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吉川英治さんの三国志から入った私は、今更なぜ北方さんが、 と正直
最初は思ったのでした。が、読み進めるうちに、その新鮮 さにすっかり魅了されてしまいました。場面によっては、まさ に 三国志ハードボイルド版とも言えますが、それだけではない、 乱世に生きた英雄たちの熱い心情を語ったドラマです。
信念のまま、ひたすら生きた英雄たち。その息遣いまで感じられるような描写にどきどきしてしまいます。
そして走り続けた英雄たちも、いつしか死を迎えます。戦いに散る命、暗殺者の刃にかかる命、病に倒れ行く命・・・
死を目の前にした英雄たちのぎりぎりのきらめきに 思わず涙が・・・
あれだけ語り継がれてきた物語が、新しい感動を持って鮮やかに蘇った感があります。
今までのイメージとは大きくかけ離れた登場人物もいて、「えっ、これが・・・」と驚かされることもあるかも。それもきっと北方さんの思い入れの深さからなのでしょう。無骨な力自慢の武将も北方さんの筆にかかると、なんとも深みのある魅力的な人物に変身してしまうようです(笑)
登場人物のあまりのかっこよさに、女性ファンも多いとか・・・ |
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