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暑くなってきました。
今年の夏の暑さは、さてどんな具合でしょう。
去年のような、強烈な猛暑と言うのは勘弁願いたいものですが(^^;

クールビズと言う言葉も、どうやら今年の流行語かな。
人がいかにエアコンに頼っているか・・・
なんと言っても、日本特有のベタベタ暑さを、一気に吹き飛ばしてくれるエアコンはありがたいです。
暑いと頭はぼーっとする、汗で不快感が上昇する、動きたくなくなる、夜も寝苦しい・・・(-"-;)
典型的な夏バテ症状ですね、やっぱり、これを我慢するのは至難の技です。
と、エアコンの利点をわかっていて・・・あえて今日はレトロな手動(?)の風のお話を(笑)

機械に頼れなかった頃は、暑さを少しでもやわらげるため、人はいろいろと工夫をしたのでしょう。
自然の風をできるだけ取り込めるようにするのはもちろん、人の手による風も必要ですよね。
代表的なのが、団扇と扇子。庶民的な団扇と、ちょっと品よい扇子。考えたら、どちらもなかなか風流です。
浴衣でも着て、団扇で扇ぎながら、夕涼み、花火、盆踊り・・・
まさに夏の風物詩です。もっとも、なかなかその風物詩に入れずにいる私ですが(笑)

そして、あまり使わないかなと思いつつ、なぜか見かけると手に取ってみたくなる扇子。
優雅に絽の着物でも着て(持ってないけど)、さりげなく扇子で扇ぐ、なぁんて姿がいいのでしょうねえ。
実際、私が一番扇子であおいでいる人にお目にかかるのは、歌舞伎座だったりします。
舞台の始まる前、合間などに、年配の女性方がバッグから扇子を取り出してはあおいでいらっしゃる。それを見ると、つい自分も欲しくなって、売店コーナーを覗いてしまう・・・

扇子の楽しみのひとつは、もちろんその絵柄。
団扇ももちろんですが、扇子は開いてみて、初めて絵柄が現れるところが、わくわくさせられます。
様々な色合いで、様々な夏らしい絵柄。あれこれ開いてみて、選ぶのに目移りすることと言ったら。
ようやく気に言ったのをみつけ、あおいでみる。風まで風流に感じます。
洋服に扇子だって、かまいませんよね。

昔、母が持っていたのだったか、繊細な木の扇子が箪笥の引き出しにしまわれていたのを覚えています。
白檀か何かでしょうか、いい匂いがするんです。
あおぐと、やわらかい風もいい香り。
そう言えば、昼寝をする子供の枕元で、団扇であおいでいる母親の姿と言うのも、まさにひと昔前の夏の風物詩ではなかったでしょうか。
人の手から生まれた風は、ひやっと冷たくはなくて、やさしくやわらかい。まあ、生ぬるいと言ってしまうと、それまでなのですが(^^;
でも、自分にあおぐ時も誰かにあおいであげる時も、冷えすぎる心配がないですよね。

クールビズに合わせ、やさしい風を起こす小物たちも、また重宝され始めるといいなあ。
エアコンの温度を控えめにする分、手動の風も活躍できそう。
男の人が、爽やかなワイシャツで扇子を使う姿もなかなか粋、とは思いませんか?
女性も、自分らしい、その時々のファッションに合わせた扇子を持ったら、きっとすてきですよね。
などと考えつつ、引き出しにしまい込んである扇子たちを、取り出してみようかな、なんて思う今日この頃です。


平成17年7月1日
                                                        
涼    
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