飛鳥杏華の気まぐれモノローグ

<1998年>

11月3日(火)

 飲み会続きで、時間と体力を消耗した1週間…。気がつけばもう11月だ。新刊本のために原稿を描かないと間に合わない。いや、もうすでに間に合わないかもしれないが、何とかしなくては…。(汗)

 10月28日、「犬夜叉」は新シリーズに突入した。まず、何といっても扉絵のデザインが目を引く。役者が揃ったという感じだ。これだけのキャラをきれいに並べるのは、なかなか難しいものがある。これまでの中でも屈指の扉絵と言えるだろう。

 さて、回復した珊瑚に真顔で語りかけながら、その体をなで回す弥勒…。珊瑚にぎゅーっとつねられてしまったが、久々のすけべ法師復活は何か妙にうれしい。いずれこれをやるだろう、やって欲しいと思っていた読者も少なくなかろう。お約束の読者サービスだ。(笑)

 天災が起こらないように、神様に子供を生贄として差し出すという儀式。そこに何らかの裏があって、主人公たちがそれに絡んでくるというのは、この手の作品ではいずれ出てくるだろうお約束のような展開だ。が、わかっていてもやはり引きずられる。

 生贄の輿の中からのぞいたお面の少年だが、あのお面…、思わず「もののけ姫」を連想してしまった。(汗) 一方、生意気な名主の息子・太郎丸…。なんとなく、幼い頃の面堂終太郎を思い出した。この太郎丸にどっちが偉いかわからせると殴りかかる犬夜叉…。七宝の「犬夜叉は性格がコドモなんじゃ。」という台詞は大いに笑わせてくれた。

 太郎丸に頼まれて、身代わりに生贄にされた少年を救うために、水神のもとに向かう一行…。何か、定番時代劇のようにかっこいい出陣だ。思わず必殺シリーズや大江戸捜査網なんかを思い出してしまう。「たたっ斬る」という表現もかつての某時代劇を意識しているように思える。

 これまでの展開は、結構ドロドロとしたものもあってアニメにするにはどうかという疑問もあったのだが、こういうノリになってくるとアニメ向きだ。アニメ化に関しては賛否両論あるだろう。私はアニメはアニメで別物と考えているから、アニメ化には決して反対ではない。

 原作をいじられるのがいやだと言う人もいるが、私はアニメにするならアニメならではのものが入ってこなければ、アニメ制作者が介在する意味がないと思っている。ただ、それが成功すれば「うる星やつら」のように盛り上がるが、失敗する場合もある。失敗されるくらいなら、アニメにして欲しくないという気持ちもわかるが…。

 さて、この日は職場の飲み会だった。しかも幹事なので、いろいろと疲れた。それでも、帰宅したのはそんなに遅くはなかったので、一刻会会報の連載原稿を手掛けた。が、例によってなかなかうまくまとまらない。何を書きたいのか焦点も定まらない。結局、途中までで寝ることになった。

 29日、帰宅後、一刻会会報の原稿の続きを書く。しかし、どうも気に入らない。頭から書き直しだ。翌日はまた飲み会…。土曜日の夜も予定が入っている。あまり時間がないのだが、どうにもひどい出来だ…。そろそろこの連載も潮時なのかもしれない…。ちょっと弱気になりつつ、やはり途中までで寝ることになった。

 30日、この日も飲み会で、帰宅が遅くなった。帰ってからはちょっとチャットしただけで寝る時間になった。もともとこの週はダメだとは思っていたが、思っていた以上に低調だ。こうも何もできないとストレスがたまる。やるべきことから現実逃避したくなってしまうのだ。(汗)

 それは私の場合、衝動買いというかたちで現れる。しかも、翌日は土曜日…。日中は予定がない。何とか一刻会会報の原稿を仕上げないとまずいのだが、お宝探しに行きたくてたまらない。この衝動に勝てるだろうか…?(汗)

 31日、とにかく一刻会会報の原稿だ。衝動に負けてはいけない。早く仕上がれば、お宝探しにも行けるのだ。そう言い聞かせて、昼過ぎには原稿を仕上げた。ところが、夜の予定についての連絡が入らない。先日、パソコンの設定をしてあげたお礼ということで、予定を空けといてくれと言われたのだ。連絡がいつ入るかわからないので、出かけるわけにいかない。

 結局、連絡があったのは16時過ぎ…。もう、お宝探しに行ける時間ではない。ある意味、そのおかげで衝動買いを抑えることができた。感謝しなければいけないかもしれない。もっとも、誘ってくれたのは当の彼女ではなく、私に設定を依頼した知り合いの男の方なのだが…。(爆)

 19時に待ち合わせて、まずは焼き肉屋でタダ飯だ。続いて彼女が勤めているスナックでタダ酒とカラオケに興じる。結局、23時過ぎまで飲んで帰宅した。すっかりお言葉に甘えてしまった。まあ、時にはこんなこともあってもいいのではないだろうか…。(笑)

 11月1日、一刻会会報の編集のため日野へ出向く。先月の失敗に懲りたので、自分の原稿の元ファイルをノートパソコンに入れて持参した。結局は誤字・脱字はなく無駄骨に終わったが、これが望ましいかたちなのだろう。本当は、もっと早く原稿を仕上げて、校正を通すのがベストなのだが…。(汗)

 編集は19時半には終わった。その最中にちょっと小耳にはさんだのだが、どうも私の「REAL LOVE」Vol.2がまんだらけ渋谷店で売りに出ていたらしい。値段は、なんと200円…。「親分、そいつぁ底辺だ!」というくらい、底辺の価格だ。(汗) 思わず、買い戻して700円で売ろうかと思った…。(こらこら。笑)

 確かに、私のネームバリューの低さもあろう。しかし、近年のるーみっく系同人誌の評価など、その程度ということなのだ。古書店にしてみれば、需要がないものに高値はつけられない。売れ残ったら損失になるのだから…。実に淋しい話だが…。

 そういう意味では、200円なら売れるだろうと踏んで買い取ったわけだから、まるっきり捨てたものでもないかもしれない。以前、まんだらけはやたらなものは買い取ってくれないと聞いたことがあるし、最近、るーみっくの同人誌が置いてあるのを見た覚えはないし…。まあ、いい方に解釈しておくとしよう。

 2日、創立記念日(正式には3日だが)のため、昼で仕事が引けた。ということで、やっぱりお宝探しに出かけた。今回は、かなり小物ばかり買い込んだ。大物がなかったわけではない。まんだらけ中野店マニア館には「びびっと」Vol.4が出ていた。値段は5000円。先週紹介したブックパワーRBの10分の1だ!

 こっちの方が正当なプレミアだと思いながらながめただけだった。買えない値段ではないが、すでに持っているので…。(笑) これが、Vol.1〜Vol.3のいずれかなら、即決で買いだったろう。世の中、なかなかうまくいかないものだ。欲しい人にはこの値段なら悪くないとお勧めできるが、恐らくもうすでに売れてしまっているに違いない。(汗)

 まんだらけ渋谷店では、この次の土曜日(7日、13時から)のセル画オークション候補の中に「めぞん一刻」の響子さんのセル画があるのを確認した。最終話のAパート、惣一郎さんの遺品と花束をかかえた響子さんだ。

 先日、そのセル画オークションで「クリィミーマミ」のセル画の競りが、とうとう10万円まで行ってしまったという話を聞いている。あの響子さんにはどのくらいの値がつくのだろうと想像しながらながめて帰ってきた。(目を閉じているので、あまり高くならないかもしれないが…。)

 ちなみに、私はその日、職場の旅行で伊香保温泉に行っていて、オークションには参加できない。もともとセル画にはさほど興味を持っていないからいいのだが、せっかくだから、これを読んだどなたかが競り落としてくれるといいなとか思ったりしている。でも、セル画コレクターって根性あるからなー。(汗)

 ついでに、「REAL LOVE」Vol.2の存在も確かめようと思ったのだが、見つからなかった。すでに売れてしまったのだろうか? それならそれで、欲しがってくれた人がいたということだからいいのだが、お払い箱にされたのかもしれないし…。(汗)

 3日、ゆっくり睡眠をとり、午前中からいよいよ新刊本のための描き下ろし漫画の絵コンテを切りはじめる。ストーリーは完全に出来上がっているのだが、コマの運びが難しい。あまり動きのない話だけに、どうやって見せるかが大きな課題だ。

 それで苦しんでいたため、すっかり気まぐれモノローグを書くのが遅れてしまった。今回の更新は、これ以外には既刊同人誌の紹介のコーナーにオンライン注文フォームを設けた点が大きなものと言える。以前から、利用できるCGIを物色してテストは続けていたのだ。

 それと、いよいよASAHIネットのコンテンツのフリーアドレスへの全面移行だ。こっちもすでに準備済みで、リンクをつなぎ直すだけになっていた。見た目には何も変わらないが、結構手間はかけているのだ。(それだけは、わかって欲しいなと…。笑)

 さて、いよいよ執筆にエンジンがかかったが、もうすでに間に合わない可能性の方が高い。絵コンテは6ページ目まできているが、戻って描き直す可能性もある。間に合わないときは、別の短いネタも用意してあるから、自分の本は何とかなるだろう。問題は一刻会の方に描く原稿なのだが…。う〜む。(汗)

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