「L the prologue to DEATH NOTE」
〜螺旋の罠〜

NINTENDO DS

思えば、「脳をきたえる大人のDSトレーニング」が流行り、「よし、私も脳を鍛えるぞ!」とばかりに意気込んでDSを買ったのは、もう2年前なのですね。
しばらくは、必死に脳トレとやらをしたものの、やがて飽きてしまい、その後、うちのDSはすっかり冬眠状態に入りました(笑)
ゲームをするには、なかなか時間が取れない、その気力もない、みたいな感じで(^^;
そんな私が、久々にはまりました。と言うか、これも「DEATH NOTE」に、いえLにはまったせいですね。

ちょうど、今年2月にLをメインにした映画「L change the WorLd」が公開されたのと時期を同じくして、このゲームも発売されたのです。
パッケージは、原作の漫画を描いていらっしゃる小畑健氏書き下ろしのイラスト。
これを見たただけでも、きっと「DEATH NOTE」の原作ファンは、目を引かれるのではないかと思います。
はい、私も見事に感激して、即GETしてしまった人ですσ(^_^;

このゲームのジャンルはアドベンチャー。その中でも、たぶん脱出ゲームと類されるものだと思います。
プレイヤーは、新米FBI捜査官となり、Lの指示のもと、事件の解明に係わります。
最初に、性別と氏名を入力。これも、Lの声(アニメでLの声を演じた山口勝平さん)で、問いかけがあるのが嬉しい(^^)
ついでに「ちなみに、甘いものはお好きですか?」なんて言う質問もされます(笑)
「はい」と答えると「気が合いそうですね」と・・・(*^^*)

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<始まり>

ある事件の捜査中に、犯人の罠にはまり、拉致されてしまった主人公。
目が覚めるとそこは、どうやら廃墟となったホテルの一室。
手元のPDA型通信端末から、いきなりLの声が・・・
「聞こえますか? 私は、Lです」
Lの説明によると、犯人は主人公をどこかに閉じ込めた後、Lをネゴシエーター(交渉人)として指名したらしい。
はたして、ここはどこなのか。そして、犯人の目的は何なのか? 
主人公は、通信端末の向こうのLと協力して、事件を解決し、そこから脱出なければなりません。
Lの指示に従い、ひとつひとつの部屋を探索することになります。


<トラップ>

部屋の様子を探り、Lに報告しながら、先へ進む主人公。
けれど、それぞれの部屋の各所にトラップが仕掛けられており、制限時間内に、そのトラップを解除しなければ、爆弾が爆発する。
トラップ解除に使うアイテム、ドライバーだとかカッターナイフ、冷却スプレー等は、部屋のあちこちからみつけることができます。
さらに、先へ進むために必要なキーアイテム、各階の最後の部屋に仕掛けられている、大掛かりなトラップを解除するために必要なアイテム等を探し出さなくてはなりません。

このトラップ、要するに爆弾の起爆装置を止めるわけですが、けっこうややこしい。
順を踏んで、装置を解体して行かなくてはなりません。
無事、解除できると経験値がもらえて、それにより自分のレベルが上がって行きます。
時間制限も焦るところ(^^; タイムリミットになると爆発し、小さなトラップだと、いくらかのダメージを受けます。
大きなトラップが爆発してしまうと、その時点でゲームオーバー。やり直しです。

階が進むと、アイテムを手に入れるための謎解きも必要となってくるのですが、これもなかなか頭を使います。
各部屋に散らばるヒントを頼りに推理したり、数字のパズルを解いたり。この辺りは、ミステリー好きの方には嬉しいかもしれません。


<推理>

最初の階の終わり頃には、Lが犯人側の人間と会話することが可能となります。
それ以降、随所で事件の真相に迫るためのLの推理が展開されます。
プレイヤーは、この推理モードの時だけはLとなり、それまでにみつけた手がかりの中から、4つのキーワードを選択します。
そのキーワードに基づき、Lが犯人側に推理をぶつけ、それが的確だと、犯人側の謎を打ち破ることができるのです。
この成功は、ちょっと楽しい(笑) Lの強気な決めセリフも聞けます。
キーワードの選択に失敗すると、Lの推理は中途半端になり、犯人になめられます(^^;
よく考えて、的確なキーワードを選択し、Lの華麗なる推理を楽しみたいものです。


<タイムリミット>

ひとつひとつのトラップごとの時間制限の他に、ゲーム全体を通しての時間制限もあるのがつらいところ。
部屋の探索やアイテムGETに時間をかけ過ぎると、時間内にたどり着かなくてはならない場所へ行く前にゲームオーバーになってしまう。
これで、何度か涙を呑んで、やり直しました(:_;)
「再挑戦」と言う選択もでき、そうすると、それまでのレベルを保ったまま、最初からプレイできるのです。何度かは、この選択をしないと、クリアは難しいかもしれません。


<エンディング>

話の展開は、なかなかよく練られており、謎は二転三転しながら、犯人の真の目的に近づきます。
エンディングは、どうやら6種類くらいあるらしい。
もちろんトゥルーエンドはひとつきり。たぶん、1回目では辿り付けないのではないかなあ(^^;
ある程度のレベルにならないと、入れない場所があるのです。そこのトラップが解けないと、トゥルーエンドにはなりません。
とりあえず事件解決にはなるものの、謎が残る。すっきりしない。
なので、当然私も、一度ハンパなエンディングを見てから、再挑戦しました。


<二回目以降>

二度目のいいところは、レベル持ち越しなので、初歩のトラップ解除がとても楽になること。
コツが掴めてくるので、部屋の探索も、一回目より時間がかからずにすみます。
さらに、ゲーム内でのLとの会話の中での選択如何で、Lからの信頼度が上がるので、それによって、「Lに聞く」と言うヘルプ部分が増えますし、Lの態度も少しずつ親しげになってきます。
一度目は、ずっと苗字で呼ばれていたのが、二度目になると、名前で呼びかけてきてくれます(*^^*)

なぁんて、ちっょとデレデレしつつ(笑)、二度目はできるだけ時間短縮を心がけ、トラップもすいすいと解いて(ホントかなあ)、一度目は入れなかった部屋にも、しっかり入り、「今度こそ」と気合入れながら進みます。
それでも、うっかりミスがあると、またもややり直しとなる。最後まで、気が抜けません。
すべてのポイントをクリアし、推理モードをすべて成功させると、ようやくトゥルーエンドへ。


<Lコミュニケーター>

ゲームの捜査モードとはまったく別に、Lコミュニケーターと言うモードがあります。
難解な捜査に疲れた時は、ちょっとここで癒されましょう(笑)
Lコミュニケーターでは、Lにスウィーツをあげることができ、のどかな会話も楽しめます。

スウィーツのレシピは、捜査モードの中で、様々なアイテムと共に発見することができます。そのレシピ分だけ、Lにあげられるスウィーツも増えて行くのです。
Lの好みのスウィーツを選ぶと親密度が上がり、その親密度により、Lのセリフも変化してきます。
このセリフも、男性向けと女性向けがあるらしい(笑)
Lには女性ファンも多いからと言う、スタッフの気配りなのでしょう。
スウィーツの種類ごとに、Lのコメントが違います。
アイスクリームだと「胃がひんやりしました」、ショートケーキだと「定番スウィーツですね」などなど。

私のツボは生ハムメロン。原作の中で、生ハムメロンの生ハムをよけて、メロンだけつまんで食べていたLを覚えている方は、かなりなデスノートファンと思われますが(笑)
そんなLに、生ハムメロンをあげた時のコメント、「ちなみに、スイカとチャーシューは合わないでしょうね」 
思わず、笑っちゃいました(^^)
そうそう、Lコミュニケーターで流れるBGMは、なかなかオシャレです。

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<感想>

アドベンチャーゲームとしても、けっこういい出来なのではないかと思います。ストーリーも、しっかりしていますし。
簡単にはクリアできない、なかなか難しいです。
でも、二回目以降にも、楽しみがありますし、制限時間内に最終エリアまで到達し、最後のトラップを解除し、すべての謎を解いて事件解決に至った時は、「やった〜」と思えます(笑)
そして、無事トゥルーエンドとなると、Lからの感謝の言葉が(*^^*)

Lファンにはかなり嬉しいゲームです。
特に、原作のLファンには。このゲームに登場するのは、まさに原作のLですから。
「デスノート」とはまったく関係ない事件でありながら、Lのイメージがぶれません。
原作のLは、いささか変わり者ではあるものの、周りに対して、しっかりリーダーシップを持って振舞っていると思うのです。
映画では、どちらかと言うと、Lは異端者っぽくて、むしろ夜神総一郎さんのリーダー振りが光っていましたが(^^;

このゲームのLは、冷静で思慮深く、頼りになる指揮官と言う感じ。
Lの指示を仰ぎながら、FBIとして活躍する、と言うのは、Lファンの夢ではないか、とか思っちゃったりするのです(笑)
ここぞと言う時に、ボイス付のLのセリフが聞けるのも楽しい。
(少し低めの山口勝平さんの声は、とてもLっぽいと私は思っています)
「落ち着いて」「ここが正念場です」「自分を信じて」等々、さらにトラップや謎をスムーズに解くと、「完璧です」「素晴らしい!」「鋭いですね」等々のお褒めの言葉も(*^^*)

ちなみに、ワタリも登場しますよ。
いつもながら、Lのサポートをきちっとこなし、様々な情報をもたらしてくれます。Lコミュニケーターでは、スウィーツを用意してくれますし(笑)
まさに、お馴染みのLの推理スタイルを目の当たりにしながら、自分も一緒に活躍する気分になれるわけです。

そんなわけで、Lファンの私としては、とっても楽しめたゲームでした。


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