Message for you
文月7月・・・ 短歌、古くは和歌・・・ 五・七・五・七・七のリズムで詠われるそれは、長いこと私の憧れでした。 おおらかな万葉の世界、雅な平安の世界・・・ 自然や愛や悲しみを歌い上げるいにしえの人々。それは憧れているだけに、自分には近づけないものだと思っていました。 その短歌に斬新な風を吹きこんだ、俵万智さんの「サラダ記念日」でさえ、もうずいぶんと前になるんですね。実はあの本は読んでいません。なんとなく・・・ 読もうと言う気になれなくて。もちろん有名ないくつかの短歌は聞いたことがあるのですが。 きっと、たおやかな古語で詠われるものだと思っていた短歌が、きっぱりとした現代語で、しかも情緒豊かに詠われているのに驚嘆し、それでいて、どこか微妙な違和感を覚えたせいでしょう。 パソコンを始めてからも、みなさんが詠まれるすばらしい短歌を、最初はただ眺めていただけでした。自分にはとても書けないものとして。 自分の持っている短歌、和歌のイメージが、どうしてもあの飛鳥時代の額田王や有間皇子に繋がってしまって、どうしたって今の時代を生きる私に、あの世界は届かないと思っていました。 それでいて、詠んでみたいと言う思いも、けっしてなくはなかった。 でも字数の制限もあり、その中で自分の思うことを表すのは、やはり難しいです。 そこで、手始めに(笑)まずは短歌より短い句(俳句とは言えないんです。季語を無視しているから)を、恐る恐る始めてみました。 その「ささやき句集」も、書き始めてすでに一年を越え・・・ そろそろいいかなあ、と思ったわけでもないのですが(笑) たまたま掲示板に書きこんで下さったお友達の短歌や詩をきっかけに、「言の葉綴り」と言うコーナーができました。ここで返歌と言う形で、ようやく短歌もどきを作り始めることができたのです。 あくまでも書きこんで下さった歌に対する返事、そんな気持ちで考えると、不思議とそれほど構えずに言葉を綴ることもできました。 ちょうどW杯が盛り上がっていたおかげで、みなさんからたくさんいただいたサッカー短歌に、必死で返歌してしまったりして・・・(^^; 胸の中にある気持ちを三十一文字の中に閉じこめることで、逆に広がる世界・・・ 言葉の難しさと不思議さ、そして少しだけ楽しさもわかってきました。 そして、今回 『翠蓮茶寮』に新しいコーナー「つれづれ想い歌」を作りました。 今まで『翠蓮茶寮』では、いにしえ人の気持ちを自分なりに想像しつつ、詩にしてきました。「つれづれ想い歌」では、いにしえに生きた人々への自分の想いを歌にしてみました。拙いことこの上ないのですが(^^; みなさまからの想い歌もお待ちしています。 どうぞ、よろしくお付き合い下さいねm(__)m 2002年7月1日 |
涼 |
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