Message for you           

                                 

音楽の好みが変わってきたなあ、と最近よく思います。
若い頃(笑)は、リズムに惹かれて聞いていた。リズムが心地よい音楽が好きでした。
あまりハードすぎないロックとかフュージョンとか。
一時期、ドラムに凝って、曲を聞いていても、ドラムの音ばかりを耳で追いかけたりもしたくらい(^^;
もちろん、今でも小気味いいビートを感じさせる曲を聞くと、わくわくしたりするのですが、ゆったりと静かな、癒されるような曲を聞くことの方が多くなったかもしれません。

そう言えば、流行の邦楽と言うのにも疎くなってきました。
これって、きっと(考えたくないけど)年のせいもあるのでしょう(笑)
今の若手のアーティストたちの歌、ふと耳にするといいなあと思ったりはするのですが、実際にCDを買って、じっくりと聞いてみると・・・さて、困った、歌詞についていけない(^^;
若いんですよねえ、歌詞の感覚が(笑) うむむ、こういう感情、こういう表現は、若くないとできないのだなあ、などとひしひしと感じたりしてしまうわけです(^^;
それで、ついつい歌詞の違和感を感じずにすむような音楽へと行ってしまうのかしら。

最近よく聞くCDの中に、ケルティック・ウーマンがあります。
アイルランド出身の女性ヴォーカルグループです。最近、新メンバーが加わって5人になったようです。
メンバーそれぞれが、とても美しい透明感溢れる歌声を持っています。
グループ名やメンバーの出身を見てもわかるように、全体を通してケルト音楽の雰囲気です。
伝統的なアイルランドの曲もあり、ポピュラーな曲もありますが、パッと耳にした瞬間、ケルト音楽をよく知らない私でも、「あ、ケルトっぽいな」と感じます。
素朴で優しく、美しい自然を思わせる、それでいてどこか哀愁を帯びたような音楽です。

ケルティック・ウーマンが世界的にも有名になったのは、トリノオリンピックでフィギュアスケートの金メダルを獲った荒川静香さんが、エキシビションでのスケーティングに使用した「ユー・レイズ・ミー・アップ」がきっかけ。
私がケルティック・ウーマンを知ったのは、去年来日した際に出演した某テレビ番組で、彼女たちの歌声を聞き、その美しさに感動した時でした。
でも、実は「ユー・レイズ・ミー・アップ」と言う曲は、もっと前に聞いていたのです。

以前CDを買ったことのあるシークレット・ガーデンと言う、やはりケルティック・サウンドを聞かせてくれるユニット、そのアルバムの中に、この「ユー・レイズ・ミー・アップ」が入っていたのですね。
シークレット・ガーデンの「ユー・レイズ・ミー・アップ」では、男性のソロヴォーカルだったのですが、いい曲だなあと思ったものでした。あ、こちらが元祖、ですよ(笑)

ケルティック・ウーマンは、ピュアなソロと美しいコーラスで、聞かせてくれます。
そうそう、今年の新春ドラマ「白虎隊」のエンディングでも、この「ユー・レイズ・ミー・アップ」が流れていました。
会津白虎隊とケルティク・サウンド・・・考えたら不思議な組み合わせですが、若く純粋な決意のもとに命を絶った少年たちの姿に、美しく哀愁を帯びた歌声がさらに涙を誘ったように思います。

他にも、数年前の映画「ロード・オブ・ザ・リング」の一話目のエンディングにエンヤが歌っていた「メイ・イット・ビー」、アイルランド民謡の「ダニー・ボーイ」、クラシック・ナンバーの「アヴェ・マリア」など、耳に馴染んだ歌が美しく流れます。
さらに、この2月に出た新しいアルバムでは、新メンバーの歌声も・・・
以前、話題になったテレビドラマ「白い巨塔」のエンディングに流れていた「アメイジング・グレイス」を覚えている方もいらっしゃるかと思うのですが、あの透き通るような歌声の持ち主ヘイリーが、新メンバーです。
新しいアルバムでは、「Over The Rainbow(虹の彼方に)」や「ビヨンド・ザ・シー」、「庭の千草」「スカボロー・フェア」など、わりとよく耳にする曲や、ケルト色の強い曲など、それぞれ美しい歌声を堪能しております(^^)

仕事帰りの車の中で、暮れ行く空を見ながら聞くには、うってつけのアルバム。疲れた時には、やはり癒しの音楽がいいのですね。
なぁんてことを言うくらい、私も年を重ねたのだなあ、などといらぬことまで考たりもするのですが(笑) 
元気な時にはポジティブな気分になれる音楽、疲れた時には優しい音楽、様々なジャンルの音楽が溢れている現代だからこその、これもささやかな贅沢なのですね(^_^)v


平成19年3月1日
涼      

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