「陰陽師」サントラ盤
「陰陽師」のサントラ盤と称するCDを2枚買ってしまいました。 一枚は映画「陰陽師」のサントラ盤、もう一枚は以前NHKで放送していたドラマDEモード「陰陽師」のサントラ盤です。 ☆映画「陰陽師」サントラ盤
ドラマの始まりを予感させる鋭い笛の音で始まる「陰陽師・メインテーマ」は、いかにも映画音楽らしいスケールの大きさ。ミステリアスでありながら、切れ味のよさ、力強さなど・・・ 戦う晴明に似つかわしい曲だと思います。 映画の1シーンで流れる曲が多いせいか、一曲一曲は短め。でも、どうやら全ての曲の調が同じらしく、続けて聞いていても違和感なく流れて行きます。映画と言うのは、よほどでないと何度も見るわけにいかないので、音楽もそんなにしっかり覚えてはいないのですが、タイトルから「たぶんあのシーンの曲だな」と想像しながら聞いています(笑) 思わず「おおっ」と思ってしまったのは「泰山府君祭」。なんと野村萬斎さんの唱呪が入っているのです。おそらく映画の泰山府君祭を行うシーンで流れたままなのかな。 低いけれどよく通る萬斎さんの唱える呪が、謡のように朗々と・・・ とってもいいお声なんです。うっとりしてしまいました(笑) 映画では、ささやくように呪を唱えていた晴明ですが、言葉自体が呪と言う力を持つなら、おそらく声のよさ、響きの深さなどの効果も大きかったのでしょうね。 映画の中で源博雅役の伊藤英明さんが、月夜に笛を吹いていたシーンの曲が「一行の賦」です。短いけれど、心をゆさぶるような笛の音がなんとも素敵です。 ☆ドラマDモード「陰陽師」サントラ盤
「DARKNESS 闇夜」は、ドラマの始まりに流れていたあの妖しげ(?)な音楽。画面に映し出される松明の明りと共に異世界を誘われたものでした。 こちらの「陰陽師」のテーマは、ドラマの中のしみじみとしたシーンで使われていた、哀愁に満ちた曲です。毎週テレビをご覧になっていた方なら「あ、聞き覚えがある」と思われることでしょう。 全体的に神秘的なムードでありながら、あくまでも人間のドラマを感じさせる曲の数々。 やはり一番印象に残っているのは「陰陽師」のテーマでしょうか。 稲垣吾郎君演ずる、ここでの晴明は、自らの孤独をじっとみつめているような、不思議な切なさを漂わせていました。そのイメージを彷彿させる、胸にしみる曲だなあと、妙に感動しながら聞いてしまいました(笑) 2枚のCDに共通するタイトルの曲は「陰陽師」と「蜜虫」。 このふたりのテーマと言える曲は、それぞれ映画とテレビでのイメージの違いに合わせたごとく、雰囲気の違う曲になっていて、聞き比べると興味深いです。 「蜜虫」も、映画の方は、幻想的ですがあくまでもかわいらしいイメージの曲。テレビドラマの方は、パーカッションが軽快さを出していながら、どこか憂いを感じさせる、蜜虫の微妙な心の様にぴったりな味わいのある曲となっています。 ふたつの「陰陽師」の世界・・・ しばらく気ままに平安の闇に漂ってみようかな(笑) |
(ウィンドーを閉じて戻って下さい)