飛鳥杏華の気まぐれモノローグ

<1999年>

2月16日(火)

 ちゅど〜ん! 売れないだろうと覚悟はしていたが、14日のバレンタインプレゼントコミケは想像以上の惨敗だった。コミケ以外のるーみっく需要なんてこんなもんさ…。(フッ) でも、めげてなんていられない。現状がそうなら、これ以上落ち込みようはないと思えばいい。これより落ち込んだら、いよいよ絶滅だが…。(汗)

 10日、「犬夜叉」だが、珊瑚が犬夜叉たちを裏切った! というより、琥珀の命を選択したという方が正しいのだろう。前回の感想で、奈落のやり方は甘いのではないかと指摘したが、そこはさすが高橋先生だ。珊瑚に犬夜叉たちを裏切らせるように仕向けるための布石をちゃんと用意させている。しかも、いちばんいやらしい(といっても、エッチなわけではないが…。笑)やり方でだ。

 やはり前回の感想で、珊瑚に「裏切り」をさせることによって生じる犬夜叉たちとの亀裂、そこから発生する怒りや恨みを引き起こすことも計算に入っていたとしたらわからなくもないということを書いたが、ラストの奈落のセリフからすると、それも少なからず計算に入っていたように見える。徹底した悪役を演じる奈落…。こういうキャラはるーみっく作品では初めてといっていいだけに、興味深いという意味でおもしろいし、結構ハマる。それだけに、そう簡単に倒されてもおもしろくないのだが…。(笑)

 話は戻るが、冒頭の部分で「あれは琥珀じゃない。」と表面上割り切っているように答えている珊瑚に対して、自分と桔梗の関係を映して「そんなものか?」と疑問を提示する犬夜叉…。いまさら書いても説得力ないが、実は先週の段階から今回の珊瑚と琥珀の関係は犬夜叉と桔梗の関係の縮小版かなという感じを抱いていた。今回のようにはっきりとそれをわからせるような描き方をしてくるとは思わなかったから、後の考察ネタにとっておこうと思ったのだが原作者自らに種明かしされてしまった。(汗)

 犬夜叉と桔梗という作品全体に及ぶ難しい関係の中に、今回の珊瑚と琥珀のような相似形を描いていき、それを犬夜叉が見つめていくことで、最終的な決着へ向けての道が模索されるという1つの手法とも受け取れる。もちろん、今回のみの単発で終わる可能性もあるが、今回のシリーズの決着が犬夜叉と桔梗の決着のかたちに何らかの影響を与える可能性は少なくないだろう。

 単純に考えれば、琥珀の命が救われ、正気を取り戻してこれからも生き続けるのがいちばんのハッピーエンドになるわけだが、そうなったとき珊瑚はどうするのだろうか? 琥珀も仲間にして旅を続けるのか? それとも、琥珀とともに里に戻って暮らすことになるのか? 難しいところだ…。せっかく揃った役者を維持するためには、珊瑚にはかわいそうだが琥珀にやすらかに眠ってもらう方がいいのかもしれない…。

 さて、友菱SS100の原稿振るい落とし作業が続く…。ようやく、250ページを切りそうなところまで絞れてきた。が、一方でかなりいい原稿が落ちている。許されるなら、後選集や拾遺集が作りたいくらいだ。いにしえの古今和歌集の選者も相当心を痛めたことだろうが、まだ救われている。果たして、私には救われる道があるのだろうか?(汗)

 11日、建国記念の日で休みなので、朝からたまっていたことを片づけることにした。特に、求められた同人誌の感想は丁寧に返してあげたい。いつもはなかなか他の同人作家に感想を送れないでいるのだが、わざわざ本を送ってくれて指導的な面も含めた感想を求められたので、これは真摯に応えねばと思ったのだ。偉そうなことが言えるほど、技術を持っているわけではないが…。(汗)

 そのほかにもいろいろとあって、結局、夜までかかってしまった。友菱SS100の方もこの日はお休みだ。できれば本家コミケの申し込みも手をつけておきたかったのだが、翌日まわしになってしまった。もっとも、コミケの方はお金の振込が翌日でないとできないので、どっちみち全部は無理だったのだが…。

 12日、ほとんどコミケの申し込みのために休んでしまった。おかげで4連休だ。まあ、普段そんなに休まないのだから、繁忙期でない今はこういう休暇も悪くないだろう。(と、勝手に解釈しておこう。笑) レーザープリンタの調子が悪くてちょっと苦しかったが、何とかこの日のうちに投函まで済ませることができた。

 しかし、これでよかったのだろうか? いまひとつ不安がよぎる。ちょっと早く出し過ぎたのではないだろうか? 初当選したときから、いままでは申し込みのパターンを変えていなかった。サークルカットもHPのトップページにあるあかねちゃんのCGをずっと使いつづけているし、投函はいつも締め切り最終日に職場前のポストからだった。なのに、今回は3日前に自宅近くのポストからの投函だ。もしかしたら、今回の当選は危ないかも…。(汗)

 残った時間で、るみけっと開催計画のお知らせ兼アンケートのためのカット描きをした。要は即売会配布用のチラシで、アンケートの内容はここのHPのものと同じだ。ネット利用者以外には即売会でチラシを配って告知し、アンケートへの協力を求めなければならない。チラシは文字だけでもいいが、やっぱり目に止めてもらうには目立つカットが必要だ。一応るーみっく全般なので、特定作品のキャラのみにはできない。それを言い出すときりがないのだが、とりあえず4大連載だけは押さえておくことにした。この日は、下描きまでに止まったが…。

 13日、るみけっとのチラシ用カットのペン入れとトーン貼りは、昼過ぎには終わった。続いて文面の方の作成にかかった。構成としてはB4横で左半分にお知らせ、右半分にアンケートと考えた。しかし、カットをちょっと大きく描きすぎてしまったので、お知らせの文面が厳しい…。(汗) かなりHPにある文面を削らねばならなかったが、主旨はわかるだろう。とにかく、2000年春にやる計画があるぞということが伝わればいいのだ。

 問題なのはアンケートの方だった。こっちは目一杯詰めても入らない。文字の大きさを8ポイントまで落とし、左右2列に詰め込んでようやく何とかなった。これのおかげでえらく時間がかかってしまった。その上、レーザープリンタの機嫌も最悪で、いよいよダメという状態になり、インクジェットプリンタ用に文書を作り直すハメになった。(古いので、印刷可能範囲が狭いのだ。汗)

 結局、版下が完成してコピーに行けたのは21時半過ぎだった。しかも、コンビニでは紙詰まりが頻発するし…、まったくもってついてない。尚、このチラシが欲しいとか、カットの絵が見てみたいという方は即売会にぜひ…。(笑)

 チラシが完成して、これで翌日の準備完了…と思ったら、大事なことをすっかり忘れていた。翌日販売分の「Yesterday and Today」のセリフ抜けや修正ミス部分の手入れに、公式ガイドブックの製本も全然やってないじゃないか!? うーむ、日頃からコツコツとやっておくべきだった。おかげですっかり寝るのが遅くなってしまった。(汗)

 14日、起床後は予定どおりに進み、まず、当日の搬入要員たちと9時に新橋のゆりかもめ改札前で待ち合わせた。約1名、メールをちゃんと読んでない奴が国際展示場正門駅に先に行ってしまったというアクシデントはあったが、まあよしとしよう。東京ビッグサイトへは10時前に到着した。コミケと違って11時開場なので余裕だ。ふと、隣りの会場を見ると「TOFUは世界の健康食…」と書いてある。ああ、近年見ないと思ったら、東風先生、ついに健康食になって食われてしまったのか…。(笑)

 さて、開場だ。パンフのサークルカットを見ても、周囲を見回しても、みんな若い…。若い女の子が中心だ。1月の名古屋の報告は聞いていたが、実際に見るとコミケとの客層の違いをひしひしと感じる。当然、不安が募る…。しかし、名古屋では自分の本が合計10冊売れている。東京は中高生でもコミケに行けた人の割合が多いはずだから、名古屋ほどは売れないだろうが、それでもその半分くらいはいくのではないかと密かに期待していた。

 開場してまもなく、リクエストを受け付けている会場BGMに「猫飯店メニュー・ソング」がかかる。ということは、「らんま」ファンが来場しているということだ。これは期待できるかも…。そのあと、「らんま」資料本である一刻会の「そると11号」がまず売れた。そこまではまずまずの滑り出しだった。ところが、そこからパッタリだ…。(汗) 飛鳥鳳凰堂も「Yesterday and Today」が1冊売れただけだった。

 足を止めてくれる人は十何人かいた。しかし、みんなお金がないようだった。「犬夜叉好きなんだけど〜っ。」と体全体を揺すりながら迷っていた女の子もいたが、結局買わずに行ってしまった。買った人も複数というのは皆無で、どれにしようか迷うと、必ずといっていいほどいちばん値段の安い逸見五美さんの本に手が伸びてしまうという傾向が見られた。決して、逸見さんの本「花美蔵」は安いだけの本ではないが、迷ったときの判断材料が値段というのは、まず間違のいない実態であった。(汗)

 客足を見て、14半には撤収を開始し、15時前に東京ビッグサイトをあとにした。場所を赤坂のアジア会館に移して一刻会の全国集会、一刻CONの準備集会だ。例年なら、私もイベントを考えたりするのだが、今年は友菱SS100の編集がある。当日の宿泊の面倒だけで、あとは勘弁してもらうことにした。それだけ友菱SS100は以前から手がけたかったプロジェクトなのだ。結果として、あまり垢抜けた本にはならないかもしれないが、納得がいくまでやってみたい。

 15日、このHPも開設2周年を迎えた。昨年は、大々的にHPのリニューアルを行ったのだが、今年はそのヒマもない。ちょっと淋しい2周年だが、夏コミの執筆が終わったら大々的にやりたいと思っている。それまでは友菱SS100と「REAL LOVE」Vol.4に全力投球したい。リニューアルのアイデアがないというのも事実なのだが…。(汗)

 帰宅後は、友菱SS100の原稿振るい落としの続きだ。この作業もいよいよ最終段階に近づいてきた。一通り絞ったところで、さらに絞らねばならないページ数を計算し、コーナーごとに削減のノルマを決める。それにしたがって、21日の編集会議で最後の振るい落としと次点候補の選択を行うのだ。もちろん、2月号から7月号までの中から候補原稿が出てくることも考慮して、原稿に優先順位もつけておかねばならない。編集担当としては頭が痛いが、これから先の号にもこれは落とせないというようないい原稿が出てきて欲しいものだ。

 16日、ここの更新作業だ。「君がいるだけで」の解説文もそろそろ書かなければまずい。しかし、なかなか客観的に見れないので苦労しているのだ。主観的な方が飛鳥杏華らしいのかもしれないが、堂本氏を自分と考えてしまうのは、ちょっと危険だ。ダイレクトに心にきただけに、余計書きにくいという部分もある。まあ、何とかするつもりだが、これを書いてから着手するので、どうなっていることやら…?(汗)

 さて、来週はいよいよ友菱SS100の編集会議がある。これで、ここまでの候補原稿が決まり、一段落することになる。少しは自分自身の執筆にも手がまわるようになるだろう。犬夜叉MLで計画が進んでいる本にもできれば何か描きたい。一応、少しならということで受けたのだが、実際のところ未知数だ。余裕のあるいまのうちに描いておくのが得策なのだが、同人サイズ(A4)の原稿用紙が手元にない…。どうしたものか…?(買いに行きゃいいんだけどね。汗)

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