星祭り

                       ― 孫策に捧ぐ―



毎年この日は
ふたりだけの星祭り


雲よ
さあ じゃましないで
晴れておくれ


翡翠の色の杯をみたし
乾杯しよう


天上で
一番煌く星


強く暖かく
光を放つ君の星に

ああ
なんて美しいのだろう
君の瞬きは


そして


なんて遠く
隔たってしまったのだろう
わたしたちの距離は


無数の星屑に囲まれて
君はきっと
寂しくないのかもしれない


けれど わたしは


地上にひとり
残された わたしは


共に行けなかった
悔いを抱きつつ
こうして
遥かな君を恋うばかりだ


せめて今宵だけでも
その光が
やさしい腕にかわるなら


君の面影に
包まれて眠れるなら


少し酔っただろうか
      流れ星が
君の涙に見えるよ


わたしたちは
まだ ひとつの夢に
つながっていると
信じてもいいね


たとえ
どれほどの時が
流れようとも


わたしが
君を想いつづけるかぎり


君の星が
輝きつづけるかぎり


永久(とこしえ)に