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一年て、なんて早いのだろう、と年々しみじみと思うようになります。 もう12月、今年もここまで来てしまいました。 この一年も、いろいろなことがありました、当たり前ですが(笑) いたって平凡な日々の中にも、嬉しかった事もあり、つらくて泣いた時もあり・・・ 今年の自分は、何をしたのかなあ、何か進歩はあったのかなあ、と考えると、どうも自信がなくなったりします。 それでも、とりあえず今年は、長年の夢だった詩集出版が実現しました。 いつか、と夢見ることは、それ自体が小さな光のように心の中に灯ります。 でも、実際に何かを始めないことには、いつまでたって遙か遠い光のまま・・・ もとが面倒くさがり屋の私は、「いつか」と思いながらも、ずっと一歩先へ踏み出すことをせずにいました。 「いつか」が「いっそ、やってみちゃうか」と言う無謀に変わったのは、たぶんその頃の自分の状態があまりよくなく、毎日が充実していなかったからかもしれない。 何してるんだろう、私は・・・と、頼りなく焦る気持ちばかりが先行していました。 何でもいい、何か今までにしなかったことをしてみようか。 で、一番やってみれそうだったのが、詩集を出すことだったのでしょう。 もっとも実際に私がしたのは、迷って、ためらって、行ったり来たりしながら、決心して新風舎さんのお話を聞きに行ったことだけです。 「出します」と決めてからは、プロに任せるしかない(笑) 一応、刷り上ってきたものの校正をしたり、カバーデザインのおおまかな希望を、新風舎さんに伝えたりはしましたが(^^; 著者分として、手元に届いた自分の詩集を見ても、なんだかいまいち実感がわかなかったのも事実です(笑) パラパラとめくり、文字になった自分の詩を読みながら、ようやく「ホントに出来たんだ」と思い、じわっと涙が出たりしました(^^; 夢の実現て、案外あっけない?(笑) それでも、決断してよかったのだと思いたい。 で、この出版に関する裏話(^^; 実は、私は母親には、自分のサイトのことも詩を書いていることも、ほとんど話してはいませんでした。もちろん詩集を出すかどうか、迷っていたことも。 なので、決めてしまってから、いきなり「あのさ、私本を出すから」と切り出しました。 当然、「本? 何の?」と言う質問(^^; すっごくおおまかに説明して、「貯金でなんとかするからいいの」と、話を終わらせました。 そのまま忘れてくれてればいいのに、うちの母、今度は「もう出来たの?」とけっこうしょっちゅう聞く(笑) そして、著者分の本が送られてきたのを、しっかり見られてしまった(^^; 「ほら、早く読ませなさいよ」と・・・うわぁ、勘弁して下さい、恥ずかしい(-"-;) 自分の書いた詩を、親に見られると言うのは、私にとってはひっそり隠していた心の奥底を見られるようで、なんとも居心地の悪いものでしたから。 でも、仕方なしに、本を渡しました。 読み終えて、母が言った感想、何だと思います? 「え、この本こんな値段なの? 高いね」(-"-;) はいはい、わかってますよ、高いんです。小さくて薄い本なのに、挿絵のひとつも入っていない、詩だけの本なのに、自分でも困ったなあと思うほど高いのですから、この感想も当たり前なのですが。 とは言え、それだけなの〜?、って(笑) その後、ついでみたいにぽつんと「でも・・・きれいだったよ。お前がこんなの書いてるとは知らなかった」って。 これって、一応お世辞?(^^; ま、いっか〜、ですよね(笑) そんなこんなで、我が家ではごくあっさりした出来事でした。 それでも、とりあえず今はこれでいいかなと思います。本と言う形になった詩たち・・・ もしも、手に取って下さった方たちの心に、ほんの少しでもいい、穏やかな海や吹きぬける風や、水の感触、花の様などが見えてくれたら。 小さくでもいい、ほっとできる何かを生んでくれたら・・・そう願います。 ささやかな夢の実現において、見えない力になって下さったみなさんへ、 心から感謝をこめて・・・ 平成18年12月1日 |
涼 |
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