

みなさんにとって、どうぞ今年が「縁起のいい」年となりますように。


平成20年1月1日
                                                          
涼   


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