母
幼い頃にあやしてくれた
母の手を
覚えていますか
熱がありはしないかと
おでこにあててくれた手
お腹が痛いと言えば
そっとさすってくれた手
冬のほっぺを
暖めてくれた手
泣き虫涙を
ぬぐってくれた手
誉める手 叱る手
働く手
母の手のぬくもりを思い出す時
人は誰も昔に戻ります
子供はいくつになっても子供
そんな母の言葉に
甘えてしまいたくなります
本当はもう
私の手の方が強いんだよ
いいえ
そんなこと
きっと母はわかっているのでしょう
わかっていても
言ってくれるのです
昔のように笑って
親から見たらね
子供はいくつになっても
子供なんだよ、と
(壁紙 PIPOさん)
『吹く風と草花と』