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神無月10月・・・ 神無月と言う呼び方、とても面白いと思っていました。この月は各地の神様が出雲大社に集まり、留守になるから、と言うのが俗説だそうですが・・・ ただ「かんなづき」の「な」は「の」の意味なので「神の月」「神祭りの月」と見るべきだ、と古語辞典にはありました。 いずれにしても「神」に因縁のある月なのですね、10月は。 さて、神がいない秋の夜長(笑)、と言うわけでもないのでしょうが、なんとはなしに風情に浸りたくなるような頃ではあります。 そう言えば忙しい間はすっかり忘れていたけれど、香を焚いてみるのもいいかも・・・などと思い、たまたま目についたのはマイナスイオンを出すと言うお香。 流行りのマイナスイオン、身体にも心のリラックスにもよさそうだし、とさっそくGETしてみました。 お香とは言っても、ついている名前は「カナディアン・フォレスト」とか「イングリッシュ・ガーデン」とあちら風(笑) なるほど香りも和風とは言い難いかも(^^; いい香りではあるのですが、わりと強いのかな。少なくとも、夜寝る時に枕元で焚くのはやめておこうと思ったりして・・・ そこで思い出したのが、以前「My Boom」のコーナーでも取り上げました「六種の薫物(むくさのたきもの)」と言うお香セット。平安時代から伝わる薫物の代表的な香りです。 黒方(くろぼう)・梅花(ばいか)・荷葉(かよう)・菊花(きっか)・侍従(じじゅう)・落葉(おちば)の6種類で、それぞれ季節をも表しています。 秋の香は「菊花」。久々に焚いてみたら・・・ なんとも、やっぱりすばらしい。深く高貴な香り。秋の風情にぴったりです。 春の香「梅花」は華やかさのある香り、夏の「荷葉」は清々しい、冬の「侍従」「落葉」は落ちついた香り、そして四季を通じての祝い事にと言う「黒方」は気品に満ちた香り。どれも奥深く、雅な空間を作ってくれます。 さすが、いにしえより伝えられた香り、日本のお香と言う文化のすばらしさを、しみじみと感じます。平安人たちは、こんなにも芳しい季節ごとのお香を焚きながら、何を思っていたのでしょう。 今よりも、もっともっと季節のうつろいに敏感だったのでしょうね。 さて、みなさんは秋の夜長、どうお過ごしですか? 2002年10月1日 |
涼 |
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